どうも、年始休みにブログ活動をサボりまくって記事の書き方を忘れたSATAトミオです
新年一発目の記事がまさかの11日目…さすがに書けなさすぎる自分に呆れています
正月太りと共に、たるんだ姿勢を少しずつ解消していきたいですね
本記事を投稿する1月11日は『装甲騎兵ボトムズ(1983)』『機甲界ガリアン(1984)』『蒼き流星SPTレイズナー(1985)』の監督として知られる高橋良輔監督の誕生日だったりします!
🎉誕生日おめでとうございます🎉
(実は書いている当日に気付きました)
今年で78歳になられた高橋良輔監督、年末に放送された『ボトムズ』のBlu-rayBOX発売を記念した特番に出演されていた姿を見ても元気そうで嬉しく思いました
ここまで高橋良輔監督の名前を出して書いてきましたので、今回の記事は戦闘シーンよりも政治ドラマが光るロボットアニメ『太陽の牙ダグラム』の紹介であります
『太陽の牙ダグラム』とは、1981年に日本サンライズ(現・サンライズ)制作で監督・高橋良輔、神田武幸により全75話放送されたロボットアニメ
また1983年には本編を再編集した映画『ドキュメント 太陽の牙ダグラム』が公開されました(併映作品は『ザブングルグラフィティ』と『チョロQダグラム』)
高橋良輔作品といえば『ボトムズ』みたいなところがありますが、私は断然『ダグラム』を推しています
今回は『ダグラム』の魅力を紹介する記事なのですが…コレだけは始めに言っておきます
『ダグラム』という作品は…まーあ!地味です!!
80年代のロボットアニメといえば、ロボットアニメ黄金期と呼ばれる時代であります
そんな時代群の中で本作は、宇宙空間での戦闘もなく、合体・変形もなし、必殺技を叫んでカッコよく勝利!という展開もありません…
しかし、そんなロボットアニメの方程式を全て覆し、ミリタリー色を徹底的に極めたロボットアニメが『ダグラム』なのです!
そんな地味だけど見応えが満載な『太陽の牙ダグラム』を今回は紹介していきます
あらすじーー
地球の植民惑星デロイアでは、150年におよぶ地球連邦政府の支配から解放をねがい、デロイア各地でゲリラ部隊が自由と独立のための戦いが絶えない星でありました
ある日、デロイアに訪問していた地球連邦評議会議長のドナン・カシム(cv.山内雅人)を監禁し独立を要求する事件が起きます
父親が監禁されていることをニュースで知った息子クリン・カシム(cv.井上和彦)は、地球からデロイア行きを決意し地球連邦軍の人質救出部隊に参加するのです
しかし、監禁事件はドナンらが仕組んだことであり、デロイアを地球連邦の自治州として認め地球連邦軍によるゲリラを一掃する為のものでありました
偽りの独立とゲリラ狩りをする父ドナンのやり方が許せなかった息子クリンは、デロイアの完全独立を求める指導者デビット・サマリン博士(cv.宮内幸平)と出会い、植民惑星デロイアの現実を知ります
そしてクリンは、独立ゲリラ派が開発し地球連邦軍に奪われていた最新鋭コンバット・アーマー「ダグラム」を奪回し、ゲリラ部隊の一員としてデロイア独立の為に父ドナンと闘うことを選ぶのでした
【一発の銃声がすべての始まりだった。】というセリフから始まる本作は、全75話とロボットアニメの中でもめちゃくちゃ長い作品ですが、見始めればアッという間に終わります
現に私が視聴した時も3ヶ月も経たない内に全75話完走しました
つまり、それぐらい面白くてドンドン先が観たくなる作品だということです
父と子の確執、地球人クリンとデロイア人ロッキーらとの友情、恋人デイジーとのすれ違う愛、デロイア人同士の戦い、裏で暗躍する大人たちなど…
本作は色んな角度から観ることができ、見どころがたくさん描かれているわけです
クリンらと共に戦う仲間
地球人でありながらデロイア独立を目指すゲリラ解放部隊に参加することになるクリンでありますが、そこで共に戦い生まれる友情も本作の魅力であります
というわけでまずはクリンら「太陽の牙」メンバーの簡単に紹介をしていきましょう
クリン・カシム(cv.井上和彦)
地球連邦評議会議長のドナン・カシムの三男として生まれた地球人、本作の主人公
