80年代アニメを知りたい! 伝えたい!

主に1980年代に制作されたアニメや関西で行われるイベントについてを20代の若造の視点で書いていこうと思います。

【ウラ話が聞ける!】80年代アニメ系YouTuberを大調査! 💻

どうも、今日がバレンタインなのに何もバレンタイン的な事が起きないSATAトミオです

 
なんでしょう、あまりに関係ない出来事過ぎて今日がバレンタインだということを書いている今気づきました…

前々から気づいていたら80年代アニメ×バレンタイン特集を取り上げたかったのですが、来年何かできればと思います

 


私ごとながら前回100件目となる記事を書き上げ、そして今回の記事が101件目となります

80sanime.hatenablog.com

これからも20代の目線で新たな80年代アニメの魅力を探究していきたいと思うわけです

 

 

というわけで話は変わり、YouTubeの話になります

 

最近のYouTubeはすごいですね!

今やYouTuberやVtuber以外にも、芸人・スポーツ選手・俳優など、様々な業種の方がYouTubeで動画投稿して独自のコンテンツを配信しています


特に2020年は、新型コロナウイルス感染拡大により緊急事態宣言の発令から外出自粛が余儀なくされ、その影響もありYouTubeに進出する人が増加してました


まさに、YouTube時代!

現代の流行は、全てYouTubeにある!と言っても過言ではないかもしれません

 


そんな大YouTube時代の現在、突然ながらアニメ界からも続々とYouTubeデビューされている方は大勢います

 

そして…

YouTubeでも80年代アニメが楽しめるのですよ!!

 

というわけで今回は、80年代アニメ界で活躍された方のYouTubeチャンネルを紹介しています

80年代アニメ界で活躍されたレジェンドたちは「今、何を届けているのか!?」というところに注目してください!

 

堀川りょう

今、最も勢いがあると感じるのが、声優・堀川りょうさんのYouTubeチャンネル「りょうチャンネル」であります

堀川さんは小学生の頃から子役として活動しており、1984年に『夢戦士ウイングマン』広野健太役で声優デビュー&いきなりの初主演をされます

その後も…

聖闘士星矢(1986)』アンドロメダ瞬役、『銀河英雄伝説(1988)』ラインハルト役、『ファイブスター物語(1989)』レデオス・ソープ役、『ドラゴンボールZ(1989)』ベジータ役など、中性的な声のキャラクターからクールなライバル役まで幅広く80年代から活躍されている声優です

90年代以降も「名探偵コナン服部平次役や「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYコウ・ウラキ役など作品で現在も活躍されています


堀川さんは2020年5月から精力的に動画投稿されており、今までに演じられてきたキャラクターにまつわるエピソードを中心に語られていることが多いです

当時のアフレコ現場での様子や声優さんの思い出などのウラ話が聞けるので、ファンとしては最高に嬉しいチャンネルになっています


声優デビュー作でいきなりの壁。夢戦士ウィングマン《広野健太・役》


銀河英雄伝説ラインハルトを語る


特に『夢戦士ウイングマン』(キータクラー役)や『銀河英雄伝説』(ヤン・ウェンリー役)で共演された富山敬さんへの想いを語られていることが多く、デビュー当時に受けた影響などが語られています

 


少年時代の僕のヒーローは大人になってもやはりヒーローでした。富山敬さん《タイガーマスク、キータクラー、ヤン・ウェンリーetc…》との思い出

 

 

堀川さんは自身のチャンネルで『ドラゴンボール』シリーズに登場するベジータのモノマネをされている芸人・R藤本さんともコラボされており、R藤本さんのベジータ衣装を堀川さんが着た動画は120万回再生を突破するほどの反響です(2021年2月14日現在)

アニメキャラ芸人とそのキャラクターを演じられている声優とのコラボというのは、お互いにチャンネルを持つYouTube時代のキセキであるように思えます


R藤本くんの戦闘服着てみた【Wベジータ奇跡のコラボ】

 

更に他の動画ではベジータのセリフを交互に言い合うコラボもあり、ここでしか聞けないWベジータの夢の共演が観ることができます(この動画では、R藤本さんがただのファンの様な反応をするのも面白いです)


【永久保存版】これがサイヤ人の戦いだっ!名台詞連発のトランプ対決!

 

 そして近日中には、自身の考え方や初恋の相手の話など「堀川りょう史」を語るもう一つYouTubeチャンネルを開設する予定となっています

進化し続ける堀川さんのYouTube活動に注目です!

 

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井上和彦

サイボーグ009」の島村ジョー役など70年代から第一線で活躍されている声優さんです

80年代アニメでいうと…

太陽の牙ダグラム(1981)』クリン・カシム役、『機動戦士Zガンダム(1985)』ジェリド・メサ役、『タッチ』新田明男役、『蒼き流星SPTレイズナー(1985)』アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ役、『美味しんぼ(1988)』山岡士郎役など、主役から印象深いライバルキャラまで数多くの作品にメインキャストとして参加されています

最近では「NARUTO -ナルト-」のはたけカカシ役や「夏目友人帳」でニャンコ先生役としても知られています

 

井上さんのYouTubeチャンネル「KAZUFUN」は2020年3月から精力的に動画投稿されており、ロードバイクの旅動画などプライベートな一面が見れるチャンネルとなっています


アコースティックギターで弾き語りなどもされており、中でも2020年12月に投稿された動画では1980年に公開された『サイボーグ009 超銀河伝説』の主題歌「10億光年の愛」を歌われております

 


サイボーグ009歌っちゃう?KAZUFUN 声優 井上和彦


様々な動画を投稿されている井上さんでありますが、私が皆様に観ていただきたい動画があります

それは…2020年8月6日に投稿された井上さんが亡くなられたお父さんが残した手記を朗読する動画です

投稿された8月6日はというと、日本人なら誰もが忘れてはならない1945年・広島に原子爆弾が投下された日であります

そしてお父さんが残した手記の内容というのも、投下された当日に兵士として広島市いて救助活動をされていた記録なのです

 

戦後40年経ってから書かれたとされるお父さんが残した手記には、爆心地近くで川に浮かぶ死体の山を掻き分けながら救助活動をし、「水をくれ」と叫ぶ人に水をあげ息を引き取る光景が鮮明に書かれております

日付から場所まで事細かく書かれている手記…何年経っても忘れられないほどに悲惨であったのかが伝わってくるのです


爆心地近くで救助活動をしたことで、ご自身も被爆し苦しめらたと記されている手記には「戦争はもう嫌だ」と叫ぶお父さんの心の声が聞こえてきて、そんなお父さんが残した記録を息子である井上和彦さんが読む…

 

何も感じない筈がありません


この動画は、被爆2世であり声を仕事とする【声優・井上和彦】さんにしか語れることができない動画になっています

平和を願う井上さんとお父さんの思いを、多くの方に聞いていただきたいです

 


ヒロシマ体験の記録 井上和彦

 

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郷田ほづみ

1983年に『装甲騎兵ボトムズキリコ・キュービィー役で大ブレイクします

しかしキリコ役以降、他の作品に出演されず声優活動から離れていました

その後、1998年『銀河英雄伝説 外伝』ヤン・ウェンリー役をきっかけに声優復帰し、現在も声優として活躍されています

 


郷田さんのYouTubeチャンネル「hoZmixTV おじさんひとりでできるもん」は2020年4月より動画投稿がされており、車、DIYエレキギター、料理、キャンプなど都内から離れて生活されている郷田さんのプライベートな一面が見れるチャンネルとなっています

老後の過ごす参考にしてほしいと動画内で語っており、おじさん(郷田さん)がただのんびりと趣味を楽しむ姿が魅力です

 

郷田さんといえばやはり『装甲騎兵ボトムズ』であり、キリコですよね!

本チャンネルでは郷田さんが趣味を楽しむ動画の他に『ボトムズ』に関する動画も数多く投稿されています

 


キリコ(郷田さん)がコーヒーを飲む動画、キリコ(郷田さん)がタカラ製スコープドッグを直す動画、キリコ(郷田さん)が等身大スコープドッグを見にいく動画など、キリコ声優ならではコンテンツは人気が高く『ボトムズ』ファンには堪らない動画ばかりです


その中でも、オーディションや第一話のアフレコ現場の様子など、当時の思い出や『ボトムズ』秘話を語られている動画は必見であります


「装甲騎兵ボトムズ」出演者が全てを語る①【キリコ声優郷田ほづみが語るボトムズ秘話その1】


【男性キャラクター部門 第1位、男性声優部門 第9位】と『ボトムズ』のキリコ役を演じたことで、1983年のアニメージュ主催の「アニメグランプリ」で新人ながらいきなり輝かしい成績を残した郷田さん…

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しかし、大ブレイクしてこれから!…という大事な時期に声優業から離れ、その後約15年間ボトムズ』以外の他作品に出演されることはありませんでした

当時のファンが、突然アニメ界から郷田さんが居なくなったのをどう思っていたのか気になるところです…


そして、この動画ではそんな当時の出来事を話し、なぜ『ボトムズ』以外の他作品への出演をされなかった理由も語られています

 


ボトムズ』コンテンツはまだまだたくさんあり、『ボトムズ』の監督をされた高橋良輔監督やメカニカルデザイナーの大河原邦男さんにインタビューする動画や当時のアフレコ台本が発掘される動画などもあります


ボトムズの高橋良輔監督と大河原邦男さんに会った【鼎談終了直後にゲリラ撮影】


「装甲騎兵ボトムズ」放送当時の台本を発掘【一緒に貴重な資料も出てきた!】


95%の視聴者が男性という"最低野郎"たちが集まるYouTubeチャンネルでありますが、郷田さんがのんびりとDIYなどを楽しむ動画がたくさんありますので、『ボトムズ』ファン以外の方にも是非見ていただきたく思います

 

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織田哲郎

先ほどは、『ボトムズ』で主役をされた方のYouTubeチャンネルを紹介しましたので、今度も『ボトムズ』に深い関わりがある方のYouTubeチャンネルを紹介します


その方というのが、「オダテツ」こと織田哲郎さんです


織田さんは「世界中の誰よりきっと」、「負けないで」、「このまま君だけを奪い去りたい」、「おどるポンポコリン」など90年代に数多くのヒットソングを作曲するヒットメーカーとして知られています


また90年代アニメでも、「ドラゴンボールGT」のOP「DAN DAN 心魅かれてくFIELD OF VIEW」や「スラムダンク」のED「世界が終るまでは…WANDS」など数多くのアニソンを作曲されました

 


そんな織田さんのYouTubeチャンネルでは、自身が作曲された曲を中心にギター片手に織田さん自らが歌われている動画【オダテツ3分トーキング】が投稿されています

作曲のウラ話などもされており、なんと言っても音楽スタジオで熱唱される織田さんがめちゃくちゃカッコいいのです

 

 

アニメ界でも沢山の功績を残される織田さんでありますが、80年代アニメ好きからすると織田さんといえばやはり『ボトムズ』の人なのであります

 


ご存知の方も多いと思いますが実は、『ボトムズ』で織田哲郎さんは【TETSU】という名義で、OP「炎のさだめ」/ ED「いつもあなたが」(作詞:高橋良輔、作曲・編曲:乾裕樹)を歌われている方なのです

あの有名な 「む せ る」 という奴ですよ!

 


織田さんのYouTubeチャンネルでは、自身が歌われた『ボトムズ』楽曲の弾き語りもしており、その中でもOP「炎のさだめ」を歌われた動画は80万再生を突破し多くのアニメファンをむせさせています(2021年2月14日現在)

「よし!むせようか、皆んな!」と織田さんの一言から始まる本動画は、とにかく む せ る!

OPで歌われているあの当時のままの歌声に痺れます

是非聴いて、むせて…むせてむせまくってください!

 


織田哲郎が装甲騎兵ボトムズ「炎のさだめ」を歌ってみた【オダテツ3分トーキング・アーカイブ】#織田哲郎Youtube #むせる

 


<弾き語り> いつもあなたが/ TETSU 装甲騎兵ボトムズ【オダテツ3分トーキング】#織田哲郎Youtube #むせる


80年代アニメで織田さんといえば、もう一つ忘れてはいけない作品があります

それは…『魔法の天使 クリィミーマミ(1983)』です


織田さんは『クリィミーマミ』の楽曲を2曲手掛けられており、その内の一つ「美衝撃(ビューティフルショック)」がYouTubeチャンネルの方で歌われています

「美衝撃(ビューティフルショック)」はクリィミーマミ/森沢優役をされたアイドルの太田貴子さんが歌われた楽曲でありますが、織田さんが歌う事により渋い声でダンディな世界に一気に染まり、ポップなアイドル曲が全く違う楽曲になっているのが見どころの動画であります

 


太田貴子/魔法の天使クリィミーマミ「美衝撃」(ビューティフルショック)【オダテツ3分トーキング】#織田哲郎Youtube


「美衝撃(ビューティフルショック)」も素晴らしい曲でありますが、織田さんが作曲されたもう一つの曲「囁いてジュテーム-Je t'aime-」も私の中では忘れられない名曲です

「囁いてジュテーム-Je t'aime-」はTVシリーズ本編最終回でちょこっとだけしか歌われていないマイナー曲ではありますが、数ある『クリィミーマミ』楽曲の中で私が一番好きな曲なので、いつか織田さんのYouTubeチャンネルで歌っていただきたく思います

 

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プライベートが動画で観れる時代

昔だと雑誌の誌面やラジオなどでしか知り得ることの出来なかった声優さんなどのプライベートが、今だと動画で観れるというのはすごくネット社会の現代を思う次第です

そして80年代に活躍したレジェンドたちが、自分たちが好きな事で思い思いの動画を投稿されている光景は、正しくYouTubeの原点ではないかと感じます

そして何よりも、ファンとしてはすごく嬉しいことです

ただ純粋に楽しむ動画をこれからも楽しませていただきたく思います!

