80年代アニメを知りたい! 伝えたい!

主に1980年代に制作されたアニメや関西で行われるイベントについてを20代の若造の視点で書いていこうと思います。

【富野展、最後の大地に立つ☃️】『富野由悠季の世界』【札幌会場レポート】

富野由悠季の世界』ザ・ファイナル!

 

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先日、北海道で開催されている『富野由悠季の世界』札幌会場に行ってきました

 

雪国・北海道での初の開催…

 これまでに開催された全ての会場に足を運んでいる私ですが、今回の札幌会場も良き会場でありました


今回開催されている札幌会場は、全国6会場での巡回展の好評・声援により新たに追加された第8番目の開催地となっています

 また本会場は、HBC 北海道放送の創立70周年を記念して企画された特別会場であり、富野由悠季の世界』最終開催地です

 


雪が降る冬シーズンに開催される札幌会場…

 そして富野作品で冬といえば、思い出すのが『機動戦士Vガンダム』のラストシーンです


-- い、いえね・・・、冬が来ると、わけもなく

「富野展」に行きたくなりません?


ということで、冬に行ってこその「富野展」!

 


今回の記事では、そんな『富野由悠季の世界』札幌会場の魅力を伝えていきたいと思います

 すでに行かれた方も、これから行かれる方も、『富野由悠季の世界』札幌会場に何度でも行きたくなるような魅力を伝えれば幸いです

 


 


富野由悠季の世界』札幌会場とは、北海道・北海道立近代美術館で開催されている巡回展です(過去の開催地:福岡・神戸・島根・静岡・富山・青森・新潟)


開催期間は2021年11月17日(水)〜2022年1月23日(日)までとなっております


富野由悠季の世界』札幌会場が開催されている北海道立近代美術館へのアクセスは、地下鉄 西18丁目駅から徒歩約5分/JR札幌駅からタクシーで約10分(バス+徒歩約12分)

 街の中にある美術館という感じであり、札幌の歓楽街"すすきの"からもそんなに遠く離れていない為、非常に来館しやすい会場といえます

 また、北海道の空の玄関口"新千歳空港"からも電車を乗り継ぎ約1時間ぐらいで到着できるのも素晴らしいです

(ちなみに自分は新千歳空港から電車で行きました)


車での来館を予定されている方は、美術館から徒歩約5分の提携駐車場「ビッグシャイン88北1条駐車場」をご利用ください

 

 

そんなわけで北海道立近代美術館へやってきました

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私が来館したのが雪がちらつく12月上旬、これから冬本番という時期だったのですが、それでも肌で伝わる冷たさは充分痛かったです


北海道立近代美術館は、札幌の中心地にある会場ということもあり、ビルが美術館の周りを囲むように建ち並んでおります

 しかし、美術館の敷地内に一歩入ると、木々で彩られた自然溢れる光景に包まれ、まるでここだけ異世界のような空間でした

 ホントに『聖戦士ダンバイン』に登場する異世界バイストン・ウェルのような存在感ですよ

 美術館の外観と周りの光景を見ているだけでも素晴らしく、【北海道立近代美術館を覚えている者は幸せである、心豊かであろうから。】という脳内ナレーションが一瞬で浮かんできました

 

これより美術館内に入っていくわけですが…

【それ故に、全会場を巡っている富野展ファンの語る 次の物語 (富野由悠季の世界』札幌会場の魅力)を伝えよう。】

(↑このフレーズが言いたかっただけです!)

 

 

美術館内に入ると、まず入口で新型コロナウイルス対策として消毒・検温…そして、追跡アプリのダウンロード又は緊急連絡先の記入を求められます

 ロビー正面では『富野由悠季の世界』特設グッズショップが展開されており、その右側に展覧会場があり受付でチケットを購入して会場内へと進んでいくイメージです

 


入場前からワクワクが止まらない札幌会場…では、これより展覧会場内について書いていきましょう!

 



当ブログでは、作品の展示場所を記した「会場マップ図」というものを(非公式で)書き、これまでに開催された7会場全てをレポートしてきました


この「会場マップ図」を描くのを毎回のルーティーンとしており、とにかく「会場マップ図」が描きたくて…描きたくて現地に赴いています

 そして、毎回違う展示方法にビックリ仰天させら、それをレポートとして書くことを楽しんでいます(一種の中毒者みたいものです)


さあ、今回も見せてもらうか!札幌会場の展示の性能(内容)とやらを!

