80年代アニメを知りたい! 伝えたい!

主に1980年代に制作されたアニメや関西で行われるイベントについてを20代の若造の視点で書いていこうと思います。

【Merry X'mas🎉】80年代アニメ・クリスマスエピソード 大聖夜祭🎄

!🎅メリークリスマス🤶!

 

はーいどうも、もうすぐクリスマスだと言われても全く実感が湧かないSATAトミオです

いや〜ホントに今12月なの?って感じがしますよね

特に今年は、コロナ禍の影響でイベント感覚も狂い、誰もがクリスマスどころではないように思えます

このままクリスマスを感じずに大晦日を迎えるのは寂しい…せめてアニメの通じてでもクリスマスを感じたい!


というわけで当ブログでは、皆様に少しでもクリスマス気分を味わっていただける記事を提供します

その名も…

「80年代アニメ・クリスマスエピソード特集」です!!!

 

80年代のTVアニメというのは、大体の作品が1年間放送され季節感を大事にしている作品が多くありました

その為、クリスマスを題材にしたエピソードが多くあるのが80年代アニメの特徴であるとも言えます

そんなわけで今回は、80年代アニメのクリスマスエピソードを紹介していきます


お楽しみください!

 

ハイスクール!奇面組

#52「きよしこの夜 メルヘンサンタがやって来た」(1986.12.20)

 
今回紹介する第52話「不運な勧誘員/きよしこの夜 メルヘンサンタがやって来た」は2本立てで放送された回であり、本エピソードはBパートにあたります

 

寝ている一堂零くんの元にサンタクロースがやってきます

訪ねてきたサンタは多忙という話を聞かされた零くん…そして〔サンタになって子どもたちにプレゼントを配ってほしい〕と零くんはお願いされます

サンタからのお願いを快く了承した零くん…しかし起こされた零くんは、今までの出来事が夢であったことを知ります

「といわけナゴヤ(なのだ)」とサンタとの出来事を奇面組メンバーらに話した零くんは、そのことが正夢ではないかと考えるのです

日頃迷惑ばかりかけている奇面組…クリスマスぐらいは誰かの役立つことをしよう!とサンタのお願いどおりプレゼントを子どもたちに配ることにします

おもちゃ屋の息子・零くんはおもちゃを、ケーキ屋の息子・仁くんはクリスマスケーキを、本屋の息子・大くんは絵本を、酒屋の息子・豪くんはお酒…ジュースを、銭湯屋の息子・潔くんはピー音(自重)…奇面組メンバーがそれぞれがプレゼントを用意し一堂家の飼い犬・ラッシーらも(台車を改造した)ソリを引くトナカイとして参加します

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そしてクリスマスの夜、サンタ衣装の零くんと奇面組メンバーらが街を回り子どもにプレゼントを届けにいきます

ここで流れるジングルベルのテーマが心を温かくしてくれるのです

中にはサンタさんが来るのを待っている子もいて、サンタさん扮する零くんに子どものお母さんは疑問を投げかけるのですが「お母さん、サンタでしょ!スケバン刑事に見えます?」と返す80年代らしい当時ならではなやり取りもあります

(『スケバン刑事』とは、1985年放送していた斉藤由貴主演のアクションドラマ)

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様々な家を訪ねて子どもたちにプレゼント配る奇面組メンバーら…そして最後には街に雪が降り始め、高台から「「メリークリスマス!!」」とメンバー全員で叫び綺麗に締めて終わるのでした

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-おわり-

本エピソードは完全アニメオリジナル回であり、ドタバタ騒動が起きながらもギャグアニメらしい楽しいクリスマス回となっております

おもちゃ屋の息子である零くんがサンタとなり子どもたちにプレゼントを配るというのが、キャラクターのイメージと合っていて良いですね

また最後の高台シーンで「「メリークリスマス!!」」とメンバー全員で叫ぶ演出は、本エピソードが年内最後の放送であったことから「良いお年を」というメッセージも含まれているのではないかと感じています(ただの深読みです)