 


まだまだコロナ禍である現在、おそらく80年代に活躍したレジェンドたちのYouTube進出というのはこれからもドンドン続いていくでしょう!

また新たな動き、皆様に伝えたい動画などがありましたらYouTubeチャンネルを取り上げようと思います


辛く苦しいステイホームな日々ですが、そんな時こそ是非YouTubeに投稿されている動画を見てこれからを楽しんでいきましょう!

では!!

 

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🌟-前回の記事-🌟

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【祝!ブログ記事数、100件到達🎊】思い入れの深い記事 BEST5️⃣

どうも、80年代アニメの事だけを考えて生きている様な気がするSATAトミオです

 

実は今回のブログ記事は、とてもおめでたい記事だったりします

それはなんと…現在3年目の当ブログ「80年代アニメを知りたい!伝えたい!」が今回の記事で100件目の記事になります❗️

 


㊗️ 100記事に到達しました!!🎊

 


いやはやブログ活動を始めた当初は100件も記事を書くとは思ってもみなかったので【塵も積もれば山となる】という言葉はこういう時に使うのかなと思う次第です

これも普段から私のブログ記事を読んでいただいている皆様のおかげであります

 

本当にありがとうございます!!

 

 

せっかく100件もブログ記事を書いたのですから、今までの記事をちょっと振り返ってみましょう


というわけで今回は、これまでに書いた100回のブログ記事の中で、特に思い入れが深い記事を振り返りながら紹介したいと思います

 

この記事が書けてなかったら、ブログ活動を辞めていた

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City pop(シティポップ)流行の謎 🔶80's Anime(アニメ)の影響を大解剖🔶

2019年7月6日、投稿

 

 

この記事は、私の代表作といってもいいぐらい自分のブログ活動を左右した記事です


Youtubeに投稿されている「シティポップ」動画に80年代アニメのGIF画像が使われ、海外の若者を中心に流行し始めていることに注目し紹介しています

今では雑誌などの様々なメディアでも紹介されている「シティポップ」でありますが、投稿した当時はブームが到来してすぐの頃だったので情報を集めるのが大変だったのを憶えています

まず「シティポップ」というジャンルがどういった曲かを聴き漁り、情報を仕入れる為に特にTwitterエゴサーチしまくりましたね

 

それまではGoogle検索でも当ブログの記事がヒットすることは無かったのですが、「シティポップ」とアニメを関連付けて解説している方も少なかったこともあり「シティポップ アニメ」で検索すると上位に来るぐらいアクセス数が伸びる記事になりました

ホントそれまでは1日のアクセス数が10件越えるどうかだったのが30.40件となったことで、ブログを続けていられるモチベーションになったと思います

おそらく、この記事を書けていなければ1年も2年も続けることなくブログ活動を辞めていたでしょう

そういう意味でもホントに思い入れが深いです

 

ちなみに、この記事のサムネイルになっているのは『めぞん一刻』のワンシーンであり、このサムネイルが結構上手くいった感じがしてます(個人的にこのシーンが好きなんですよ♪)

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もう書けない、切れ味抜群すぎる作品紹介

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名作プレイバック 第1回『アタッカーYOU!』熱いだけでは語りきれない魅力とは🔥

2019年5月19日、投稿

 

今でもたまに更新し続けている「名作プレイバック」というシリーズ記事の第一弾です


アタッカーYOU!(1984)』というTVアニメ作品のマイナーさを記事の中でイジリ倒して書いた記事ですが…

記事の切れ味がハンパないですよね!

 
何と言います…熱量だけで押し切った様な記事であり、それだからこそ今まで書いた記事の中で一番伝えたいことがストレートに書けていると感じます

文字量的にも多過ぎず少な過ぎずでサクッと読める感じも良いです


今でもこの記事を読み直し、当時のことを思い出して作品愛を全力で伝える方法を模索していますが、これ以上に切れ味がある記事はもう書くことができないでしょう

それぐらい自分の中では、作品愛を熱量込めて書けた最高傑作の記事だと思っています

 

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公式から紹介される喜びで、全国各地を回る

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【必見】『富野由悠季の世界』の周り方、教えます♦️【福岡会場レポート】

2019年8月30日、投稿

 

 

現在、全国で巡回展が開催され、2021年3月に開催される青森会場がフィナーレとなる『富野由悠季の世界』…私のブログ活動の歩みはこの富野展との歩みでもありました

 

富野由悠季の世界』は、2019年6月より福岡会場から巡回展をスタートし、その後は神戸・島根・静岡・富山と渡り現在までに5会場で開催されてきています

そして私は過去5会場を全てに来館し、各会場のレポート記事を投稿してきました

今に思えばよくも全国各地を渡り、富野展の為だけに遠征したな〜と思います

そんな私が5会場を渡るきっかけとなったのが福岡会場のレポート記事です

 


そもそも関西圏在住の私にとって始めは福岡会場に行くか悩んでいたのですが、隣県の佐賀県に住む友達がいて〔遊びに行くついでに行ってみようかな〕という感じで行きましたね

あっ!この時のついでというのは、友達の家になりますw

 
そして、佐賀に住む友達も誘い福岡会場に訪れたのですが…4時間見ても4分の1も見れないぐらいボリュームある展示に圧倒されたのでした(ちなみに富野作品に興味のない友達は30分足らずの滞在だったそうな…)

福岡会場を後にして佐賀県にある友達の家に向かうわけですが、そこで富野展の展示物の配置場所を印した会場マップメモを書いて何気なくTwitterに投稿します

 

 すると、まさかの富野展公式Twitterから引用リツイートされて紹介される自体に!

 あの時はマジで焦りましたね

今まで公式に紹介される経験が無かったので思わず舞い上がってしまいました

 

 
そして紹介された会場マップを清書して、福岡会場レポート記事として投稿したブログ記事も富野展公式Twitterで取り上げていただいたのです

やっぱり公式からコメントを貰えるというのは嬉しいことであります

 


この事で味をしめ富野展を全力で応援する気持ちになり、全会場を回りレポート記事を書く事になりました

その結果、今までに5回ほど富野展公式Twitterで紹介していただけることに!

 

 

 本当に感謝しかありません

ありがとうございます!!

 


というわけで、来月3月6日から開催される青森会場へも行きレポート記事を書きますので乞うご期待ください!

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まさかの【プチバスり】をした欠番回

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【マニアだけが知っている】『美味しんぼ』欠番回の魅力、お教えしますよ🐳【後編】

2020年10月23日、投稿

 

 

美味しんぼ』 がYoutubeで無料配信がされることを知って書いた後編の記事になります

元々は『美味しんぼ』 の作品紹介をした一本(前編)のみを予定していたのですがYoutubeで無料配信されない欠番回の事も書かないと本当の作品紹介にはならない様な気がして書いた次第です


欠番回を見直したり、欠番回になった理由と80年代当時の社会問題について調べたりと記事を書く為の情報を集めながら書いていきましたが、その中でも「捕鯨問題」については相当調べました

捕鯨問題に関するネットニュースを総漁りですよ!

捕鯨の歴史から現在の捕鯨問題についてまで…アニメだけではわからないことも多く調べた甲斐はありましたが、2019年7月から31年ぶりに再開された商業捕鯨がそんなに良くないニュースだと知ったのはショックでした

(詳しくは記事をご覧ください)

 

この欠番回記事では私一人の力だけでなく、Twitterの相互フォロワーで仲良くしていただいている『美味しんぼ』マスターのshimakoさんに協力していただき、shimakoさん作成の《配信欠番回リスト》があることで完成することができました

もしこの《配信欠番回リスト》が無ければ…と恐怖に感じるぐらい大活躍してくれています

ここで改めて御礼申し上げます、本当にありがとうございました!!

 


そして先日、とある方がツイートされた『美味しんぼ』第40話「真夏の氷」に登場する氷の描き込みが大バスりして欠番回(放送禁止回)が話題となりました

togetter.com


第40話「真夏の氷」は本記事でも紹介しておりその効果なのか、欠番回(放送禁止回)に興味を持った方が急増し、Google検索から当ブログへのアクセスが急上昇しました

もっとも多い時で、1時間あたりのアクセス数だけで1日分のアクセス数を越えてしまうほどプチバズりです

アクセス数の通知を見た時には変な奇声を上げてしまうほど喜び、家の中を転げ回りながら何故か「Dang Dang気になる」を歌いました

 

そういった意味でも手応えと『美味しんぼ』の人気の高さを感じる記事であります

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現役高校生の助言で書けた、80年代アニメ×現代の若者流行

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TikTokで流行⁉︎】"レトロでエモい" 80年代アニメが今、若者に大人気なワケ🥂

2020年11月8日、投稿

 

 

SNS動画アプリ「TikTok」で、90・80年代のアニメGIFを使った動画が"エモい"として若い世代に流行っている事に注目し、アニメGIFの元ネタになっている作品を紹介した記事になります

この記事を投稿したのは2020年11月8日とわりと最近でありますが、アニメGIF動画の流行自体はその一年前近くから始まった様に感じ定期的に調べていました

しかし、若者文化というのは熱しやすくも冷めやすいモノなので、2か月ほどで一度は下火になった様に思えて書き進めていた記事を一度ボツにしちゃいます

 

それから半年後、Twitterの相互フォロワーで仲良くさせていただいている現役高校生の方から〔今流行っている〕という助言を聞き書いたのがこの記事というわけです

こちらもシティポップの記事同様に、誰も流行の現象などを調べて記事にしている人もいなかったのでTwitterでもエゴサーチしまくって相当調べに調べて書きました

その甲斐あって「80年代アニメ エモい」で検索していただくと私が書いたこちらの記事が上位にヒットし、現在当ブログのアクセス数1位の記事になります

それだけ昔のアニメが"エモい"という言葉と共に、今の若い世代に支持されているということです


改めて〔現役高校生の嗅覚は鋭いな!〕と感じましたし、書いた方がいいと助言していただいた事を本当に感謝しております

今後とも助言のほど、よろしくお願いしますしたいですね

 

 

シティポップもそうですが、最近は「昭和ポップス」や「ニューレトロ」などの80年代のカルチャーが、"オシャレ"や"エモい"として注目されていますので、【80年代アニメ×今の流行り】を今後も取り上げていきたいと思います

80sanime.hatenablog.com

 

 

80年代アニメを後世に残す為…

軽い気持ちでブログ活動を始めた当初はここまで続けれるとは思ってもいなかったので、100件も記事を書いたという事が不思議な気分だったりします

しかし逆に言えば、こんなクオリティのブログでも続ければそれなりに形になるというわけです

なので、ブログなどの創作活動に興味ある方は迷わずにとりあえず始めていただきたく思います

それが思わぬ形で自分のライフワークになる事もありますので!

 

 

当ブログのタイトルになっている「80年代アニメを知りたい!伝えたい!」というのは、〈まだまだ勉強不足でありながら大好きな80年代アニメをもっと知りたい!という想いと、知ったことを80年代アニメを知らない若い次世代に伝えたい!という想い〉を込めてタイトルにしました

今後もその方針は変わらず、80年代アニメの知られざる魅力を20代の目線で深く探究していき、10代20代の若い世代に伝えていければと思います

 


正直、80年代アニメを後世に残すという活動目的にはまだまだ程遠い現状です

これからも150件、200件300件とブログ記事を書いていき80年代アニメを盛り上げていきたいと思っています

 


これからも当ブログをよろしくお願いします!

 

 

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🌟-前回の記事-🌟

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『王立宇宙軍 オネアミスの翼』20代の若き才能で作る、80年代アニメ映画

どうも、先日BS 12(トゥエルブ)にて放送されていた劇場版『銀河鉄道999』を久しぶりに観て、改めて(ストーリーの)テンポの良さに魅了されたSATAトミオです


いや〜ホント良いですね『銀河鉄道999

なんと言ってもゴダイゴが歌うエンディング曲「銀河鉄道999」に最後はグッときます

 


BS放送の「BS12(トゥエルブ)」というチャンネルでは、新作・旧作・隠れた名作まで毎週日曜よる7時に放送する『日曜アニメ劇場』という番組があります

 
そして、その『日曜アニメ劇場』枠で2月28日(日) に、ガイナックス衝撃のデビュー作!王立宇宙軍オネアミスの翼(1987)』が放送されます!!