 

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ユニバァァァース!!!!

 

富野展には過去会場も含め何度も訪れており、もう驚くことはないだろうと思っていましたが、またまた驚かされてしまいました

富野展に行くたびに心の叫びが溢れ出てきます

 


(過去会場のマップ図ついては、ブログ一番下にある各会場のレポート記事より見ることができます)


 

まずは過去会場から変わった点について少し書いていきます

 

基本的な展示内容は新潟会場とほぼ同じであり、展示数が少なめでした

 それでも展示数は2000点超とボリュームある会場となっており、改めて富野展の凄さを感じます

 そして、新潟会場より追加展示されていた幻の富野作品である「A POINTの展示もありました

(「A POINT」についての詳しい情報は、新潟会場レポートを確認ください)

80sanime.hatenablog.com

 

・札幌会場にはジオラマの展示もあり、北海道・小樽市在住の高校生モデラー畑めいさんの作品が展示されておりました

 当時小学6年生だった畑さんが「ガンプラビルダーズワールドカップ(GBWC)2015」ジュニアコースで日本チャンピオンに輝いた、『1stガンダム』の名場面を再現した「ラストシューティング」のジオラマを見ることができます

 

・札幌会場で大きく変わったのが、感染拡大防止のため音声ガイドが実施されていません

 音声ガイドがない会場は今回が初めてであり、これまで音声ガイドがあるのが当たり前だったのですごく驚きました(楽しみにされていた方はご注意ください!)

 

その他にも札幌会場では、入場チケットの柄が月ごとに変わる仕様となっており、11月・12月・1月と3種類のチケットデザインがあります

 またチケットデザインの違う2種類を提示をすると、先着500名に札幌会場のポスターがプレゼントされる〈リピーターキャンペーン〉も開催中です(無くなり次第終了)

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まぁここらへんの話は『富野由悠季の世界』全会場を見てきた上で感じたのこと語っているだけなので、参考程度に思っていただけると幸いです

 

では、これより札幌会場ならではの魅力をドンドン紹介していきます

 

たちまち溢れる、神秘のバイク

札幌会場特別出展として、『勇者ライディーン』に登場する主人公・ひびき洸の愛車「スパーカー」の実車展示がされています

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勇者ライディーン』といえば、1975年に全50話放送され、その前半部分(1話〜26話)の監督を務めたのが富野監督です

 

ひびき洸の〈フェード・イン!〉という掛け声と共にライディーンで登場する際に乗っているのが「スパーカー」であり、その再現度はハンパない!

 実物を会場で見てみて、バイクとしてのリアルなデザインとアニメ的なデザインのバランスが絶妙で感動しました

 展示されている「スパーカー」は実際に乗れるように現代的なアレンジも加えられており、ヤマハ・YZF-R125をベース車に製作されたそうです

 その為、エンジン部には( YAMAHA )の文字がチラ見えしており、ロマンを感じずにはいられません

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ちなみに今回展示されている「スパーカー」ですが、台数限定で公道も走れるようにカスタマイズされたバージョンの販売も予定されております

(詳細は「エムズファクトリー」のホームページを確認ください!)


演じられた神谷明さんのように〈フェード・イン!〉と叫びたくなるような実用的でゴッド・アロー級のバイク…是非、『富野由悠季の世界』札幌会場で実物を見て、その上で購入の検討してみてはいかがでしょうか?

 

ファン必見!富野由悠季 ガチ関連書籍

札幌会場では、出口の出た正面エリアで「しあわせの王子」が上映されています

 上映されているエリアには、いくつかイスも用意されており、座ってゆっくり鑑賞することできるわけです

 そして横の本棚には「深く楽しむ蔵書」として、富野監督に関連する書籍が並べられているコーナーがあります

 これは札幌会場に音声ガイドない分、その埋め合わせとして用意されたコーナーみたいなのですが…

このラインナップが、とにかくエゲツない!

