80年代アニメを知りたい! 伝えたい!

主に1980年代に制作されたアニメや関西で行われるイベントについてを20代の若造の視点で書いていこうと思います。

80年代のレトロな世界、アニメ『タッチ』を大分析☎️

どうも、2020年甲子園高校野球交流試合が待ち遠しいSATAトミオです


甲子園高校野球交流試合が8月10日より7日間、開催されます

夏といえば高校野球…甲子園というのが、DNAレベルで私の中に組み込まれているのかもしれません

今年はコロナ禍の影響で本来の全国高校野球大会での甲子園開催ではありませんが、県独自の大会など球児の活躍を観れるのは嬉しいことであります

 

 

最近、80年代に活躍した家電やツールが若い世代の間で密かに注目されつつあると感じています

そこには、シティポップなどのレトロなモノが若い世代には逆に新鮮に見える現象が作用されているのです(最近では「ネオ昭和」や「ニューレトロ」というジャンルが流行ってきてますね)

まぁ、80年代=オシャレという図式ですね

 

では、80年代アニメでも「レトロな雰囲気」を感じれることができるのか?というと…ちょっと難しい問題があります

アニメというのは、リアルよりもファンタジーの世界なので、80年代を感じれるツールが登場する作品というのは意外にも少ないと感じています

そこがTVドラマよりも作品としての古さを感じにくいポイントではありますが、80年代の雰囲気を感じとれる作品も当時を知る上で重要であります

 


しかし、80年代を感じれる作品が無いわけではありません

そこで私がイチオシしたい作品は、、、

『タッチ』であります

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『タッチ』とは、1981年に週刊サンデーにて連載された作者・あだち充による野球ラブコメディであります

1985年にグループ・タック制作でTVアニメがスタート(全101話)、翌年1986年からはTVアニメを元にした劇場版三部作が公開され、80年代アニメを代表する作品としても知られています

『タッチ』から約30年後の明青学園の描いた作品『MIX』が、現在ゲッサンにて連載中です


双子の兄弟・上杉達也(cv.三ツ矢雄二)と和也(cv.難波圭一)、その隣に住む幼なじみの浅倉南(cv.日高のり子)の3人の恋愛模様を描きながら、甲子園を目指す物語であります

 



アニメ作品としても高いクオリティを持つ説明不要なぐらいの名作でありますが、80年代の雰囲気を感じれる作品としても優秀な作品であります


アニメ『タッチ』で描かれている世界は、どの80年代アニメ作品にもない魅力があると感じます

今回の記事は作品の紹介ではなく、アニメ『タッチ』で描かれている80年代を感じれるシーンについてを書いていきます

 

・新体操 レオタードの時代

『タッチ』といえば高校野球を描いた作品として有名でありますが、もう一つ同じぐらい有名なのが南ちゃんの新体操シーンであります

OPでも大胆なポーズが印象に残る南ちゃんの新体操ポーズ…新体操というのも80年代を象徴する要素です

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80年代に新体操が大きな注目が集めたのは、70年代後半から80年代前半にかけて活躍したルーマニアの女子体操選手ナディア・コマネチの影響とされています

そのコマネチのレオタード姿のハイレグを弄ったビートたけしのギャグ「コマネチ!」が誕生・流行したのも80年代前半です


そういった出来事が重なり、新体操は80年代のトレンドとなります

そして『夢戦士ウイングマン(1984)』や『光の伝説(1986)』などの80年代アニメでも新体操シーンが描かれてる作品が多くあります



更に80年代は、アメリカから入ってきたエアロビクスが日本全土でブームとなった時代でもあります

そこからレオタードファッションが流行り、80年代アニメにも大きな影響を与えました


レオタード姿というのは、体のフォルムがわかりやすく出ますのでエロいスポーティを両立できる素晴らしいファッションでありますね

だから80年代は素晴らしい!(やらしい意味でなく)

 

・映画館 地元映画館の風情

80年代当時は大型ショッピングモールの中にあるようなシネコン型の映画館は無く、ミニシアター型の映画館が多くある時代でした(そもそも大型ショッピングモール自体、80年代にはなかったはずです)

映画館は『タッチ』本編内でも度々登場しており、休日シーンを描くのに欠かすことができない存在であります


映画館の前には注目作品の手描き看板があったり、ガラス越しの窓口でチケットを購入する光景など、シネコン主流の今では少なくなりつつある80年代当時の雰囲気が描かれています

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また『タッチ』では、映画の上映時間の映画雑誌や新聞などで確認するシーンも描かれており、ネットで上映時間を確認している現在との違いを感じます


80年代当時の映画館は、現在のような指定席の入れ替え制は少なく、流し込み制(自分の好きな時間に入退場できる)が採用されておりました

『タッチ』本編でも指定席が2500円という表記があり、満員時には立ち見になることがわかる描き方と指定席の重要性が感じられます

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80sanime.hatenablog.com

 

・喫茶店 失われていく80年代

南ちゃんのお父さんは茶店「南風」を営んでおります

茶店が登場するアニメ自体は珍しくありませんが、店内からは80年代を感じさせるアイテムが登場します

その象徴として、達也が店内にあるテーブルゲームで遊ぶシーンがあります

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テーブルゲーム」とは、70年80年代の喫茶店に置かれていたテーブル型のゲーム筐体