 


イェーーーイ!!パチパチ👏

 
オネアミスの翼』ですよ、奥さん!

www.twellv.co.jp


王立宇宙軍 オネアミスの翼(以後、『王立宇宙軍』)とは、『トップをねらえ!(1988)』や『新世紀エヴァンゲリオン(1995)』などで知られるアニメ制作会社「GAINAXガイナックス)」のデビュー作であり、1987年に公開されたアニメ映画

企画に岡田斗司夫さん、監督・原案・脚本に山賀博之さん、キャラクターデザインに貞本義行さん、作画監督(スペシャルエフェクトアーチスト)に庵野秀明さんといった当時20代だったオタク第1世代のクリエイターたちがメインスタッフとなり、若き才能で新たな映像に挑戦した作品です

さらに音楽監督には「戦場のメリークリスマス」で知られる坂本龍一さんや主人公シロツグ・ラーダットの声優に森本レオさんを起用し、話題性を集めます

 


王立宇宙軍』といえば、シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』でも監督される庵野秀明さんがアニメーターとして参加されているというところです


実は以前更新した、【庵野 秀明ヒストリー】20代の頃の庵野監督を調べてみたら凄すぎた🚀という記事を書く為に、80年代に庵野さんが関わられた様々な作品について調べました

知っていた出来事でも深く調べてみることで改めて気付かされる庵野さんの凄さがあったような気がします

そんな中でも知らないことも多くあり、アニメーター・庵野秀明にとって欠かせられない『王立宇宙軍オネアミスの翼』が未視聴だったので観たところ…いやはや、とんでもない作品を観たという感じでした!

 
今まで観たきたアニメとは一味も二味も違う感じがあり、本作にしか感じれない唯一無二の凄さがあったように思えます

 
近々BSでも放送されるということなので、今回はそんな本作の魅力を書いていきます

 

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あらすじーー

"戦わない軍隊"として政府や世間から不要な存在としてバカにされている「王立宇宙軍」に所属するシロツグ・ラーダット(cv.森本レオ)は、仲間たちと自堕落な生活を過ごしていました

この日も夜の歓楽街で遊んでいた宇宙軍の仲間とシロツグ…仲間たちが各々に遊ぶなかシロツグは広場でビラを配り信仰活動をしていた少女と出会いビラを受け取るのです

翌日、淡い下心を胸に書かれていた住所に向かったシロツグ…住所に書かれていた民家を訪ねるとビラ配りをしていた少女リイクニ・ノンデライコ(cv.弥生みつき)に迎えられます

リイクニからの熱い眼差しを受け舞い上がったシロツグは、誰もが嫌がる人類初の有人宇宙飛行計画のパイロットに志願するのです

始めはリイクニへの期待に応える為、不純な動機から志願した宇宙パイロットでしたが次第に思いは変わっていき、シロツグと宇宙軍の仲間たちは人類初の有人宇宙飛行計画の成功を目指します

 


本作は、ハラハラドキドキといった刺激の強い作品が好きな方からすると〔何が面白いの?〕というぐらい評価が分かれる作品であります

主人公シロツグが宇宙パイロットに志願し、人類初の有人宇宙飛行計画の成功を目指す過程を淡々と描き、ストーリー的に〔コレだ!〕といえる見せ場があるわけでもありません…

そういう意味では"つまらない作品"なのかと考えてしまいます

しかし!そうではありません!

 
心の中で芽生えた小さな感情の一つ一つが、なんて事ないシーンの積み重ねでフツフツと大きくなっていき、その溜まり溜まったフラストレーションは最後の打ち上げシーンで大爆発する爽快感と言ったら、他に比べようがないぐらい凄いです!

凄いのです!!


そこには、【スタッフ平均年齢:20代半ば】の若きクリエイターたちの熱意が凝縮されています!

 

ガイナックスの母体、伝説のアマチュア集団「DAICON FILM

まず『王立宇宙軍』の魅力を語る前に、作品が制作された経緯について語りましょう


80年代というのは、『ヤマト』『ガンダム』ブームなどでアニメ業界が盛り上がっていった時代でありました

その盛り上がりは、とあるアマチュアアニメ制作集団が登場することにより更に加熱していきます

それがDAICON FILMです


DAICON FILM」は、岡田さんや山賀さんや庵野さんらが大学生の頃に参加していた自主制作映像チームであり、大阪で開催されたSF大会DAICON Ⅲ&Ⅳ」のオープニングアニメを手掛けアマチュアながら凄すぎるクオリティにプロから一目をおかれるほどの注目を集めます

DAICON Ⅲ&Ⅳ」の成功をきっかけに1984年頃に『王立宇宙軍』の企画に着手し、本作を制作する為に「DAICON FILM」メンバーで設立したアニメ制作会社が「ガイナックス」であります

これが『王立宇宙軍 オネアミスの翼』の始まりです


そこから『王立宇宙軍』というタイトルでパイロットフィルムが制作され全国各地で上映されたのちに、公開前年の1986年に『王立宇宙軍 リイクニの翼』というタイトルで制作発表されます


その後、タイトルを『王立宇宙軍 オネアミスの翼』と変え本作は公開されたのでした

 

宇宙に行きたいとは思っていない主人公

王立宇宙軍』という作品は、不純な動機から人類初の有人宇宙飛行計画のパイロットを目指すことになるシロツグに焦点をあてた作品であり、宇宙パイロットを目指す過程で変化するシロツグの微妙な感情の変化が魅力の作品であります

そんな主人公シロツグ・ラーダットの魅力について語りましょう

 


シロツグ・ラーダット(cv.森本レオ)

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子どもの頃に水軍のパイロットに憧れ所属することを夢見るものの、学校の成績不振により断念し、"戦わない軍隊"とバカにされている「王立宇宙軍」に所属することになります

誰からも期待されないことにより自堕落な生活を送るものの、リイクニと出会うことで人類初の有人宇宙飛行計画のパイロットに志願し宇宙を目指すのです


志願した当初のシロツグは、ぶっちゃけ宇宙に行きたいとは思っていないわけです

リイクニへの淡い恋心を実らせる為だけに利用し、少しでも気を惹きたいと考えるシロツグの思惑が溢れています

しかし、宇宙パイロットになる為に様々なトレーニングを受け、打ち上げるシャトルを製造するスタッフやサポートする宇宙軍の同僚らに感化されていき、自分のため…仲間たちのために本気で有人宇宙飛行計画する為に努力するのです

そこがカッコいい!


さらに、人類初の有人宇宙飛行計画のパイロットを目指すシロツグを政府が国民的英雄に祭り上げ、国のPRに使うことで周辺諸国から暗殺命令が出されて狙われる展開に発展…そこで葛藤するシロツグの感情にも注目してください!

 



主人公シロツグの声優を担当されているのは、俳優・ナレーターなどで有名な森本レオさんです

森本レオさんといえば「きかんしゃトーマス」(第1期〜第8期)でナレーションされており、落ち着いたトーンで語られる声が印象的な方だと思います

本作でもその声は健在で、森本レオさん演じるシロツグは淡々と落ち着いて喋るキャラクターであり、あまりの落ち着きっぷりなので、初見で聴いた時は〔これが主人公なのか…〕と驚きました

しかし、作品が進むごとに声とキャラクターがドンドンとシンクロしていき、見終わる頃には森本レオさん以外シロツグの声はありえない!と思えます

是非、森本レオさん演じるシロツグにも注目してください!

 

シンプルすぎるモノローグ&オープニング

本作が他の作品と一味も二味も違うのは、物語の導入であるモノローグ&オープニングを見ていただければ分かると思います

ジェット機の離陸シーンに主人公シロツグのナレーションが入り、自分の夢について語るのです

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いいことなのか、それとも、悪いことなのか、わからない…

でも、多くの人間がそうであるように、俺もまた自分の生まれた国で育った

そして、ごく普通の中流家庭に、生まれつくことができた

だから、貴族の不幸も、貧乏人の苦労も知らない

別に、知りたいとも思わない

 

子どものころは、水軍のパイロットになりたかった

ジェットに乗るには、水軍に入るしかないからだ

早く、高く、空を飛ぶことは、何よりも素晴らしく美しい

でも、学校を卒業する2ヶ月前、そんなものにはなれないってことを成績表が教えてくれた

 

 

だから、宇宙軍に入った……

 

王立宇宙軍 オネアミスの翼』モノローグより

 

ナレーションの通り、『王立宇宙軍』(シロツグ)の物語は挫折からスタートします

アニメ映画の始まり方としては実にシンプル過ぎる展開…

しかし、こういった経験って誰もが持っていると思いますし、シロツグが背伸びしていない等身大のキャラクターであることが掴めるシーンで好きなんですよね

 


そんな挫折スタートから流れるのが、坂本龍一さんのオープニングテーマ

コーラスなどはなく淡々と流れる音楽に民族的な静画がスライドショー形式で流れる…オープニングも実にシンプルなんです(このオープニングテーマ曲がまた良い)

実にシンプルだからこそ奥ゆかしさが溢れ、そこが『王立宇宙軍』の魅力ではないかと思っています

 

熱意とこだわりが詰まった、独自のデザイン

王立宇宙軍』という作品はメインスタッフの大半が当時20代と若い力で作られた作品です

そして、その若さは作品の中に登場する機材や小道具などの設定デザインにも現れており、既存の作品にない独自のデザインで作り上げた世界観になっています

王立宇宙軍』だけで使われる異世界文字に始まり、ネジを締める工具に至るまで細部にまで拘り抜いています

中には独自のデザインに拘りすぎて多少無理もあるデザインもありますが、新たな映像作りに挑戦している熱意は伝わりそこも『王立宇宙軍』の魅力です

ここで『王立宇宙軍』に登場する独自のデザインの小道具を紹介します

 

出港式

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豪華客船みたいな船が出港する時に紙テープを投げて見送るような風習がありますが、『王立宇宙軍』では乗客が木の板を叩いて音を鳴らす風習があるような描写があります

 

王立宇宙軍』に登場する本は独特で、様々な形をしております

まずは私たちの世界でも一般的な両手に広げるタイプの本…しかし本の隅が切り落とされており、台形のような形になっています

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次にシロツグが読む本(聖典)…縦長に持って読み進めていくタイプとして描かれているのです

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貨幣

王立宇宙軍』の独自のデザインの中で一番有名なのが貨幣ではないでしょうか

私たちが暮らす世界では硬貨(コイン)や紙幣をお金として扱っていますが、『王立宇宙軍』では棒状の金属品をお金として扱っております

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例えるなら、麻雀の点棒のようなものです

種類も金・銀・銅など複数あり、それぞれに長さや重さが異なる作りになっており貨幣としての価値の違いが表現されています

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異世界文字

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ファンタジー作品といえば異世界文字であります

異世界文字自体は、他の作品でも独自のデザインを設定されてることはよくあることですが、『王立宇宙軍』のこだわりはハンパないです

数字はもちろん、毛筆文字・活字・デジタル文字をそれぞれに設定し、さらには活字の元になった象形文字まで設定しており、完璧な異世界文字を作り上げております

はっきり言って異常です

 

originalnews.nico

 

その他にもテレビ・バイク・インターホンなど、独自のデザインをした小道具がたくさん散りばめられています

こういったデザインがごく自然に登場しますので、画面の隅々にまで目を凝らして観ていただきたいです

 

"セル画最高峰"の打ち上げシーン

王立宇宙軍』といえば、作画のクオリティが異常に高い作品として知られています

その作画クオリティを支えているのが『エヴァ』シリーズの監督として知られている庵野秀明さんです

本作で庵野さんは作画監督と【スペシャルエフェクトアーティスト】という肩書きでクレジットされており、クライマックスシーンの爆破エフェクトなど担当されております

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その中でも代表的なのが、シャトルの打ち上げシーンです

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シャトル打ち上げ時に発生する氷片一つ一つに番号をつけ手描きで作画され、そして氷片の動きすべてに異なる変化をつけて作画されている為に、膨大な時間とコストをかけて描かれています

これらは全てCGでなくセル画で表現されているというのが驚きです

是非、クライマックスシーンの手描き作画にも注目してください!

 

若い力で挑んだ、シロツグらと制作スタッフ

王立宇宙軍』という作品は、主人公シロツグと宇宙軍の同僚たちが若い力で人類初の有人宇宙飛行計画の成功に挑んだ作品です

そして本作もまた、監督の山賀さんを始め平均年齢20代半ばの制作スタッフが若い力で新たな映像表現に挑んだ作品であります

つまり、シロツグらと制作するスタッフの年齢はリンクして観ることができ、若い力でしか描くことができない熱意やこだわりが『王立宇宙軍』の世界(映像)には存在するのです

だからこそ、本作は若い方に刺激を与える作品であり、多くの若者に観ていただきたく思います

20代だった山賀監督や庵野さんらが、若き日の青春を全てぶつけ徹底的にこだわりぬいて作り上げた本作はきっと今を生きる為のヒントがあるはずです

 

是非ご覧ください!

 

 

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放送日 2021年2月28日(日)よる7時〜
放送局 BS12(トゥエルブ)
 🌟-前回の記事-🌟

【まつもと泉先生】『きまぐれオレンジ☆ロード』作品は永遠に語り継がれる👒

どうも、学生時代の素晴らしさを今更ながら感じる26歳のSATAトミオです

ホントに今更ながら学生時代ってなんて凄い期間なんだと感じます

当時は何とも思わずアニメに浸る生活をしていましたが…もっと色々しておけばと思う次第です


突然ですが、青春って良いですよね!