 

魔法の天使 クリィミーマミ

#26 「バイバイ・ミラクル」(1983.12.23)


本エピソードは、前話(第25話) 「波乱! 歌謡祭の夜」(1983.12.16)の続きにあたるエピソードです

今回は前話よりも特にクリスマス色の強い第26話 「バイバイ・ミラクル」を紹介させていただきます

 

クリスマスの日に行われたNPB歌謡祭に出演したクリィミーマミは、ある出来事から変身前の姿の森沢優に戻ることができずクリスマスソングが流れる街をフラフラと歩きます

マミの姿ではどこにも帰る場所がないマミ(優)は、少ない残金を手に公衆電話から自宅に電話をかけます

電話に出た(優の)母の声を聞いたマミ(優)は何も言えず黙り込んでいると、受話器越しから"帰ってきた優にサプライズでクリスマスケーキを出そう"という電話している相手が優とは知らない父と母の会話が聞こえてくるのです

父と母がケーキを用意して待っている家に帰ることができないマミ(優)はそのまま電話を切り、再び街へと歩いてゆきます

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マミが所属するパルテンノンプロにも足を運びますが結局何処へも行く当てがなく、公園のベンチに座り込んでしまうのでした

街には雪が降り始め、マミ(優)も公園のベンチから立ち上がり重い一歩を踏み出したところに、マミ(優)を探していた幼なじみの俊夫に出会うのです

「家に帰ろう」と語りかける俊夫…しかし、元の姿に戻ることのできないマミ(優)にはどうすることも出来ませんでした

"クリィミーマミ"として生きていく決意を固め始めたマミ(優)…すると、優に変身できる力を与えたフェザースターの箱舟が上空に現れ、マミ(優)と俊夫はフェザースターへと導かれます

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そこで再会した妖精・ピノピノの粋な計いもあり、マミから元の姿に戻ることの出来た優は俊夫と腕を組み、雪降る街を歩きながら両親の待つ家へと帰ってゆくのでした

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-おわり-

本エピソードは『クリィミーマミ』という作品の中でも非常に重要とされているエピソードの一つであり、この第26話をもって第1部が終了したと扱われております

そんな『クリィミーマミ』第1部の終了を2話構成のストーリーで製作し、更にはクリスマスという季節要素をプラスしている本エピソードは、素晴らしい神回になっているのではないかと感じるのでした

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80sanime.hatenablog.com

 

うる星やつら

#19「ときめきの聖夜(前編)」/#20「ときめき聖夜(後編)」(1981.12.23)


アニメ『うる星やつら』の放送が始まった当初は、30分に2本のエピソードが放送される【30分2本立て体制】が取られていました

しかし、その体制が崩れていくのが放送10回目(第19話・第20話)にあたる本エピソード「ときめき聖夜(前編・後編)」であり、初めて前後編に分けられながらも30分1本立てエピソードで放送された記念すべき回なのです

(その後、第47話より【30分1本立て体制】に完全移行します)

 

クリスマスイブの前日…街がクリスマス一色で染まるデパートの屋上、あたるとテンちゃんが遊ぶ横で毛糸を編むラムちゃんこの新婚感がエモいと感じます

ここでのポイントとして、普段トラ柄ビキニのみのラムちゃん上着を羽織っているというところです

この回を皮切りにラムちゃんの服装バリエーションが増えていくことになります

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物語のストーリーは、ラムちゃんを大事にしないあたるに激怒したメガネ(cv.千葉繁)ら「ラムちゃん親衛隊」の4人が、あたるに偽物のラブレターを渡し騙すことでラムちゃんとの関係を引き離そうします

メガネらによって作られた架空人物「組野おと子」からのラブレターに乱舞するあたる…デートに行くと聞かないあたるに強烈な電撃を浴びせラムちゃんは悲しむのでした

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その後、メガネらが仕組んだ罠だと知ったラムちゃんは「まったくアホなダーリン、たまには痛い目を見るといいっちゃ。今回はさすがに助ける気にもならないっちゃ。」と愛想を尽かし見捨てるのです