ゲリラ狩りをする父ドナンの考えに反対し、地球人でありながらデロイア独立解放軍に参加・「太陽の牙」メンバーとなり、コンバットアーマー「ダグラム」のパイロットとなります
ロッキー・アンドル(cv.田中亮)
地球で暴走族"デロイア7"のリーダーをしていたデロイア人の男
ドナン監禁事件以前に地球でクリンと出会い仲良くなるものの、クリンが政治家の息子(それも地球人の)と知り敵視していましたが、次第に仲間として迎え入れ一番の理解者となります
デロイア7のリーダーであったことから「太陽の牙」もリーダーを務め、培われた人望と統率力で引っ張っていくのです
キャナリー・ドネット(cv.山田栄子)
ロッキーと幼馴染のデロイア人の女
兄を地球連邦軍のゲリラ狩りで亡くし「太陽の牙」に参加することになります
ロッキー同様にドナンの息子であるクリンを敵視していましたが、次第に仲間として迎え入れるのです
チコ・ビエンテ(cv.田中崇〈改名前〉銀河万丈〈改名後〉)
スキンヘッド頭のイカつい長身のデロイア人の男
大重量のビッグEガンを簡単に扱い、その命中率と破壊力はコンバットアーマー以上であり個人的にはチートキャラクターだと思っています
デロイア7からのメンバーであり、最年少のビリーと絡むシーンが多く描かれてる
ナナシ(cv.緒方賢一)
大柄で常に半裸のデロイア人の男
「〜だなす!」というセリフが特徴的な陽気な人物であり、野生的な感覚で活躍する時があります
デロイア7からのメンバー
ビリー・ボール(cv.梨羽雪子)
小柄なデロイア人の少年
子供っぽいところもあるが芯は強く、「太陽の牙」のムードメーカー的な存在であります
デロイア7からのメンバー
フェスタ・ブロンコ(cv.鈴木清信)
ケンカっ早く起伏の激しいデロイア人の男
だが時より優しい一面を見せる時があります
デロイア7からのメンバー
「太陽の牙」メンバーとの掛け合いや友情など、クリンが成長する過程には常に彼らがいて本作を盛り上げてくれる存在となります
是非注目していただきたく思います
戦争はテーブルの上で決まる
『ダグラム』というは、主人公のクリン達の奮戦している裏で暗躍する政治ドラマが売りの作品です
会談などの話し合いをするシーンも多く、アクションシーンもないのに盛り上げてくるストーリー構成は圧巻といえます
本作を観ていると戦争というのは戦場で勝敗が分かつわけではなく、テーブルの上で決められていることを教えてくれるのです
そういった陰謀や野心…それぞれの思惑が重なり縺れあい、ゴタゴタになるドラマこそ『ダグラム』の見どころであります
ロボットアニメの中でも戦略戦や政治的ストーリーを好む方は、テーブルの上での戦いこそ魅力の『ダグラム』にハマること間違えないです!
全然会わない恋愛ドラマ
『ダグラム』で外せないのが、他のアニメとは一味違う主人公・クリンとヒロイン・デイジーの恋人関係です
まず始めに本作のヒロインであるデイジー・オーセル(cv.高島雅羅)の画像を見ていただきましょう
頬骨のクセが強い…
しかし、キャラクターデザインだけで魅力を語ってはいけないのが『ダグラム』の恐ろしさであり面白いと感じるポイントです
デイジーは、クリンが地球にいた時からの恋人であり、クリンを追いかけてデロイアにやってきます
お嬢様育ちであるデイジーは、クリンとも親交のある新聞記者ラルターフ(cv.兼本新吾)と共に追いかけ、デロイアで様々な経験を積むのです
クリンがゲリラ部隊に参加して戦うなら、デイジーも野戦病院で看護婦の手伝いをしたり…それぞれがデロイアで起きていることに直面しながら成長していくのでした
そして、何といってもクリンとデイジーはなかなか会うことができません
デイジーもクリンを追いかけて色んな場所に行くのですが、すれ違いばかりを繰り返しのです
逆にいつ再会するのかに注目して観ていただければと思います
自分だけの"推しの大人(オトナ)"が見つかる
『ダグラム』はクリンらが所属するゲリラ部隊「太陽の牙」のキャラクターがメインとなりストーリーが進んでいく作品ではありますが、そのストーリーをさらに盛り上げてくれるのが人間味に溢れる大人たちです