青春時代って、異常に何かに夢中になったり、そのひと時が人生において特別な時間であり一生を左右したりと不思議な力がある気がします

この世の中の全てが青春で包まれていたら…なんて思うわけで…

 


青春といえば、やっぱりブコメ

ということで今回は、80年代の青春ラブコメ作品『きまぐれオレンジ☆ロード』を取り上げていきます

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きまぐれオレンジ☆ロードとは、1984年に週刊少年ジャンプで漫画連載され、1987年にスタジオぴえろ制作によりTVアニメ化し、全48話放送されたまつもと泉原作のラブコメディです

TVアニメ放送終了後には、劇場版やOVAシリーズが制作されるほどの80年代アニメを代表する人気アニメとなります


キュートで可愛い檜山ひかる・セクシーで大人な鮎川まどか、そして優柔不断な主人公春日恭介、この三角関係で描かれる微妙な恋模様が魅力の作品です

特にまどかは80年代ヒロインの中でも上位にランクインするほどの人気キャラクターであり、80年代アニメを語る上で外せません

 

多くの人が愛した『きまぐれオレンジ☆ロード』、今回はTVアニメシリーズを基に魅力を語っていきたいと思います!

 


あらすじーー

超能力一家の長男である主人公・春日恭介(cv.古谷徹)は、引っ越し初日に赤い麦わら帽子を拾い、持ち主である黒髪の美少女鮎川まどか(cv.鶴ひろみ)と出会う

まどかと話すうちに惹かれていく恭介であったが、転校先の学校で再会したまどかは誰とも口を聞かない不良少女と噂される問題児であった

まどかを慕う後輩・檜山ひかる(cv.原えりこ)に恭介は一目惚れされ、【まどか・恭介・ひかる】という三角関係の中で恭介の心は揺れ動く

 


【1つの出会いが、2つの恋に進み、3つのふるえる心が、優しい音色を奏でた

春日恭介15歳、青春、してます。】

オープニング曲が流れる前にこのようなナレーションから始まる本作は80年代の青春そのものが詰まっている作品であり、【不良、バイク、サックス、ディスコ、バンド 】などの当時の若者文化が多く取り入れられていて80年代後半ならではの時代感を楽しむことができます


また『きまぐれオレンジ☆ロード』は他のラブコメ作品とは違い、主人公である恭介は瞬間移動できるテレポーテーション、物を空中で停止させることができるサイコキネシスなどの超能力(アニメではパワーと呼ぶ)を使うことができます

普段は超能力者であることを隠していますが、ピンチの場面では超能力を使い、難を乗り越える時もあれば、超能力者であるがバレそうになる…そんなハラハラさせる展開も用意されているのです

特に、同じく超能力が使えるいとこの一弥(cv.坂本千夏)は作中一のトラブルメーカーであり、物語を引っ掻き回してくれる存在であります

恭介らの超能力が『きまぐれオレンジ☆ロード』のキーポイントになるということです

 

あなたは、「まどか派」?「ひかる派」?

きまぐれオレンジ☆ロード』といえば、なんといっても黒髪ロングの「鮎川まどか」と栗色ショートの「檜山ひかる」のタイプの違う2人のヒロインであり、この2人の存在無くしては語れません

2人のヒロインをめぐり「まどか派」「ひかる派」というように分かれ議論されることがあると思います

そんな本作のヒロインを紹介しましょう

 

鮎川まどか

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恭介が引っ越してきた初日に、丘の上にある100段階段で出会い赤い麦わら帽子を恭介にあげる中学3年生の黒髪ロング美少女

クールで大人っぽい雰囲気と仲間想いの優しさを持つ彼女ですが、学校ではクラスに馴染めず煙草を吸う不良少女でありミステリアスな一面から様々な噂が飛び交う問題児であった

そこからクラスメイトになる恭介と接していくことで、徐々に誤解を解いていき本来の優しい一面を見せるようになります


恭介に対して優しい一面を見せたと思えば、すぐにそっけない態度で突きはねる…ツンデレな対応で見ている側を翻弄するのがまどかの魅力です

今では当たり前となっているラブコメ作品でのツンデレキャラ…しかし80年代当時のラブコメ作品には珍しい存在であり、"元祖ツンデレ"ヒロインとして語られることがあります


スポーツ万能・勉強成績も優秀・音楽性にも長けていると完璧なヒロイン像であるまどか

特に音楽に関しては両親が海外で活躍する有名な音楽家である為、まどかもサックスやギターなどの演奏を得意としています

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幼い頃から仲の良いひかるちゃんを妹同然のように可愛がり、ひかるちゃんから恭介のことが好きだと打ち明けらた時も、大切に想うあまりに自分の気持ちを隠しひかるの恋を応援してしまうのです

不器用なまどかさんが可愛い!


しかし、そんなまどかも恭介と二人で居るときには秘めていた感情が表にあらわれ、ドキッとさせるような大胆な一面を見せるときもあります

あざとさ全開のまどかさんもいいです!


ひかるちゃんを大切にするあまりに、関係を壊したくないと三角関係を続けるまどかの心の動きにも注目してください

 

・声優

まどかの魅力といえば、声の存在も重要であります

声を演じられた鶴ひろみさんは芯のある女性キャラクターを演じられることが多く、これがまたドンピシャにハマっているのです

特にアニメ版でのまどかは、鶴さんの声で(視聴者を)恋に落としにくると言っていいほど破壊力であり、その魅力は100倍増量されているように思えます

 

ちなみにまどかのモデルとなったのは、「少女A」を歌っている時の中森明菜さんだったりします

言われてみれば「少女A」の歌詞そのものが、まどかを象徴しているような歌詞になっていると思えます

 

檜山ひかる

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反対側のバスケットコートから座ったままの状態で(超能力を使い)ロングシュートを決める恭介を偶然目撃し、一目惚れする天真爛漫な中学一年生の栗色ショート美少女

細く長いまつ毛と泣きぼくろがチャーミングで良いですよね

 

幼い頃から姉のようにまどかを慕い、まどかの影響で不良のような汚い言葉遣いもする時もありますが、好きな恭介の前では言葉を正して一途であり積極的にアタックするひかるちゃんの姿は魅力的であります

 

ひかるちゃんの魅力といえば、なんといってもチョー積極的なところ!

人目を気にせず恭介のことを「ダーリン」と呼び、抱きつき迫ってきます

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「ダーリン」って呼んでくる後輩って可愛くないですか!?

 

あと、恭介の為に弁当を作るなど料理が得意であり、常に好きな恭介のことを想い献身的に尽くします

実は家庭的なひかるちゃんも可愛い存在なのです

 

ひかるちゃんは恭介とまどかが惹かれあっている関係に気づかず、積極的に迫る姿勢が恭介をさらに優柔不断にさせ、恋の三角関係が加速していきます

 

・声優

まどか同様、ひかるちゃんも声が魅力的なキャラクターです

ひかるちゃんの声を演じられた原えりこさんは大人の女性よりも少女役をする事が多く、元気でハツラツとした甲高いひかるちゃんの声は原さんにしか出来ないように思います

 

 

まどか、ひかるの2人のヒロイン以外にも、恭介の双子の妹くるみ(cv.本多知恵子)とまなみ(cv.富沢美智子)にもメイン回が用意されており魅力的な女性キャラクターであります

 

新たな映像表現に挑んだOP・ED

きまぐれオレンジ☆ロード』(毎週月曜19:30〜20:00)が放送スタートした1987年4月6日というのは、同日に『シティーハンター』(毎週月曜19:00〜19:30)が同じ日本・よみうりテレビ系列で放送スタートしたこともあり、『メガゾーン23』や『エヴァ』シリーズで知られる鷺巣詩郎さんが担当されるなど音楽に力を入れている作品であります

特にオープニング・エンディングには、新たな映像表現を取り入れた意欲作ばかりであり、それらのアニメ映像だけを観ても価値がある作品です

時代を先取りしたオープニング・エンディング映像を紹介していきます

 

1stオープニング「NIGHT OF SUMMERSIDE」

キャラクターの動きやアップにした映像が細かく切り替わったり、映像と映像の間に白バックのスタッフクレジットを入れる「サブミリナル効果」を意識したかのような演出が取り入れらています

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サブミリナル効果は、洗脳などに使われる観点から現在では禁止されている技法です

その為、本オープニング映像は80年当時を象徴するオープニングの一つといえます

 

1stエンディング「夏のミラージュ」

映像にはまどかのみが登場し、ビルが立ち並ぶ都会的なシーンから自然溢れる湖のシーンまで、様々なシーンを通してまどかの魅力を演出しています

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またシーンごとに衣装が変わることで、まどかのキャラクター性を表現しているのです

 

2ndオープニング「オレンジ・ミステリー」

まどかがギターを、恭介がドラムを持ちバンドを組み、ロックバンドのMV(ミュージック・ビデオ)のような映像になっております

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映像も全体にモノトーンカラーに仕上げ、映像にも加工処理を施しあるので最高にカッコいいです

涼宮ハルヒの憂鬱」など、現在のラブコメアニメではキャラクターがロックバンドを組み演奏するシーンが描かれる作品は多くありますが、その先駆けとなったのが当時バンドブームを迎えていた『きまぐれオレンジ☆ロード』あたりからではないでしょうか

 

2ndエンディング「悲しいハートは燃えている」

当時の日本では珍しかったサンドアニメーションを起用しており、サンドアーティストの第一人者・飯面雅子さんが本EDの映像を担当されております

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サンドアニメーションとは、砂を使用したアニメ技法でありストップモーションアニメーションのように、砂が動いているように見せる映像が魅力です

また、まどかの感情の揺めきをサンドアニメーションで表現されていると感じます

 

3rdオープニング「鏡の中のアクトレス

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本オープニングのアニメ映像は特殊な演出をされているとして有名であり、カメラカットが切り替わらずにシーンが連続して進んでいく1カットのみの映像となっております

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(例:①走るジンゴロが、コーヒーカップで回るまどかのブローチ→②回るコーヒーカップ(遊具)が小さくなり、その取っ手を掴みコーヒーカップを持ち上げるひかる→③コーヒーの飲むひかるからカメラが引き、喫茶「Abcb」の外観へ)


当時CG技術もそれほど使われておらず、全編手描きで行われるセル画アニメーションでカメラワークを回転させる演出の連続である本オープニングは圧巻です

ちなみに1stオープニング「NIGHT OF SUMMERSIDE」の総カット数が245カットに対して、本オープニングが1カットという対比も面白く思えます

 

3rdエンディング「Dance in the memories」

パズルのように少しずつ画像のピースはめ込まれていき、徐々にまどかのイラストが出来上がっていく演出がされています

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演出的な面ではこれまで紹介した中でも一番シンプルではありますが、シンプルだからこそ心に響くエンディングになっているのではないでしょうか

 

その他にも挿入歌、劇場版「あの日にかえりたい」でも魅力的な映像表現がされていますので、是非チェックしてみてください!

 

公式から買える喜び

きまぐれオレンジ☆ロード』のサントラなどの音楽作品7タイトルが4月24日(土)にアナログレコード盤として再発されます

今回の復刻では、アートワークやポスターなどの特典は当時のままであり、レコード盤面には各タイトルごとに異なるカラーリングを施された初回生産限定での販売です

 


きまぐれオレンジ☆ロード』のレコード市場はというと、発売された当時から30年経った現在でも帯がついた美品の中古LPレコードであれば1万円は軽く越える高価で取り引きされております

それだけに正規の値段で購入できる今回の復刻は、とてもありがたい事です

 

そして今回の復刻で注目すべきは、ポスターなどの特典がそのまま封入されている点であります

つまりこれは、高田明美さんが描かれた美麗な『きまぐれオレンジ☆ロード』のポスターも手に入れることができるということです

高田明美さんの『きまぐれオレンジ☆ロード』のイラストには、今風に言えば「エモみ」があります


今回の復刻で封入されるポスターをまとめてみましたので見てください!

高田明美描き下ろし ポスター〉

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きまぐれオレンジ☆ロード Sound Color 1

きまぐれオレンジ☆ロード Sound Color 2
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きまぐれオレンジ☆ロード Sound Color 3

きまぐれオレンジ☆ロード Singing Heart
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きまぐれオレンジ☆ロード あの日にかえりたい

きまぐれオレンジ☆ロード カセットテープの伝言

 


後藤真砂子(原画) ポスター〉

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きまぐれオレンジ☆ステーション


めちゃくちゃ良くないですか!?


実は『きまぐれオレンジ☆ロード』のポスターも他の80年代アニメのポスターに比べてネットオークションでは高値で取り引きされている貴重アイテムであり、新品状態で入手できる今回の復刻はめちゃくちゃ凄いのであります!

マジでポスター目当てでも購入すべきではないでしょうか!