しかしデートの待ち合わせ時間が近づくにつれ、やっぱりあたるのことが気になるラムちゃん

公園の時計台の上であたることを想うラムちゃんが可愛くて仕方ありません

バカなダーリン…でも…でもやっぱり…

それでもやっぱりウチは…ウチはダーリンが好きなんだっちゃ。

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そして、ラムちゃんの機転により窮地を脱したあたる…物語のラストシーンでは2人のもとに雪が降り注いできます

〔先に帰り部屋を暖めておく〕と言い飛び立とうとしたラムちゃんの手を掴んだあたる…「もう少し一緒に歩かないか?」と優しくあたるは誘い、2人は雪降る道を歩み始めるのでした

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-おわり-

本エピソードの冒頭で編んでいた編み物があたるのマフラーだとラストにわかり、そこまでの持っていき方が非常に綺麗だと感じされる回でありました

そして今まで、ラムちゃんからの一方的な愛を迷惑だと思っていたあたるの心境に、少しだけ変化があった回にもなっております


今回のエピソード「ときめき聖夜」は、原作エピソード「君まてども」(単行本3巻収録)にアレンジが加えられた回でありました

メガネらの書いた偽物のラブレターからデートに行くというストーリーの筋書きは同じなのですが、原作とアニメでは決定的な違いがあります

それは…原作ではクリスマスのエピソードではないのです

 

つまり、毛糸を編むラムちゃんや雪が降るラストシーンなどのクリスマス要素はアニメでアレンジされ足された部分であり、季節感をプラスすることで更に印象深いエピソードに仕上がったというわけであります

 


そしてアニメオリジナルとして本エピソードでは、原作ではモブ同然であった千葉繁さん演じるメガネが大きく躍進する回でもあり、その後アニメでは大活躍するメガネのキャラクター像を確立した回ともいえます

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そこには本エピソードで絵コンテ・演出をされた押井守さんの影響が強く出ているのでしょう

 
昨年(2019年)、BSプレミアムで行われた『発表!全るーみっくアニメ大投票 高橋留美子だっちゃ』では『うる星やつら』エピソード部門の第4位に今回紹介した第20話「ときめき聖夜(後編)」がランクインしていました

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218話あるアニメ『うる星やつら』の中での4位入りはそれだけ素晴らしい話である事の証明です(第1話よりも上位にランクインされております!)

「ときめき聖夜」というタイトルに相応しいクリスマス回でありますので、是非ご覧ください!

 

あしたのジョー2

#10「クリスマスイブ…その贈り物は」(1980.12.15)

 

クリスマスイブ当日、矢吹丈との闘いを熱望しながらも世界タイトル戦の為に帰国を迫れている世界ランキング6位「無冠の帝王」の異名を持つカーロス・リベラは、マネージャーであり友人のロバートにも告げずにホテルの自室から居なくなります

カーロスは丈が暮らす日雇い労働者が集まるスラム街(通称:ドヤ街)へと行き、サンタクロースの格好をしてドヤ街の子どもたちにクリスマスプレゼントを配り丈の前に現れるのでした

ドヤ街にある橋(通称:泪橋)を挟んで見つめ合う丈とカーロス…この構図がなんともたまらなく良いのです

突然のカーロスの来訪を「ヘロー」と慣れない英語で歓迎する丈は、ボクシングジム兼住まいにしている丹下ジムへと招きカーロスが自分との試合を熱望していることを深く理解します

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公園に向かった2人…自分との対決を熱望するカーロスに、この場で決着を丈は持ちかけたのでした

しかし、決着を持ちかけたところで雪が降り始め、南米ヴェネゼラ生まれのカーロスは初めて見た雪に大はしゃぎ…そんな陽気なムードで始まった対決は向かってくる丈をカーロスが陽気に躱し続け、挙句公園あるすべり台に登ってはしゃぐ展開…これには思わず丈も笑顔をこぼしてしまいます