 

マジでどこから持ってきたんだ!?と驚愕するほどレアな書籍ばかりで、富野ファンであればあるほど並べられたラインナップに目を輝かせるはずです

 

そんな気になるラインナップですが…

 まずジャブとして、「だから 僕は…」や今年発売されたばかりの「アニメを作ることを舐めてはいけない -「G-レコ」で考えた事-」といった富野監督が書かれた書籍やインタビューが掲載された雑誌

 続いて左フックに、1980年代…劇場版『ガンダム』が公開された当時に発行された「機動戦士ガンダム記録全集」を完備(一部、当時の「アニメック」もあります)


そしてトドメの右ストレートとなるのが、劇場版『ガンダム』が公開された1981年当時の「アサヒグラフです

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札幌会場で本誌を初めて見かけた時に〔アサヒグラフ」とは何ぞや!?〕と心ワクワクしました

(※ちなみに「アサヒグラフ」とは、1923年(大正12年)〜2000年(平成12年)の77年間の長期にわたり刊行を続けた歴史あるグラフ誌です)


1981年4月3日号として刊行された「アサヒグラフ」の見出しには「ティーンズを熱中させる機動戦士ガンダムの世界」と書かれており、社会現象になるほどの『ガンダム』ブーム真っ只中だった当時の熱狂を伝えた記事になっています


劇場版公開4日前から映画館前に並ぶファンの様子熱狂的なファンのコレクションや部屋なども掲載されており、ホント当時のファンの熱量って凄えわ!と驚かされました


また、当時『ガンダム』に熱中していたファンのことについて知れる点でも歴史的価値のある雑誌だと感じます


札幌会場ではもう一冊「アサヒグラフ」が置かれており、こちらは『∀ガンダム』製作当時に1999年12月3日号として刊行され、富野監督が表紙を飾られています

 そして、こちらの「アサヒグラフ」見出しが「ガンダム新生 富野由悠季の世界」となっているのも面白いです

 

他にもサンライズ30周年時に関係者向けに製作された作品史本「サンライズクロニクル1977~2007」なども置かれており、ここだけで余裕で1、2時間は過ごせます

 札幌会場に来館される際は、観覧後に待ち受ける蔵書コーナーもお楽しみください

 

北の大地からの会場限定物資(グッズ)

富野展といえば、その地域の工芸品や食材・お菓子などが楽しめる様々な会場限定グッズも魅力であります

 過去の会場では、老舗和菓子屋の銘菓や地元ブランドのお米などのコラボグッズがありましたが、今回の札幌会場でも北海道ならではなグッズが販売されていました


まず札幌会場限定グッズ第一弾となるのが、「戦力に影響するタムラコック長の塩」です

 

あの"塩が足りない"でお馴染みのタムラコック長をモチーフにした調味料であります

 タムラコック長とは、『1stガンダム』に登場する「ホワイトベース」のコック長であり、度重なる戦闘のダメージにより食糧(塩など)不足に陥った際、「塩がないと戦力に影響するぞ!」と塩の補給をブライト艦長に進言した名キャラクターです

 皆さんもタムラコック長を通じて塩の重要さを知ったのではないでしょうか?


そんな本商品は、生ハムから40日間かけて出る塩を含んだ肉汁を釜で炊き、オーブンで焼いて抽出した旨味たっぷりの塩にハーブを入れて仕上げた、とても貴重で量産出来ない塩であります

 まさにタムラコック長の[塩を無駄にしてはいけない]という思いを汲みとった渾身の商品です


ちなみに発売以来、札幌会場で急上昇に売れている人気商品らしく、完売するなど本編同様に"足りない"状態が続いています

 入荷予定日未定なるほどの貴重な商品ですので、会場で見つけた際には是非ゲットしてください!

 

 

さらに札幌会場限定グッズ第二弾として「MS-06S】限定パッケージ 赤豚のしゃぶしゃぶ」が12月18日より数量限定で販売されます

 

こちらの商品は北海道・恵庭で育った希少な赤豚(デュロック種)のしゃぶしゃぶセットになっており、「赤い彗星」を彷彿とされる限定パッケージでの販売です

 ファンにとって限定パッケージというのは、購入意欲をかき立てられる刺激的な言葉だと感じます

 