その中でも野心に溢れる大人が多く登場し物語をかき乱す存在となります
今回は『ダグラム』において重要な2人の人物を紹介します
ヘルムート・J・ラコック(cv.仁内建之)
ドナン・カシムの補佐官として共にデロイアの地に降りた若き青年
補佐官としては頼もしい仕事をするのですが、とにかく冷徹でありドナンとも考え方が違い、補佐官としての自分に満足できない日々を過ごしていました
故に芽生える野心…その野心は長い時間をかけて育てられ、やがて…
彼の存在がストーリーを大きく動かし、作品全体に深みを与えて、本作の裏主人公はラコックだと私は思っています
自分の実力が認められず表舞台に出れないでいる事に苛立ち、屈折した考えを持ってしまう…
若い日に誰もが抱く野心をリアルに描き、ラコックの人生を全75話と長きに渡り描いているところに『ダグラム』の魅力があると思います
コール・デスタン(cv.広瀬正志)
デロイア独立ゲリラの組織リーダーを務めていた男で、クリンら「太陽の牙」を指揮していた時もある
しかし、組織内での地位を維持できずに失踪…独立ゲリラ部隊の情報を流す情報屋として影を潜めてながら活動します
デスタンを演じられた広瀬正志さんの代表作といえば、誰もが理想の上司として上げる『機動戦士ガンダム』のランバ・ラルだと思います
人格者であり部下思い、そしてカッコいい
こんなカッコいい大人になりたいと憧れるのがランバ・ラルというキャラクターです
では、『ダグラム』に登場するデスタンはどうなのかといえば…その真逆
臆病者の姑息、自分が助かる為なら他人を蹴おとす行為もします
その上、実権を持つ相手にはゴマすりをして気に入られようとするのです
しかし、そんなデスタンも始めから悪いキャラだったわけではありません
それなりに順風満帆だった人生が、一つのボタンのかけ違いで転落していく…それでも生き残ろうと苦しみもがく、とても悲しきキャラクターなのです
卑怯者ながらもそういった人間味があるところにデスタンの魅力なのかもしれません
その他にも、クリンの叔父さんであり地球連邦軍の将校のレーク・ボイド、デロイア人民解放軍の幹部のヘシ・カルメル、ザルツェフ、J・ロック…もう名前を挙げればキリがありません
是非、自分だけの"推しオトナ"を探してみてください!
"雪が溶けたら"何になるか知ってますか?
『ダグラム』という作品は、現実と理想の狭間で揺れ動く主人公クリンら若者の葛藤を描いた作品であり、己が権力の為に時に人間の弱さを見せる大人たちのドラマという色んな視点から観れる作品であります
だからこそ、面白いのです
そしてその物語は、全75話と長期に渡り語られているので正直ダレる部分もあるかもしれません
しかし物語がゆっくりと動くことで、変わりゆくキャラクターの心情や立場の変化を時計の秒針のように見届けることができます
はっきり言って、こんな作品は滅多にありませんよ
是非、『ダグラム』を一話一話噛み締めるように観ていただきたく思います
最後に私の大好きなセリフを紹介します
クリンとデイジーの会話の中に「雪が溶けたら何になるか知ってる?」というやりとりがあります
そう聞かれたクリンは「水になるんだろ?」と答えますが、デイジーは「ふふ、きっとそう答えるだろうと思ってたわ。雪が溶けたらね…春になるのよ。」返すのでした
この言い回しは色んな作品でも使われていますが、まさに今の時代にこそ必要な言葉だと思います
コロナ禍の現在、関東圏では再び緊急事態宣言も発令し更には変異種となるものまで現れ、辛い日々が続いています…
雪が溶けたら春になる…この言葉の通り、雪が溶ける頃にはきっと暗い日々を脱して明るい春の季節が訪れると信じています
今は耐えるとき…こんな時こそ、自由と己の信念の為に戦い、様々な人物が織りなす『ダグラム』の世界観に浸りながら春の訪れを待ちましょう!
Not even justice, I want to get truth
【真実は見えるか!】
🌟-前回の記事-🌟
あっ、遅くなりましたが…
新年明けましたおめでとうございます!
今年もよろしくね♪