そして何よりも、中古ではなく新品で購入できるということは公式にお金を落とせる(払える)というです

昔のアニメを愛する我々にとって、新規コンテンツに投資できる機会は中々ありません

そして、今回の復刻LPレコードの売り上げが良ければ…それは次に繋がります


まだ作品を観てない方・レコードプレーヤーを持ってない方でも、買っておいて絶対に損はないハズの代物です

公式から正規の値段で買える今、購入していただきたく思います!

www.hmv.co.jp

 

金色の 夏の蜃気楼(ミラージュ)

2020年10月6日に逝去された『きまぐれオレンジ☆ロード』の作者まつもと泉先生を追悼した作品集

まつもと泉 追悼イラスト集 【金色のミラージュ】』が「とらのあな」より登場します

 本書は連載当時まつもと泉先生のアシスタントをされていた萩原一至先生と岡崎武士先生が企画したものであり、『きまぐれオレンジ☆ロード』に影響された又は所縁のある漫画家、イラストレーター、文筆家、総勢60名を超える作家陣が集結しフルカラーイラストやマンガ・コラム・追悼文などが収録された作品集となっております

当時のアニメスタッフからは、キャラクターデザインをされた高田明美さんや作画監督をされた後藤隆幸さんなども参加されています


また本書の売り上げ・収益金は御香料としてご遺族にお納められるとのことです

 

まつもと泉先生の追悼本が制作されていると知ったのは、亡くなられてから2ヶ月後の12月中旬だったと思います

Twitterで情報を見つけ、まさかそんな企画が進んでいるとも知らず驚きました

そして「金色のミラージュ」というタイトルを見て、本当に嬉しい気持ちになったのを憶えてます


本書のタイトルにもなっている「金色のミラージュ」は、アニメ『きまぐれオレンジ☆ロード』のエンディング曲「夏のミラージュ/和田加奈子」の歌詞から取られているワケです(憶測ですが)

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こういったところに、作品への愛とまつもと泉先生を偲ぶ想いが深く感じ取れます

 


 

そして先日、とらのあなで予約していた本書が届きボリュームの凄さに圧倒されました

それぞれがまつもと泉先生…『きまぐれオレンジ☆ロード』への思いを語り、故人を悼まれております

その中でも10ページに渡り掲載されていた「マンガユニット“まつもと泉"結成から解散まで」という記事に心を打たれました

デビュー当初は2人組のユニットとして活動されていたまつもと泉先生…

この記事では「もうひとつのまつもと泉」さんが、亡くなられたまつもと泉(一弥)さんとの出会いからデビュー当時の話…そして生前の話が語られています

きまぐれオレンジ☆ロード』の誕生…漫画家“まつもと泉"の活躍の裏には「もうひとつのまつもと泉」さんの存在があってこそだと、思わず涙を浮かべながら読ませていただきました

是非、多くの方に読んでいただきたく思います

 

本書は1300円+税とらのあなより購入することができます

とらのあなの通販からも購入することができ、送料を入れても2000円以内です

そして何より、本書を購入することで売り上げ金がご遺族にお納められることになり、まつもと泉先生や作品への想い・恩返しの念を届けることができるのですから…

きまぐれオレンジ☆ロード』が青春だった方も、『きまぐれオレンジ☆ロード』をこれから愛する方も絶対に手にとっていただきたい一冊であります

 

とらのあな 通販ページ

ecs.toranoana.jp

 

永遠に終わらないんだ

まつもと泉先生が訃報から2ヶ月後の12月上旬ごろ、先生の地元が富山県高岡市であるとは知っていたので、とあるイベントで富山県に行くことがあり高岡市にも行ってきました

高岡の街を散策しながら商店街通りを通ったり模型屋を見つけて〔この模型屋には行かれていたのか~〕と思いながら、『きまぐれオレンジ☆ロード』のモデルにもなった高岡古城公園に訪れます

 

訪れたのが早朝だったので朝日が池に反射しとても眩しかったり、石段があれば作中での100段階段ように数を数えながら登り、まつもと泉先生が見たであろう情景をなんとなく思い浮かべながら偲ばせていただきました

短い時間でしたがホントに訪れて良かったです

 


 

今回の記事は、まつもと泉先生の追悼イラスト集「金色のミラージュ」が制作されていることを知り、また『きまぐれオレンジ☆ロード』の魅力を多くの次世代に知っていただきたく書きました


昔のアニメを愛する平成生まれからすると、新たに見始めた80年代のアニメ作品に出演されていた声優やスタッフの方が既に鬼籍に入られているということはそう珍しくありません

出演されている中で気になる作者や声優などを見つけても、Wikipedia上でそういった情報を知り悲しい思いをしたことは何度もあります

しかし、それでも作品に吹き込まれた生命は消えることなく絶えず語り継がれていくことで変わらず生き続けるはずです

だからこそ、故人が込めた想いをまた次世代に伝え広めていくことが、作品の素晴らしいを知るモノの役目であると信じております


平成生まれの自分もそうありたいと思っております

ありがとうございました

 

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 🌟-前回の記事-🌟

ついに入手!幻の80年代アニメ雑誌「BREAK・TIME」アニメ会社の裏側📏

どうも、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』が映画館で観れるイベント「GG映画祭」が延期になり立ち直れないSATAトミオです

ビューティフル・ドリーマー』を映画館観る為に、年末年始コツコツと『うる星やつらTVシリーズを観ていたワケですがホントに残念でしかありません…

中止ではなく延期だという所に、一縷の望みを持ちいつか映画館で観れる日を待ちたいと思います

 

 

ここで一つ報告があります

ついに、長年追い続けていた幻の80年代アニメ雑誌BREAK・TIME(ブレーク・タイム)」を入手しました!

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「BREAK・TIME」の存在を知ったのはアニメ雑誌に興味を持ち始めた2019年の5月、それから約1年半…ネットオークションに張りつき続け、競り合いに負けながらの念願の獲得であります

 

おそらく、この記事を見てくださっている方の半数以上が初耳だと思われる謎のマイナー80年代アニメ雑誌「BREAK・TIME」…

どんな内容か気になりませんか?

 

ということで今回は、幻の80年代アニメ雑誌「BREAK・TIME」の紹介をしていきたいと思います

まだ誰も取り上げていないであろう「BREAK・TIME」…そこには当時発売されていたアニメ専門雑誌とは決定的な違いがあるのです

 

アニメスタッフが作る業界誌

まず「BREAK・TIME(ブレーク・タイム)」が発売されていた80年代のアニメ雑誌事情について説明します

 

1980年代というのは、「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」らの社会的ヒットによりアニメブームが到来した時代でした

そこで、アニメを専門に取り扱った雑誌【アニメ専門雑誌】が続々と登場し、アニメーターや監督などのアニメクリエイターが注目を集めていくようになります

1985年には、学習研究社角川書店などの大手出版社の参入もありアニメ雑誌最大8誌刊行される【アニメ雑誌戦国時代】を迎えるのでした

(「月刊OUT[1977]」「アニメージュ[1978]」「アニメック[1978]」「ジ・アニメ[1979]」「マイアニメ[1981]」「アニメディア[1981]」「月刊ニュータイプ[1985]」「アニメV[1985]」、計8誌[創刊年度])

その後アニメブームも低迷し、最大8誌刊行されていたアニメ雑誌も休刊されていき現在も刊行され続けているのは、アニメージュアニメディア月刊ニュータイプの僅か3誌のみ…それだけ生き残るのが難しかったというわけです

その中には、小さな星のごとくわずがな輝きだけを残して静かに歴史の幕を下ろしたアニメ雑誌もあったわけです…その内の一つが「BREAK・TIME」であります

80sanime.hatenablog.com

 

ここからは「BREAK・TIME」の基本情報を紹介していきますが、その前に一つ

この「BREAK・TIME」というアニメ雑誌実は、いつ創刊されて何号まで刊行されていたという情報も曖昧であり、そもそも一般的な書店で売られていたのかも怪しいかったりします

Wikipediaも存在しないぐらい、実態は謎に包まれている幻のアニメ雑誌なのです


というわけで、今回は私が一年半かけて調べた情報を書いていきます


「BREAK・TIME(ブレーク・タイム)」は、【アニメスタッフが作る業界誌】をキャッチコピーにした雑誌であり、新作アニメ情報よりもアニメスタジオの紹介やアニメ会社への就職情報などを中心に掲載されています(略称はBT)

本誌の制作・編集をしていたのは、当時主にタツノコプロ制作のアニメに参加していた「スタジオワールド」というアニメ制作会社(1988年解散)

アニメ制作会社が作る業界誌というだけあってディープな誰得情報も多く、故に80年代アニメを愛し広く知りたいと思っている私としては大変ありがたいアニメ雑誌です


現在、確認できている「BREAK・TIME」の発行号数は全部で6号まで

入手した情報によれば本誌は季刊誌であり、NO.1が創刊されたのはおそらく1984年夏頃だと思われます

そして、今回私が入手したのはNo.③の『魔法の天使 クリィミーマミ』が表紙の号です

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「BREAK・TIME(ブレーク・タイム)」表紙リスト

No.① 不明 1984年夏頃

No.② 幻夢戦記レダ 1984年秋頃

No.③ クリィミーマミ 1985年2月(冬)発行

No.④ キャッツアイ 1985年5月(春)発行

No.⑤ ミンキーモモ 1985年8月(夏)発行(創刊一周年)

No.⑥ アリオン 1985年秋頃

 (No.⑥以降も刊行されていたかは不明)

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ここからは、今回私が入手したNo.③を元に「BREAK・TIME」の内容を紹介していきます

 

クリィミーマミ』を誤表記するアニメ雑誌

今回紹介する『魔法の天使 クリィミーマミ』が表紙のNo.③号では、『クリィミーマミ』を制作したスタジオぴえろが特集されております

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時々『クリーミィーマミ 』や『クリーミーマミ』といった鉄板の伸ばし棒誤表記があるのはアニメ雑誌としてはいただけませんが、スタジオぴえろのファンクラブ会報誌などが紹介されていて楽しい記事になっておりました

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(正しくは『クリィミーマミ、魔法のステッキは一本だけと覚えましょう♪)

80sanime.hatenablog.com

また、インターナショナルスクールに通う子ども達に人気作品とキャラクターのアンケートを取った記事や血液型から自分の向いているアニメ業種がわかる記事もあります

 

80年代アニメ業界の裏側に迫る

「BREAK・TIME」では「楽屋通信」という記事で、普段見れないアニメーター又はアニメスタジオの様々な実態が紹介されています

私が注目した記事の内容ちょっと書いてみましょう

 

スタジオにもモーターサイクルの波

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最近、疲れたアニメーターが増えてきている。と始まる本記事…

この記事では、アニメスタッフ達にモーターサイクル(オートバイ)のブームが到来したと書かれています

モーターサイクルブームは"金田パース"などで知られる伝説のアニメーター・金田伊功さんを教習所で見かけられる程のブームであり、それほどまでに盛り上がっていったと語られています

しかし冬のシーズンになると、アニメスタッフにとってモーターサイクルは大きな脅威となり、寒さの副作用から手が震えて出社1時間は仕事ができない問題が発生

そして、事故をして怪我したら仕事が出来なくなり、ただバイクを持った貧乏人になると問題提起もされております

 

制作の車が夜の街に疾走!

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この記事では、アニメの作画されたカット袋を回収する制作進行の社用車の特徴が書かれていました

中々に面白かったので文面をそのまま紹介します

まず車種。たいがいあのヤング向けファミリーカーの代表ファミリアかスターレット

スピードが出て燃費がいいという、うってつけの車だ。

色は白、黄色、青が主流。黒、グレー、紺色など気持ちを落ち込ませるおそれのある色は御法度となっている。

タイヤは激しいコーナーリングのためすり減っている場合が多く、アルミホイールなど絶対にない。左フェンダー(ウィンカーのへん)や左右のドア後ろのバンパーなどぶっつけている。

窓には放映中の作品のステッカーが貼ってあり、そのガラスはあくまできったない(ウォッシャー液もきれている)。

ドアのへっこみと重なって〇〇プロダクションもか、スタジオ〇〇〇〇と書いてあることもある。「BREAK・TIME」No.③ p.14より

当時から制作進行の主な仕事は作画されたカット袋の回収であったと記されており、デジタル作業が増えてデータでやり取りしている現代よりも1980年代は制作カーを爆走させていたことが想像できます

 

給料前と給料後⁉︎

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アニメスタッフにとっての待ち遠しい日といえば給料日であり、給料日を迎えて喜ぶのはどの業界も同じであると紹介されていました

給料日前の貧乏メシとして、おかゆ、のり玉、江戸むらさきでご飯を食べていることが書かれておりソース定食だけはやりたくない!と、アニメスタッフはどの時代も切り詰めて生活していたことが分かります

そして昼食のラーメン代63円には手を出さず迎えた給料日後は、ブタと白菜とトーフで水タキをやろうと意気込み、今度の休みには「ゴーストバスターズ」(1984年12月公開)を観に行こうと書かれているのでした

 


そして本記事の文面で特に驚いたのが、【7-11】という謎の言葉です

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これ、何て読むか分かりますか?

 

当たり前のように記事に書いているので、アニメ業界用語かな?と思ったのですがこれ…コンビニの"セブンイレブン"のことです


よくよく考えればすぐわかることだと思いますが、「セブンイレブン」がまさか80年代では「7-11 」で表記されているとは思いもしませんでした

こういった所に現在26歳の若造は、ジェネレーションギャップを感じてしまいます

 

その他にも、「二日酔いで仕事をすると」や「ワッ自分の作品がTVに!」や「スタジオの冷蔵庫に突撃調査!」などユニークな誰得情報が満載です

是非、本誌をGETして楽しんでください!