購入方法としては、会場で商品コードをレジで会計し、申込用紙に記入した上で後日希望日に配送されるらしいです


詳しいグッズの販売・入荷状況等は公式Twitterの方を確認してください

twitter.com


その他にも札幌会場では、『勇者ライディーン』のグッズも多く販売されており、アクリルスタンド・Tシャツ・タペストリー・マウスパッドなど、『ライディーン』グッズが勢揃いしております

 

読んでくれた君に感謝の心を

今回開催されている札幌会場では、会場入口に令和3年度の文化功労者に富野監督が選ばれたことを祝し、「文化功労者おめでとう」というパネルも配置されていました

 文化功労者は昭和26年の制定以来、昨年度までに915名が顕彰され、日本文化の向上発達に貢献した方に送られる称号であります

 その中でアニメーション監督である富野監督が選ばれたことはファンとしても嬉しいことです

 


そして『富野由悠季の世界』展というのは、富野監督がどのようにして文化功労者を受章したのかを辿る軌跡を描いた展覧会そのものであると感じます

 『アトム』から最新作『Gレコ』まで約55年間のアニメーションの現場に立ち続け、真剣に向き合った記録…

 そして、それらの作品を制作するまで少年時代の記録などが展示されているわけです

 

当たり前ですけど、ヤバいです!

 

富野監督がどのようにして文化功労者を受章したのかを感じる為に、札幌会場に来館されるものいいかもしれません

 


 

富野由悠季の世界』展が初めて開催されたのは、2019年6月の福岡会場でした

 それから約2年半…全国様々な地を巡りたどり着いた、2021年・冬の札幌会場。

 この札幌会場が『富野由悠季の世界』の最終開催地となります…

 これまで長いようで短い期間でありましたが、全国8会場を巡る旅はどれも色濃く最高に楽しい旅ばかりでした

 そんな楽しい旅が、もしかしたら札幌会場がラストになるのではないかと薄々気づいていましたが、いざ終わると思うと複雑な気持ちです…

 

けれど、涙はいりません

 

この約2年半を楽しく過ごすことができたのは、間違えなく富野展があったからです

 それに、富野展の継続を望む声はまだまだ多くあると思っています

もちろん、私もその1人です

 

今後もしかしたら、新たな展開があるのではないかと期待しつつ、これからも『富野由悠季の世界』が歩む"夢の続き"を応援できればと思います

(応援し続けていたら何かあると願っています)


富野由悠季の世界』ザ・ファイナルとなる札幌会場まで、是非お越しくださいませ!

 

1月23日まで…

まだだ!まだ終わらんよ!

 

↓ブログの更新情報はTwitterからも発信しております

twitter.com

 

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今度、「富野由悠季の世界」を元に制作されたドキュメントムービー「富野由悠季の世界 ~Film works entrusted to the future~」のBlu-ray&DVDが2022年2月25日(金)に発売されます

 「富野由悠季の世界」を企画された学芸員たちのインタビューや富野作品に携わったクリエイター方のインタビューなど、富野展の魅力に迫ったドキュメンタリー映像が収録されている富野ファン必見のアイテムです

 そしてBlu-rayには、各会場で開催された富野監督によるトークイベントや対談なども特典として収録されています

 早期予約特典などもありますので、是非チェックしてみてください!


www.youtube.com

 

 

富野由悠季の世界」札幌会場

会期 2021年11月17日(水)~2022年1月23日(日)

会場 北海道立近代美術館

060-0001 札幌市中央区北1条西17丁目

 

www.tomino-exhibition.com

artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp

 


過去の会場レポートはこちらから

 福岡会場(開催期間:2019年6月22日(土)〜9月1日(日)

80sanime.hatenablog.com

神戸会場(開催期間:2019年10月12日(土)〜12月22日(日)

80sanime.hatenablog.com

島根会場(開催期間:2020年1月11日(土)〜3月23日(月)

80sanime.hatenablog.com

・静岡会場(開催期間:2020年9月19日(土)〜11月8日(日)

80sanime.hatenablog.com

・富山会場(開催期間:2020年11月28日(土)〜2021年1月24日(日)

80sanime.hatenablog.com

・青森会場(開催期間:2021年3月6日(土)〜2021年5月9日(日)

80sanime.hatenablog.com

・新潟会場(開催期間:2021年9月4日(土)〜2021年11月7日(日)

80sanime.hatenablog.com