お互い貧しい少年時代を過ごしリングに身を投じてきた"野生児"…そんな2人のホンモノ同士のめぐり合いはカーロスに野生としての本能を呼び覚まし、又スランプに陥っていた丈を立ち直らせ、2人にしか分からない世界を心で語り合うのでした

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公園での対決も雪降るムードでは決着がつかず2人は喫茶店…おでん屋台へと行き、丈なりのおもてなしをします

お互いに対決を熱望しながら"実現しないリングでの決着を望む"カーロスに苛立ちを見せる丈…寒空の夜、2人はカーロスの泊まるホテルへと向かいます

どこまでハイテンションなカーロスは、車両基地に置かれていた鉄道車両に乗り込み丈を誘い、車両の中で"(丈と)決着をつけるまでは日本を発たない"と宣言し互いにリングでの対決を約束するでした

寒さを増すクリスマスイブの夜、カーロスの泊まるホテルへと向かう2人の行方を探していたロバート、丹下段平白木葉子に発見されます

カーロスは自身のマネージャーであるロバートをその場で説得…そして白木葉子が2人が闘うリングを"クリスマスプレゼント"として用意すると話し「メリークリスマス」と告げ立ち去るのでした

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-おわり-

本エピソードの次回より"矢吹丈vsカーロス・リベラ"の対決がスタートするわけですが、その闘いをよりドラマチックにする為2人の関係性を深く描かれたのがこのクリスマス回であり、とても重要性のあるエピソードだと感じます

 
少年時代にヴェネゼラの貧しいスラム街で育ちクリスマスプレゼントを貰えず固いベッドで泣いていたカーロス…生まれてからずっと施設で育ち脱走を繰り返し挙句の果てに犯罪をして少年院に送られた丈…似た境遇を持つ野生児2人のコミニケーションは間違えなくエモいのです


ちなみに【丈vsカーロス】というのは、アニメ前作『あしたのジョー(1970)』でも描かれていたストーリーであり、この前作ではクリスマスのエピソードとして描かれていません(なんなら季節は真逆の夏です)

つまり、『あしたのジョー2(1980)』で描かれているクリスマス回というのは(2作目の)アニメオリジナルエピソードであり、放送時期に合わせて制作された粋なエピソードであるといえます

この様に、前作と差別化を図り制作された本エピソードは、『あしたのジョー2』の中でも名エピソードとして語られているわけです

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80年代アニメのクリスマス回は、奥が深い!

クリスマス回というのは、クリスマス当日である12月25日近くで放送されるエピソードであり、クリスマス回を打ち出す作品の大半が年内最後の放送であったりします

その為、良い年越しができる様キレイなラストシーンが多く、クリスマス回に注がれる熱意は強いと感じる結果になりました


そして、クリスマス回には『奇面組』のようにサンタさんが子どもたちにプレゼントを配るようなエピソードもあるのです

自分の中で80年代アニメというのは、子どもの為の番組だと思っています

そんな子どもたちに夢を与える80年代アニメが自分は大好きだと、今回のクリスマス回で再認識することができました

クリスマス回は素晴らしい!

 
また、クリスマス回ができるということはクールが転換する年明け後も放送されることが確約している作品ということでもあります

そこから『クリィミーマミ』や『あしたのジョー2』の様に、正月回で新たなストーリー展開を仕掛ける作品も出てくるのです

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いや〜クリスマス回&正月回は奥が深い!!

是非、クリスマスの日には今回紹介したエピソードを楽しんでいただければ幸いです

 


 

先ほども書いたように80年代アニメのクリスマス回&正月回のエピソードは奥が深いのです

もちろん今回紹介したクリスマス回は全体のほんの一部であり、まだまだ名エピソードだと呼ばれるクリスマス回はたくさん存在します

また来年のクリスマスでも紹介できればと思います

 

その時は世界に平穏な生活を取り戻し、心から「メリークリスマス!!」や「ハッピー・ホリデー!!」と叫べる日がくることを願っています


それでは、さようなら

 

 

🌟-前回の記事-🌟

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