 

アニメ業界就職情報

この記事では、1985年当時のアニメ業界事情と就職するアニメスタジオの選び方などが書かれています

その中でも「近い未来 アニメ業界は…⁉︎」というアニメ業界の未来について書かれている記事に注目しました


記事の内容を見ますと、3〜4年後にはアニメの放送本数が減少していくと書かれています

この予言は見事に当たり、本誌が発行された1985年というのは、 ロボットアニメの人気低下や『ガンダム』ブームに続くオリジナルアニメが登場せず、1985年〜1990年あたりまでは「アニメ 冬の時代」と呼ばれ苦しい状況下にあった時代です

その為、制作本数も減少傾向になりました


そして、最近でもたびたび話題になっている自動中割りツールも既にこの頃から考えられていたというのは意外でした

 
中割りとは、アニメの原画と原画の間を補う作業


そして本記事の最後に書かれていた一文を紹介したいと思います

今後、中途半端な技術しか持たないものは、アニメ界にいれなくなってしまうといわれることが、いよいよ本当のものになってきた。

今の時期、技術面、創造面で一定のレベル以上までにいけない人は、必要なくなるだろう。

これからアニメ界を目指す人々にとっては多難な将来といえる。「BREAK・TIME」No.③ p.44より


80年代以降からは、セル画を使ったアナログ制作からコンピュータを使ったデジタル制作に移行していったことにより、アニメスタッフに求められる技術が大きく変わっていきました

アニメスタッフにとっては、新しい技術の登場により助けられた部分もあれば、それらと技術力の面で勝負して勝たないと仕事を失う恐怖との戦いであったかと思います

そういった意味でも、順応できず一定のレベル以上までにいけない人は、必要なくなってしまうのかもしれません

 

誰が興味あんねん!? 伝説のアニメスタジオの弱点

中でも目を引くのが「りょう子ちゃんのスタジオ探検記」という記事です

この記事では、毎回アニメスタジオを訪ねてスクープを掲載するといった感じになっています

そして今回は、『伝説巨神イデオン』『戦闘メカザブングル』『聖戦士ダンバイン』らのキャラクターデザインをされた湖川友謙さんが率いる「ビーボォー」の特集でした

 

ビーボォーとは、1979年に設立された『イデオン』『ザブングル』などの80年代サンライズ作品に参加し『Zガンダム』のキャラクターデザインをされた北爪宏幸さんや"板野サーカス"で知られる板野一郎さんも所属していた伝説のアニメ作画スタジオであります(1989年に解散)


そんな伝説的作画スタジオとして知られる「ビーボォー」でありますが、本記事ではある弱点が取り上げられております

それが「ビーボォー」が参加している"アニメリーグ"という野球リーグ戦での勝敗成績です

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1勝10敗…

ビーボォー」めちゃくちゃ弱い!!
どこの会社にも社員らで結成する草野球チームはあると思いますが、その試合結果を雑誌で取り上げようとするスタイルが面白すぎます(さすが、アニメスタッフが作る業界誌!)

 

あとアニメリーグについても軽く説明しますと、アニメスタッフの運動不足解消と各アニメ制作会社・スタジオの親睦を深める目的で1977年より毎年行われており、現在でもその活動は続いているのです

つまりは40年以上の歴史があります


そして今回の記事では、(全18戦のうち)リーグ開幕から10連敗した「ビーボォー」野球チームが念願の初勝利をおさめた記録が鮮明に載っているのです

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スタジオの代表である湖川さん自らがピッチャーをされていたり、「BLACK LAGOON」や「デジモンアドベンチャー tri.」のキャラクターデザインをされ現在も活躍されている筱雅律さんが3試合で2本もホームランを打つバリバリの長距離打者であったことも分かります(ホント、誰得情報だよ…)

 

また本記事では、当時の湖川さんの写真も掲載されており、当時のアニメ業界について熱く語られております

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マニアックでマイナーだからこそ、伝えていくべき魅力!

いかがだったでしょうか…?

「誰が興味あんねん!」とツッコミたくなるようなマニアックな記事ばかりで、本誌に対する当時の評価が気になるところです

記事内でも書いたように、今回紹介した「BREAK・TIME」は刊行されていた当時からマイナーな雑誌だったかと感じます

それを裏付けのが前回(No.②)の号での応募プレゼント総数を発表しているページです

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めちゃくちゃ少ない!

応募総数を全部合わせても、200件いかないってどうなのかと思います

本誌のマイナーさが窺えます

 


 

制作進行の車などのアニメ業界あるあるを見ていると、少し前に放送され劇場版にもなったアニメ制作会社を舞台にした「SHIROBAKO」というアニメ作品を思い出します

本誌ではまさに、リアル「SHIROBAKOの世界がそのままに記録されているのです

 


1980年代という時代は当然ながらインターネットもなく、情報を得れるメディアが限られていました

だからこそ、情報が乏しい時代であった80年代において本誌のようなアニメ業界の裏側を取り上げる雑誌が必要であり、アニメ業界で働くことを夢見る若者には凄く重宝した雑誌だったのかと思います

ただマニアックな情報をメインにしたことで短期間で休刊し、幻の80年代アニメ雑誌となったのではないでしょうか


輝かしい栄光の中には、ひっそりと消えていったモノもあります…

そういった当時のモノも含めて、80年代アニメの魅力ではないでしょうか?


今後も80年代アニメの魅力をメジャー・マイナー問わず、次世代の若者に伝えていければと思います

とりあえず次は、もう一つの幻のアニメ雑誌Globian(グロービアン)」について書きましょうかw

 

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BREAK・TIME(ブレーク・タイム)」の情報大募集!!

まだまだ謎に包まれている本誌の情報を大募集しております

「BREAK・TIME」についての情報があれば、当ブログのコメント欄又はTwitterの方に連絡ください

 

よろしくお願いします!

twitter.com

 

🌟-前回の記事-🌟

80sanime.hatenablog.com

名作プレイバック第13回『太陽の牙ダグラム』会議シーンで魅せるオトナのアニメ👔

どうも、年始休みにブログ活動をサボりまくって記事の書き方を忘れたSATAトミオです

新年一発目の記事がまさかの11日目…さすがに書けなさすぎる自分に呆れています

正月太りと共に、たるんだ姿勢を少しずつ解消していきたいですね

 


本記事を投稿する1月11日は『装甲騎兵ボトムズ(1983)』『機甲界ガリアン(1984)』『蒼き流星SPTレイズナー(1985)』の監督として知られる高橋良輔監督の誕生日だったりします!


🎉誕生日おめでとうございます🎉

(実は書いている当日に気付きました)


今年で78歳になられた高橋良輔監督、年末に放送された『ボトムズ』のBlu-rayBOX発売を記念した特番に出演されていた姿を見ても元気そうで嬉しく思いました

 


装甲騎兵ボトムズ 「炎のさだめ2020ver.」PV


ここまで高橋良輔監督の名前を出して書いてきましたので、今回の記事は戦闘シーンよりも政治ドラマが光るロボットアニメ太陽の牙ダグラムの紹介であります

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太陽の牙ダグラムとは、1981年に日本サンライズ(現・サンライズ)制作で監督・高橋良輔神田武幸により全75話放送されたロボットアニメ

また1983年には本編を再編集した映画『ドキュメント 太陽の牙ダグラム』が公開されました(併映作品は『ザブングルグラフィティ』と『チョロQダグラム』)

 


高橋良輔作品といえば『ボトムズ』みたいなところがありますが、私は断然『ダグラム』を推しています

 


今回は『ダグラム』の魅力を紹介する記事なのですが…コレだけは始めに言っておきます

ダグラム』という作品は…まーあ!地味です!!

 

80年代のロボットアニメといえば、ロボットアニメ黄金期と呼ばれる時代であります

そんな時代群の中で本作は、宇宙空間での戦闘もなく、合体・変形もなし、必殺技を叫んでカッコよく勝利!という展開もありません…

 

しかし、そんなロボットアニメの方程式を全て覆し、ミリタリー色を徹底的に極めたロボットアニメが『ダグラム』なのです!


そんな地味だけど見応えが満載な『太陽の牙ダグラム』を今回は紹介していきます


あらすじーー

地球の植民惑星デロイアでは、150年におよぶ地球連邦政府の支配から解放をねがい、デロイア各地でゲリラ部隊が自由と独立のための戦いが絶えない星でありました

ある日、デロイアに訪問していた地球連邦評議会議長のドナン・カシム(cv.山内雅人)を監禁し独立を要求する事件が起きます

父親が監禁されていることをニュースで知った息子クリン・カシム(cv.井上和彦)は、地球からデロイア行きを決意し地球連邦軍の人質救出部隊に参加するのです

しかし、監禁事件はドナンらが仕組んだことであり、デロイアを地球連邦の自治州として認め地球連邦軍によるゲリラを一掃する為のものでありました

偽りの独立とゲリラ狩りをする父ドナンのやり方が許せなかった息子クリンは、デロイアの完全独立を求める指導者デビット・サマリン博士(cv.宮内幸平)と出会い、植民惑星デロイアの現実を知ります

そしてクリンは、独立ゲリラ派が開発し地球連邦軍に奪われていた最新鋭コンバット・アーマー「ダグラム」を奪回し、ゲリラ部隊の一員としてデロイア独立の為に父ドナンと闘うことを選ぶのでした

 


一発の銃声がすべての始まりだった。】というセリフから始まる本作は、全75話とロボットアニメの中でもめちゃくちゃ長い作品ですが、見始めればアッという間に終わります

現に私が視聴した時も3ヶ月も経たない内に全75話完走しました

つまり、それぐらい面白くてドンドン先が観たくなる作品だということです


父と子の確執、地球人クリンとデロイア人ロッキーらとの友情、恋人デイジーとのすれ違う愛、デロイア人同士の戦い、裏で暗躍する大人たちなど…


本作は色んな角度から観ることができ、見どころがたくさん描かれているわけです

 

クリンらと共に戦う仲間

地球人でありながらデロイア独立を目指すゲリラ解放部隊に参加することになるクリンでありますが、そこで共に戦い生まれる友情も本作の魅力であります

というわけでまずはクリンら「太陽の牙」メンバーの簡単に紹介をしていきましょう

 

クリン・カシム(cv.井上和彦)

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地球連邦評議会議長のドナン・カシムの三男として生まれた地球人、本作の主人公

ゲリラ狩りをする父ドナンの考えに反対し、地球人でありながらデロイア独立解放軍に参加・「太陽の牙」メンバーとなり、コンバットアーマー「ダグラム」のパイロットとなります

 

ロッキー・アンドル(cv.田中亮)

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地球で暴走族"デロイア7"のリーダーをしていたデロイア人の男

ドナン監禁事件以前に地球でクリンと出会い仲良くなるものの、クリンが政治家の息子(それも地球人の)と知り敵視していましたが、次第に仲間として迎え入れ一番の理解者となります

デロイア7のリーダーであったことから「太陽の牙」もリーダーを務め、培われた人望と統率力で引っ張っていくのです

 

キャナリー・ドネット(cv.山田栄子)

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ロッキーと幼馴染のデロイア人の女

兄を地球連邦軍のゲリラ狩りで亡くし「太陽の牙」に参加することになります

ロッキー同様にドナンの息子であるクリンを敵視していましたが、次第に仲間として迎え入れるのです

 

チコ・ビエンテ(cv.田中崇〈改名前〉銀河万丈〈改名後〉)

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スキンヘッド頭のイカつい長身のデロイア人の男

大重量のビッグEガンを簡単に扱い、その命中率と破壊力はコンバットアーマー以上であり個人的にはチートキャラクターだと思っています

デロイア7からのメンバーであり、最年少のビリーと絡むシーンが多く描かれてる

 

ナナシ(cv.緒方賢一)

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大柄で常に半裸のデロイア人の男

「〜だなす!」というセリフが特徴的な陽気な人物であり、野生的な感覚で活躍する時があります

デロイア7からのメンバー

 

ビリー・ボール(cv.梨羽雪子)

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小柄なデロイア人の少年

子供っぽいところもあるが芯は強く、「太陽の牙」のムードメーカー的な存在であります

デロイア7からのメンバー

 

フェスタ・ブロンコ(cv.鈴木清信)

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ケンカっ早く起伏の激しいデロイア人の男

だが時より優しい一面を見せる時があります

デロイア7からのメンバー

 

「太陽の牙」メンバーとの掛け合いや友情など、クリンが成長する過程には常に彼らがいて本作を盛り上げてくれる存在となります

是非注目していただきたく思います

 

戦争はテーブルの上で決まる

ダグラム』というは、主人公のクリン達の奮戦している裏で暗躍する政治ドラマが売りの作品です

会談などの話し合いをするシーンも多く、アクションシーンもないのに盛り上げてくるストーリー構成は圧巻といえます

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本作を観ていると戦争というのは戦場で勝敗が分かつわけではなく、テーブルの上で決められていることを教えてくれるのです


そういった陰謀や野心…それぞれの思惑が重なり縺れあい、ゴタゴタになるドラマこそ『ダグラム』の見どころであります

ロボットアニメの中でも戦略戦や政治的ストーリーを好む方は、テーブルの上での戦いこそ魅力の『ダグラム』にハマること間違えないです!