1978年に「スペースインベーダー」の登場から喫茶店で"インベーダーブーム"が全国で巻き起こり、80年代でもテーブルゲームをするだけの為に喫茶店に行った人も多かったとか…


そして、テーブルゲームが登場するシーンでは達也が野球ゲームをプレイしています

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このシーンは、達也の感情の見せ方が上手い!と感じるシーンであり、当時のテクノロジーと調和したシーンとなっております

 


あと南風には、特殊簡易公衆電話…通称「ピンク電話」が置かれております

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ピンク電話は飲食店などに置かれ、携帯電話が普及していなかった時代に大きく活躍したとされています

国民のほとんどが携帯電話(スマホ)を持った今だとピンク電話はおろか、公衆電話も町で見かけなくなりましたね

こうして、昔からあるものが失われていくのは寂しいと感じる次第です

 


そして、南風のモデルとなった東京・練馬にある喫茶「アンデス」がコロナ禍の影響により、残念ながら閉店されたみたいです

news.yahoo.co.jp

アンデス」閉店のニュースは、今回の記事書いている途中で知りました

偶然にも南風を取り扱った記事だったので、すごく驚いた事とこのタイミングで今回の記事を出すことに意味を感じております

もう一度言います…昔からあるものが失われていくのは寂しいと感じる次第です

 

・レコード 音楽媒体から知る80年代

80年代といえばレコードであり、当然ながら『タッチ』でも様々な角度から描かれております


上杉兄弟の部屋にはレコードプレーヤーと80年代感のある大きめのオーディオスピーカーが置かれています

更にオーディオスピーカーの下(置き台)には、コンクリートブロックがある徹底ぶり

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当時からオーディオスピーカーの音質向上には、コンクリートブロックがマストアイテムであったことが分かります


レコードが登場するシーンとして、和也がクラッシック音楽を聴く場面があります

兄である達也は、クラッシックが好きでなく「音量を下げろ」と和也に言うのです

しかし、和也が聞いていたクラッシックレコード…

なんの変哲ないこのレコードが、後に登場して最高のシーンを演出する素材となります

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そのシーンを確かめる為にも是非観ていただきたいですね

 


達也と同じクラスメイトである吉田剛(cv.塩屋翼堀川亮)は、発売されたばかりのLPレコードを持ち学校の廊下で女子生徒と談笑するシーンがあります

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岩崎良美って良いよね」という吉田のセリフには、『タッチ』のOPEDを歌っている岩崎良美を宣伝するというダイレクトマーケティング並みの手腕を感じます

このシーンを見ていると当時はレコードの貸し借りとかもしていたのかなと想像させられます

というか、LPレコードなんてデカい物を学校内に持ち込んでよかったのかな?とも思ったシーンでした(当時の人もレコードを学校に持っていたりしていたのでしょうか…?見つかったら没収されそうなんですけど)

80sanime.hatenablog.com

 


南ちゃんがライバル校の天才バッター・新田明男(cv.井上和彦)の家に訪れた時に、レコードからジャスミュージックが流れるシーンがあります

新田の部屋で会話する2人…そして会話の決め手となる新田のセリフの後に「ガタッ」とレコードの針が上がり(再生が終了して)静寂となる演出

このレコードの針が「ガタッ」と上がる演出は、たまりませんね

こういったシーンは、レコードだからこそできる演出ではないかと思います


新田の部屋には、甲子園出場の盾や表彰状の他にテレビが置かれています

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80年代当時はテレビがまだまだ高価な家電であった為に、一家に一台という家庭が多かった時代です

そんな中、自分の部屋にマイテレビがある新田は裕福な家庭で育ったことが分かります

 

"オシャレ"だけが80年代と思うな!

なぜアニメ『タッチ』が、これほどまでに80年代の雰囲気を閉じ込めることができた作品であったかというと、『タッチ』本来が持つ素材としての良さもありますが、本作を制作したグループ・タックの力と総監督・杉井ギサブローさんとシリーズ監督・ときたひろこさんの2人の監督の存在が大きいと感じます

その流れは『タッチ』の次番組『陽あたり良好!(1987)』(同じく、あだち充作品)にも続き、ときたひろこ監督作品である『YAWARA!(1989)』へと受け継がれていきます

 

80年代の雰囲気を感じれる作品は他にもあり、高橋留美子作品の『めぞん一刻(1986)』や"究極のアニメドラマ"を謳った『美味しんぼ(1988)』などがあります

しかし、80年代という時代の空気感をもっとも捉えている作品は『タッチ』であると感じています


80年代と聞けば、ネオンの光が輝くバブル期の都会を連想するかもしれません

もちろん、都会的なシーンも80年代を象徴する当時ならではの雰囲気ではありますが、それは80年代のイメージをオシャレに切り取っているにすぎないと感じています

そういった意味でも『タッチ』の様な町並みに溶け込む小物やツールが描かれている作品は貴重であり、80年代の風情を感じられるのではないでしょうか?

 


『タッチ』に登場する80年代要素は野球シーンだけを見てもまだまだありますが、それはまたの機会にしたいと思います

80年代当時を知らない20代の私としては、『タッチ』のようなアニメの存在は大変貴重なのです

TV版『タッチ』は全101話と少し長い作品でありますが、とりあえず第一部とされている27話までだけでも観ていただければ!と熱く思います

 

🌟-前回の記事-🌟

80sanime.hatenablog.com