 

全然会わない恋愛ドラマ

ダグラム』で外せないのが、他のアニメとは一味違う主人公・クリンとヒロイン・デイジーの恋人関係です


まず始めに本作のヒロインであるデイジー・オーセル(cv.高島雅羅)の画像を見ていただきましょう

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頬骨のクセが強い…

しかし、キャラクターデザインだけで魅力を語ってはいけないのが『ダグラム』の恐ろしさであり面白いと感じるポイントです

 

デイジーは、クリンが地球にいた時からの恋人であり、クリンを追いかけてデロイアにやってきます

お嬢様育ちであるデイジーは、クリンとも親交のある新聞記者ラルターフ(cv.兼本新吾)と共に追いかけ、デロイアで様々な経験を積むのです

クリンがゲリラ部隊に参加して戦うなら、デイジー野戦病院で看護婦の手伝いをしたり…それぞれがデロイアで起きていることに直面しながら成長していくのでした


そして、何といってもクリンとデイジーはなかなか会うことができません

デイジーもクリンを追いかけて色んな場所に行くのですが、すれ違いばかりを繰り返しのです

逆にいつ再会するのかに注目して観ていただければと思います

 

自分だけの"推しの大人(オトナ)"が見つかる

ダグラム』はクリンらが所属するゲリラ部隊「太陽の牙」のキャラクターがメインとなりストーリーが進んでいく作品ではありますが、そのストーリーをさらに盛り上げてくれるのが人間味に溢れる大人たちです

その中でも野心に溢れる大人が多く登場し物語をかき乱す存在となります

今回は『ダグラム』において重要な2人の人物を紹介します

 

ヘルムート・J・ラコック(cv.仁内建之)

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ドナン・カシムの補佐官として共にデロイアの地に降りた若き青年

補佐官としては頼もしい仕事をするのですが、とにかく冷徹でありドナンとも考え方が違い、補佐官としての自分に満足できない日々を過ごしていました

故に芽生える野心…その野心は長い時間をかけて育てられ、やがて…

 

彼の存在がストーリーを大きく動かし、作品全体に深みを与えて、本作の裏主人公はラコックだと私は思っています

自分の実力が認められず表舞台に出れないでいる事に苛立ち、屈折した考えを持ってしまう…

若い日に誰もが抱く野心をリアルに描き、ラコックの人生を全75話と長きに渡り描いているところに『ダグラム』の魅力があると思います

 

コール・デスタン(cv.広瀬正志)

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デロイア独立ゲリラの組織リーダーを務めていた男で、クリンら「太陽の牙」を指揮していた時もある

しかし、組織内での地位を維持できずに失踪…独立ゲリラ部隊の情報を流す情報屋として影を潜めてながら活動します


デスタンを演じられた広瀬正志さんの代表作といえば、誰もが理想の上司として上げる『機動戦士ガンダム』のランバ・ラルだと思います

人格者であり部下思い、そしてカッコいい

こんなカッコいい大人になりたいと憧れるのがランバ・ラルというキャラクターです


では、『ダグラム』に登場するデスタンはどうなのかといえば…その真逆

臆病者の姑息、自分が助かる為なら他人を蹴おとす行為もします

その上、実権を持つ相手にはゴマすりをして気に入られようとするのです

 

しかし、そんなデスタンも始めから悪いキャラだったわけではありません

それなりに順風満帆だった人生が、一つのボタンのかけ違いで転落していく…それでも生き残ろうと苦しみもがく、とても悲しきキャラクターなのです

卑怯者ながらもそういった人間味があるところにデスタンの魅力なのかもしれません

 

 

その他にも、クリンの叔父さんであり地球連邦軍の将校のレーク・ボイド、デロイア人民解放軍の幹部のヘシ・カルメル、ザルツェフ、J・ロック…もう名前を挙げればキリがありません

是非、自分だけの"推しオトナ"を探してみてください!

 

"雪が溶けたら"何になるか知ってますか?

ダグラム』という作品は、実と理想の狭間で揺れ動く主人公クリンら若者の葛藤を描いた作品であり、己が権力の為に時に人間の弱さを見せる大人たちのドラマという色んな視点から観れる作品であります

だからこそ、面白いのです

 そしてその物語は、全75話と長期に渡り語られているので正直ダレる部分もあるかもしれません

しかし物語がゆっくりと動くことで、変わりゆくキャラクターの心情や立場の変化を時計の秒針のように見届けることができます

はっきり言って、こんな作品は滅多にありませんよ

是非、『ダグラム』を一話一話噛み締めるように観ていただきたく思います

 



最後に私の大好きなセリフを紹介します

クリンとデイジーの会話の中に「雪が溶けたら何になるか知ってる?」というやりとりがあります

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そう聞かれたクリンは「水になるんだろ?」と答えますが、デイジーは「ふふ、きっとそう答えるだろうと思ってたわ。雪が溶けたらね…になるのよ。」返すのでした

 
この言い回しは色んな作品でも使われていますが、まさに今の時代にこそ必要な言葉だと思います

コロナ禍の現在、関東圏では再び緊急事態宣言も発令し更には変異種となるものまで現れ、辛い日々が続いています…

雪が溶けたら春になる…この言葉の通り、雪が溶ける頃にはきっと暗い日々を脱して明るい春の季節が訪れると信じています

今は耐えるとき…こんな時こそ、自由と己の信念の為に戦い、様々な人物が織りなす『ダグラム』の世界観に浸りながら春の訪れを待ちましょう!

 

Not even justice, I want to get truth

【真実は見えるか!】

 

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anime.dmkt-sp.jp

 

🌟-前回の記事-🌟

80sanime.hatenablog.com

 

あっ、遅くなりましたが…

新年明けましたおめでとうございます!

今年もよろしくね♪

私が観た、2020年下半期ベストアニメ80's

2020年下半期を振り返れば…いや、2020年の一年間を丸々振り返ってもやはり新型コロナウイルスに狂わされた一年という感じがします

それでも辛く苦しかった上半期とは違い、下半期は緊急事態宣言が解け「Go Toトラベル」などの事業と共に平穏であった日々に戻ろうとした半年でもありました

まだまだコロナ禍での戦いは続いていく中…「心機一転」2021年を迎えるにあたり、この半年の行いを振り返る必要があります

 

ということは、当ブログ名物『ベストアニメ80's』を見てもらう時です

 

80sanime.hatenablog.com


半年前に上半期の『ベストアニメ80's』を書いたのがつい先日のように感じ、時の早さを痛感しつつも〔よく飽きもせずブログ活動を続けているような~〕と、この時ばかりは自分を褒めたくなる瞬間でもあります

 
昨年上半期から始め今回で第4回を迎えた『ベストアニメ80's』、やる事は今までと同じです

私が2020年下半期に観た80年代アニメを作品、キャラ、歌に分けて独自に勝手に大胆に語っていきたいと思います

個人的な記録という意味合いもありますので過度な期待はしないでください

 

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2020年下半期(7月〜12月)に観た80年代アニメ作品は以下の通りです(※完結まで観賞した作品を対象とする)

 


テレビ作品

宇宙大帝ゴッドシグマ(1980)全50話

レディジョージィ(1983)全45話

夢戦士ウイングマン(1984)全47話

超獣機神ダンクーガ(1985)全38話

タッチ(1985)全101話

銀牙 流れ星銀(1986)全21話


映画作品

夏への扉(1981)

あしたのジョー2(1981)

幻魔大戦(1983)

風の谷のナウシカ(1984)

オーディーン 光子帆船スターライト(1985)

ハイスクール!奇面組(1986)

バツ&テリー(1987)

王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987)

妖獣都市(1987)

グリム童話 金の鳥(1987)

めぞん一刻 完結編(1988)

きまぐれオレンジロード あの日にかえりたい(1988)


スペシャル作品

きまぐれオレンジロード ジャンプスペシャル(1985)


OVA作品

NORA(1985)

夢次元ハンター ファンドラ レム・ファイト編(1985)

コール・ミー・トュナイト(1986)

超獣機神ダングーガ 失われた者たちへの鎮魂歌(1986)

トワイライトQ 全2話(1987)

デジタル・デビル物語 女神転生(1987)

大魔獣激闘 鋼の鬼(1987)

ジャンクボーイ(1987)


映画館視聴作品

幻魔大戦(1983)

風の谷のナウシカ(1984)

トップをねらえ! 全6話(1988)

AKIRA IMAX版(1988)

機動警察パトレイバー the Movie 4DX(1989)

 

(制作年順)

 

・作品部門

夏への扉(1981)

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本作は『地球へ…』や『風と木の詩』などで知られる漫画家・竹宮恵子さんの短編漫画で、1981年にアニメ映画化された作品であります


恋愛感情を持たない主人公・マリオン(cv.水島裕)と仲良しであり同じ男子寮で生活する合理党のメンバー、ジャック(cv.古谷徹)・リンド(cv.古川登志夫)・クロード(cv.三ツ矢雄二)…4人の少年は固い友情で結ばれていました

しかしある夏の日、突然現れた娼婦・サラ(cv.武藤礼子)の妖艶な魅力に狂わさられ、1人大人への階段を登ったマリオン…

その出来事をきっかけに固い友情で結ばれていたハズの4人の絆は脆く崩れてゆき、思春期の少年らが抱いていた感情は抑えることができず、物語の針は大きく動き出すのです


本作はアニメ映画としては短い、 1時間ほどの作品でありますがクライマックスへのストーリーの持っていき方がめちゃくちゃ秀逸な作品あります

終盤に襲いかかってくる怒涛の展開はホントに圧巻であり、〔アァああァーー!!〕と叫んでしまうほど衝撃的な展開が描かれていました

そして、そのストーリー展開をさらに盛り上げるのが『渡る世間は鬼ばかり』や『超時空要塞マクロス』で知られる羽田健太郎さんの音楽です

マジで音楽の凄さに呑まれていきます


またマリオンをはじめとする合理党のメンバーも魅力であり、水島裕さん・古谷徹さん・古川登志夫さん・三ツ矢雄二さんといった1981年当時、今でいうアイドル声優としての人気を博していた4人が主要キャストを担当されていてめちゃくちゃ豪華なのです

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1時間で物語が完結し、ハネケン(羽田健太郎)さんの音楽も素晴らしく、クライマックスへのストーリー展開が最高にハラハラさせられる作品なので、多くの方に観ていただきたい作品であります

 

風の谷のナウシカ(1984)

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「炎の7日間」と呼ばれる最終戦争から1000年後、世界は有毒の瘴気を発する菌類の森「腐海」に覆われてしまいます

まだ腐海に侵されていない小国・風の谷の族長の娘ナウシカは、大国トルメキアの輸送機が風の谷に墜落したことをきっかけに、谷は制圧されナウシカは囚われることになり再び世界は戦いの業火に包まれるのです


"人間と自然"の共存関係を描いた言わずと知れた宮崎駿さんが原作・監督を務めた劇場版作品であります

そんな日本アニメ映画史にも残る名作『風の谷のナウシカ』…実は今まで観たことがありませんでした

ナウシカ』といえば、のちにスタジオジブリとなるトップクラフト制作の作品であり現在ではジブリ作品の一つに数えられております

最近も放送されていたように「金曜ロードショー」で観ることも容易い作品でありましたが…やっぱり有名な作品ってちょっと敬遠したくなるじゃないですか

それに自分は宮崎駿監督をライバル視している富野由悠季監督のファンでもあるので、〔誰が宮崎駿(監督)のジブリ作品なんて観てやるか!〕と避けておりました(少しオーバーに書いてます♪)


そんな中、今年は新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が出され、多くのエンタメ業界の活動が止まってしまう異常事態…もちろん映画業界も例外ではありませんでした

緊急事態宣言が解け、徐々に映画業界も活動が再開されるタイミングで初めに動いたのが「一生に一度は、映画館でジブリを。」として(『ナウシカ』を含む)ジブリ4作品を映画館で上映するプロジェクトであります

〔まぁ映画館で観れるのであれば観てやってもいいか!〕ということで、軽い気持ちで『ナウシカ』初視聴を映画館で観た次第です

 

そして観た結果…〔めちゃくちゃ面白かったです!今まで生意気なことばかり言って誠にすいませんでした!〕と心の中で深々と謝罪させていただきました

面白いだけでなく「腐海」などの環境問題にも切り込んでいて、名作として語り継がれている理由がしっかりあるのだと感じたのです

いや~食わず嫌いはダメですね!


おそらく、今回のコロナ騒動がなければ映画館で観れることもなく、その後も敬遠し続けていたでしょう

それに初見を映画館で観ることができた…このインパクトはとても大きく、平成生まれの自分にとってとてつもない財産なのです

そういう意味ではコロナ禍で唯一嬉しい出来事であったように思います

 

超獣機神ダングーガ(1985)

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突如、宇宙からの侵略国家・ムゲゾルバドス(ムゲ帝国)の襲来により壊滅的な打撃を受けた地球…その脅威に立ち向かう為に主人公・藤原忍(cv.矢尾一樹)らは「獣戦機隊」を結成し、4機のメカが合体した「ダングーガ」でムゲ帝国と戦う作品です


主人公である忍が大人に反感を持つ荒くれ者である事は作品を観る前から知っていたことですが、意外にも真面目でユーモアな一面もあり、また信念を持って「獣戦機隊」に参加しているところに好感を持ちながら視聴しました
そして、メインメカがまさかの作品中盤からしか登場しないという展開にも驚愕した思い出もあります(しかし、主人公メカが出なくても面白いのが『ダングーガ』の素晴らしいところ!)

 
本作は、自分が観たい80年代アニメ4作品の中からTwitter上で投票機能を使い、観る作品を決めていただいて視聴した作品でありました

正直『ダングーガ』一強かなと思っていた投票だったのですが予想外にも『メカドック』が猛追してきて、最終的には10%差という僅差で『ダングーガ』の勝利!
こちらの投票で観る作品を決めるというシステムが、どの作品が選ばれるのかというハラハラ感もあり中々面白かったので、2021年でも採用していこうと考えています

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・男性キャラ部門

風見博士/cv.富田耕生(宇宙大帝ゴッドシグマ)

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ゴッドシグマの開発者であり、ゴッドシグマの動力となるトリニティエネルギーの開発者

〔まぁスーパーロボット作品系ではお馴染みの博士キャラですよね~〕と、そう信じて疑わなかったキャラクターでした

しかし、作品後半から急変!〔えっ!!アンタってそんなキャラだったの!?〕と言うぐらいキャラのイメージが変わるのです(制作スタッフの陰謀かと思うぐらい)

これほどまでに評価が急降下するキャラも珍しいと感じると同時に、だからこそ忘れられない名キャラになったのではないとも感じています

まさにダークホース!

"科学の力に取り憑かれた男は恐ろしいぞ!"っというところを観ていただければと思います

 

シャピロ・キーツ/cv.若本紀昭(超獣機神ダングーガ)

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地球軍の士官であり主人公・藤原忍や結城沙羅ら獣戦機隊メンバーの上官であったが、地球軍を裏切り敵・ムゲゾルバド(ムゲ帝国)に寝返った男

ムゲ帝国に寝返ったからも更なる高みである人類征服も目論むほどの野心家であり今風にいえば、ホストの帝王として有名なROLANDの"俺か俺以外か"という言葉が似合うほどの自分の存在に自信のあるキャラクターであります

また士官学校時代の沙羅とも交際しており、女性を惹きつける魅力もある男です(それゆえに、因縁や悲劇を招いてしまうのもカリスマ性がある証拠かも…)


シャピロというキャラクターは、演じられた声優の若本紀昭(現・若本規夫)さんの代表的なキャラクターでもあり、シャピロ以降には『銀英伝』のロイエンタールや『トップを狙え!』のオオタコーチのようなクールで切れ者の役が増えていったように感じます

そういった点でもシャピロ・キーツというキャラクターはカリスマ性があり人を惹きつける魅力があるではないでしょうか

 

二階堂望/cv.堀川亮(めぞん一刻 完結編)

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主人公・五代裕作と同じアパート・一刻館の住む大学生

大学への入学が決まり手違いから一刻館にくることになるが、過保護な母親から逃げられることと管理人の響子さんの可愛いのを理由に一刻館に住み続けています

 

というのはあくまでも原作での情報…この二階堂というキャラクター、TVアニメ版では一切登場しません

そもそもそんなに目立ったキャラでもなく、原作で二階堂が担当していた役回りも一の瀬さんの息子・賢太郎が務めることで何のも問題なくなってしまったことから登場することがなかったとされているキャラクターです

先に原作を読んでいた私も二階堂の登場を心待ちにしていましたが、いなくても成立していることを受け入れてしまいます

まぁ悲しい性を与えられてしまったキャラクターというわけであります


しかし、アニメオリジナルエピソードとして描かれた劇場版『めぞん一刻 完結編』で登場していたのです

当時観ていた方も二階堂の登場に(たぶん)歓喜したでしょう

ですが二階堂の役回りはあまりにも悲しく、空気が読めないキャラクターとして描かれております

二階堂にかけられた呪縛は消えることがありません…

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・女性キャラ部門

松岡ケイ子/cv.島本須美(夢戦士ウイングマン)

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主人公・広野健太が通う仲額中学校の教師であり、新体操部の顧問もされています

 

授業をサボりヒーローアクションをする健太に対して、鬼よりも怖く説教を浴びせるというのが『ウイングマン』の一連の流れとなっております

そんな松岡先生も恋に夢見る独身(たしか26歳だったはず)であり、赴任してきた北倉先生に惚れ猛アタックを仕掛けるのです

しかし、北倉先生の正体は"キータクラー"という健太と戦う敵…松岡先生の恋は実るどころかキータクラーに利用される場面もあります

学校一の問題児・健太に見せる鬼の顔もあれば、北倉先生に見せる乙女の顔もある…そんなパワフルであり豊かな表情を使い分けるのがも松岡先生の魅力です


あと『ウイングマン』の放送が1984年であり、島本さんが主役をされている『風の谷のナウシカ』と同時期なのですよね

だから松岡先生とナウシカをどうしても比較してしまい、あまりのキャラクター性の違いに思わず笑ってしまうことが本編を観ている途中で何回もありました(当時観ていた方も同じ気持ちであったように思えます)

そう考えると改めて声優さんって凄いよなと思う次第です

 

新田由加/cv.冨永みーな(タッチ)

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主人公・上杉達也のライバルにあたる須見工の4番打者・新田明男の2歳下の妹

兄のために達也のいる明青学園にスパイとして入学し野球部のマネージャーになりますが、それは惚れた達也に近づくための口実にすぎないのでした


由加の本作での役どころは、主人公・達也とヒロイン・南ちゃんの関係を遠ざけ引き裂こうとする…まぁ「嫌なキャラ」というポジションとなります

好きな達也の前では猫を被り、その上クラスの男子からモテモテなので女子からは嫌われ敵を作り、しかしそれでも強気でいるのが由加なのです

聖女のように理想のヒロイン像として描かれている南ちゃんより、好きな相手に真正面からアタックしていく由加の方が自分は好みだったりします

普段は気が強くツッパっている由加にも可愛いところが多く、由加のことが好きな佐々木に見せるさりげない優しさや全然出来ない料理を誰にも見えないところで練習する姿が可愛らしのです

そしてなんといっても冨永みーなちゃんボイス!これが堪りません

結局のところ、みーなちゃんの声が好きなんですよね〜

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リイクニ・ノンデライコ/cv.弥生みつき(王立宇宙軍 オネアミスの翼)

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歓楽街の路上でビラを配り信仰している宗教の布教活動をしている女の子


"戦わない軍隊"としてバカにされている「王立宇宙軍」に所属し堕落した日々を過ごしていた主人公・シロツグと出会い、家に迎えて勇気づけて人類初の有人宇宙飛行計画のパイロットに志願させます


リイクニは本作のヒロインにあたる存在でありますが…まあ地味です

宗教を崇拝しているヤバい女風に描かれていますし、キャラクターデザインもモブキャラみたいだし、、なんだったらパイロットフィルム版『王立宇宙軍』のリイクニの方がキャラクターデザインが可愛かったりします

しかし、それこそがリイクニの良さでもあるのです

 

ただのボーイミーツガール作品にありがちな恋愛観がなく、あえて可愛いヒロイン像を描かず平和を望んでいるリイクニの姿が魅力的に思えます(『ガンダムOO』のマリナ姫に似てますね)

シロツグの淡い恋心を無視しつづけるリイクニに注目していただきたく思います


あとリイクニと2人で住み暮らすマナちゃんも可愛い存在です

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・動物キャラ部門

赤目/cv.池水通洋(銀牙 流れ星銀)

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巨大熊・赤カブトを倒す為、強い男(犬)たちを探す旅にでた銀が伊賀の里で出会った伊賀忍犬の総帥

多彩な忍術を駆使して戦い、荒くれ者の多い『銀牙』に登場する犬キャラクターの中でも抜群に知性に長けている犬です

 
赤目さんの魅力は冷静沈着で物事の対処にあたれて、紳士的なカッコ良さがあるところであります

若くしてリーダーを任される銀の参謀役に徹することが多く、ガンダムシリーズでいうところの主人公の成長を見守るオッサンポジションのキャラです

何というか、ガンダム作品に登場するオッサンキャラってみんな好きじゃないですか!ホントそれです


伊賀忍犬の総帥でもあった赤目さんは人望もすごく、また任務の為なら死ぬことも覚悟している伊賀忍犬の宿命を背負っているというところもカッコいいです!

 

ちなみに乃木坂46の元メンバー・西野七瀬さんの好きなマンガは『銀牙』であり、推しキャラは赤目さんであったりします(乃木坂ファンは観るべし!)

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・歌部門

流れ星 銀/宮内タカユキ(銀牙 流れ星銀)

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高揚感を高めてくれるイントロとサビの熱い歌詞がすごく刺さるオープニング曲であります

風になり走れ」や「さぁ昨日のお前を 超えていくんだ」や「立ち向かえ自分より 大きなものに」といった歌詞がサビにあり、聴いているだけで正統派ジャンプアニメ感ある曲です

 

銀牙 流れ星銀』という作品は80年代ジャンプアニメでありながら、わずか21話でTV放送が終了した作品でした

もし仮に『銀牙』が50話以上放送されていたら、『北斗の拳』OP「愛をとりもどせ」や『聖闘士星矢』OP「ペガサス幻想」に匹敵する80年代を代表するジャンプアニメソングになっていたのではないかと感じています

それぐらい数あるジャンプアニメソングの中でも抜群に素晴らしい曲なので、是非聴いてください

 

あの空を抱きしめて/和田加奈子(きまぐれオレンジロード あの日にかえりたい)

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映画『きまぐれオレンジロード』のエンディング曲として起用されている本曲でありますが、この曲が持っているポテンシャルはエゲツなく高いのです

まず『きまぐれオレンジロード あの日にかえりたい』は、『きまぐれオレンジロード』TV版の続編として描かれた劇場版作品であり、『オレンジロード』の最大の武器であり魅力のまどか・ひかる・恭介の恋愛三角関係に徹底的にケリをつけ昼ドラ並みに激しい恋愛ドラマが描かれています

はっきり言うと、面白いというよりも観ていて辛い作品です

その為、原作ファンや原作者のまつもと泉先生からも酷評されていたらしいのですが、それでも学生同士の恋愛関係に終止符を打ち、大人へと成長していく過程が描かれているところがすごく好きであります

 

"この世にラブコメような優しい世界はない"として描かれている本作に音楽の力で肉付けしてくれているのが和田加奈子さんが歌う「あの空を抱きしめて」なのです

スローテンポなバラードのようにメロディが流れ、和田加奈子さんの優しくのびる歌声に包み込まれそうになります

それこそ、まどか・ひかる・恭介の3人の関係も歌詞に歌に込められており、本曲が本編内で流れることでアニメ作品からアニメドラマへと変わるのです


また挿入歌として流れる「不確かなI Love you/和田加奈子」も作品をドラマティックにしてくれる名曲なので、是非『きまぐれオレンジロード あの日にかえりたい』観ていただきたい作品となっております

 

緊急事態明けの下半期、80年代アニメ事情

今回、私が下半期に観た作品を振り返ると、テレビ作品よりも映画・OVA作品を例年以上に観ていると感じます

これは間違えなく、LDプレーヤーを購入して配信サイトでは観れない作品が観れるようになった影響が出ているのでしょう

LD関係だけでも既に10万円近く投資している状況…来年にはどうなっているのか不安ですが【LDを極めし者は、80年代アニメを制す】という格言を胸に集めていきます

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2020年下半期は、新型コロナウイルスに狂わされた上半期の残火を抱えながらも経済活動を取り戻そうとした半年でした

新作映画の公開の目処が立たない映画業界では過去の名作のリバイバル上映が増え、私自身『ナウシカ』『AKIRA IMAX版』『パトレイバー MX4D』が映画館で観ることができ『幻魔大戦』に至っては映画館での鑑賞をしたいとブログ内で書いていたことが実現した作品でもあります

塚口サンサン劇場様、ホントにありがとうございました!!


さらに来年には、念願であった『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』が映画館で観れることができそうです

80年代アニメ映画…完全にきてます!

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そして私が大好きな『富野由悠季の世界』も下半期からは活動が再開され、9月からは静岡会場…11月からは富山会場が開催されました

また、今回も会場を訪ねて作品配置図など書いたレポート記事が富野由悠季の世界』展公式Twitterで紹介していただき、レポート記事を書いた甲斐があったと感じます

 

 

新型コロナウイルス感染対策に注目した静岡会場、一度は延期となってしまいそこから這い上がってきた富山会場…どちらも熱く心動かさせる会場でありました

 

そして来年3月には、『富野由悠季の世界』のラスト会場である青森会場です

こちらの会場も新型コロナウイルスの影響で延期となり苦しい思いをした会場の一つでありますので、また新たな魅力が発見できるのではないかと楽しみにしています

 

平成生まれにしか語れない80年代アニメ観

ブログを始めて2年…この半年の間にも色んなことがあり自分が描くべき80年代アニメ像というのが掴めてきました

先日もデイリー新潮が掲載した40周年「イデオン」はなぜ忘れられたのか 「ガンダム」富野由悠季もうひとつの傑作 という記事に対して、20代の若造の観点から語った『イデオン』像のツイートが、500リツイート・1000いいねをいただきました

 初めてのいいね:1000越えだったので嬉しい半目、ネガティブな現実を伝えただけのツイートなので虚しさの方が大きかったです

 

しかし、その虚しい現実を語れることは平成生まれの20代である私の強みであると感じます

やっぱり自分はどこまでいっても平成生まれの若造、リアルタイムで体感した方々とは同じように書くことはできません

だからこそ、平成生まれの自分にしか書けない80年代アニメ観を追求していき、新たな風を80年代アニメに吹き込めればと思っております

 
というわけで、来年近日中に「なぜ『イデオン』は若い世代に浸透していないのか?」という記事を書きます

 


さらに、来年には新たな風を80年代アニメに吹き込むべきプロジェクトを計画しております

それは…平成生まれだけで作る『機動戦士ガンダムZZ』同人誌です

私自身も大好きな『ガンダムZZ』を平成生まれの若者だけを集めて一つの同人誌を製作できれば面白いのではないと企画しています

 

現在、3人ぐらいの方から参加連絡をいただいており平成生まれの『ガンダムZZ』好きの方、大募集中であります!!

企画・詳細記事も来年に公開できればと思っております

 


 

長くなりましたが、来年2021年も当ブログは平常運転…80年代アニメに愛を捧げ、20代の若造なりの観点から新たな魅力を語っていければと思います


というわけで、2020年もありがとうございました!


また2021年

皆様、良いお年を!

 

🌟-前回の記事-🌟

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