6月30日が終わり、7月1日を迎えると2019年も上半期が終わって残り半年となります
心機一転で下半期を過ごす為に、上半期の自分の行いを整理したい!そんなことってありませんか?
そこで私が2019年上半期に観た80年代アニメを作品、キャラ、歌に分けて独自に勝手にそして大胆に語っていきたいと思います
2019年上半期(1月〜6月)に観た80年代アニメ作品は以下の通りです(※完結まで観賞した作品を対象とする)
テレビ作品
あしたのジョー2(1980)全47話
未来警察ウラシマン(1983)全50話
キャッツ♥アイ(1983)全73話 1期:36話、2期:37話
ハイスクール!奇面組(1985)全86話
あんみつ姫(1986)全51話
シティーハンター2(1988)全63話
シティーハンター3(1989)全13話
映画作品
11人いる!(1986)
プロジェクトA子(1986)
OVA作品
プロジェクトA子3 シンデレラ・ラプソディ(1988) 全1話
吸血姫美夕(1988) 全4話
プロジェクトA子完結編(1989)全1話
複数回視聴済み作品
シティーハンター愛と宿命のマグナム(1989)
(制作年順)
・作品部門
あんみつ姫(1986)
甘辛城のお転婆なお姫様・あんみつ姫(cv.小山茉美)が家臣や城下の住人らを巻き込んで繰り広げるドタバタコメディ
ある時は甘辛藩を飛び出して世界で騒ぎを起こしたりもします
極め付けが41話「夢工場‼︎姫様はコンパニオ」で時代設定が江戸時代にもかかわらず、1987年にフジテレビら主催で開催されたイベント『コミュニケーションカーニバル夢工場'87』に甘辛藩メンバーが遊びに行く話が描かれています
あんみつ姫が放送されていたのがフジテレビであり、夢工場の宣伝目的で描かれたエピソードだと思いますがイベントの宣伝をするアニメ作品というのも当時は珍しかったのではないでしょうか
なんでもありの作品ではありますがたまにほっこりさせられる話があるので気になる方是非ご覧ください
あしたのジョー2 (1980)
1968年に原作・高森朝雄(梶原一騎)、作画・ちばてつやにより連載されたボクシング漫画の金字塔
本作は1970年に放送された『あしたのジョー』の続編として作られ、力石の死から原作のラストまでを描かれています
本作の監督された出崎統さんは1970年の『あしたのジョー』で初めて監督され、その後『エースをねらえ!(1973)』、『ガンバの冒険(1975)』、『家なき子(1977)』、『宝島(1978)』、『ベルサイユのばら(1979)』などで様々な演出法を生み出して挑んだ本作はまさに出崎作品の集大成といえると思います
初めて本作のアニメを観る自分でも原作のラストは知っているのでジョーがどんどん終末に向かっていく過程が観ていて少し辛かったです
『あしたのジョー2』ではジョーとジョーのコーチである段平おっちゃん、ドヤ街の女の子・サチ以外、前作の声優とは別の人が声を担当されているのもまだ声優が重要視されていない時代であることが伺えるかもしれません
出崎監督があしたのジョーでされた演出は今の時代のアニメにも見劣りしないのではないかと思います
そういう点では昔のアニメに嫌悪感のある人に観てもらいたい作品です
11人いる! (1986)
1975年に萩尾望都さんが書いたSF漫画をアニメ化した作品
様々な星から宇宙大学を受験する為に集まるがその合格率は極めて低い超難関校
その入学テストの最終選考まで残った主人公・タダ(cv.神谷明)の最終試験は10人チームで宇宙船内で53日間、共に生活を送ること
53日間共同生活が達成されれば10人全員が合格ができ、10人のうち一人でも脱落者がいれば全員不合格になる
10人で試験を受けるはずが何故か船内には11人、そう『11人いる!』のです(ここでタイトルバックが表示されるのですがインパクトがありカッコいいのです)
11人目が特定できなければ全員不合格になる為、受験生たちは11人目を疑いながら共同生活を送るのであります
あとそれぞれ受験した理由は様々で、ある者はパイロットになる為に、ある者は力試しの為に、ある者は母星の存続の為にと受験の理由からそのキャラクターがどんな生い立ちかを想像しながら観るのも面白いと思います
物語が進むにつれて船内で事件が発生したり、新事実が発覚したりと観る側がワクワクする展開が満載なので是非ご覧ください!
・男キャラ部門
ジョーが今までに戦ったボクサー(力石、カーロス)とは違い、冷静沈着なコンピュータボクサー
そして私に大食を辞めさせるきっかけをくれたキャラクター
子どもの頃の戦争体験により、極度の少食家となってしまった金竜飛
壮絶な理由と減量に苦しむジョーに語ったセリフが忘れられません
「減量苦だって?そんなのは腹いっぱい食って胃袋を広げてしまった奴の贅沢さ」
この頃の若本規夫さんは落ち着いた声のトーンで演じられていることが多く、『銀河英雄伝説』のロイエンタールと金竜飛は似ているような気がします
ジョーと接点のあるシーンが少なく、彼のキャラクターをもっと引き出す展開にしてもよかったのではと感じています
あんみつ姫が暮らす甘辛城で働く家臣
常に酷い仕打ちを受けるキャラであり、千葉繁さんの声がより小物感を高めているように思えます
「俺が昔〇〇だったころ、〇〇は〇〇だった」という定番のフレーズも種介の魅力ではないでしょうか
また同じ声優繋がりか、犬の'おっとっと'とコンビを組んでレースの実況をしたりもします
作品の後半で物語を大きく分ける種介のメイン回があるのですが小物感満載の種介からは考えられない展開が起こりますので是非ご覧ください
アドルフ・フォン・ルードビッヒ/cv.塩沢兼人(未来警察ウラシマン)
犯罪組織"ネクライム"の幹部
主人公のウラシマ・リュウと死闘を繰り広げながらも"ネクライム"総統フューラーを追放し、総統の地位を狙う野心家でもある
悪役でありながら純粋な野心を応援してしまう魅力のあるキャラクターです
時々本作で流れる挿入曲『Crystal Knights NECRIME(クリスタルナイツネクライム)』はまさにルードビッヒのことを歌ってるのではないかと思わせる詞であり、悪の美学を追い求める歌ではないでしょうか
話が進むにつれてわかってくるルードビッヒの生き方に共感する人も多いと思います
・女性キャラ部門
ソフィア・ニーナ・ローズ/cv.横沢啓子(未来警察ウラシマン)
機動メカ分署マグナポリス38の紅一点
マグナポリス38の一員になる前は見習いシスターであったが自分には向いていないと悟り、機動刑事になる
ソフィアって"ぶりっ子"キャラクターの元祖みたいな存在なのではないかなと思ったりします
時々、"キャイ〜ン"といった奇声にも似た声を発するのですが横沢啓子さんのきゃぴきゃぴボイスが好きなんですよね
あと勝気な性格からくる怒鳴り声も魅力で同じ横沢さん演じる『はいからさんが通る』の紅緒に似ているところがありますよね
来生愛/cv.坂本千夏(キャッツ♥アイ)
左:1期 右上下:2期
来生三姉妹の三女でキャッツアイのメカ担当
来生三姉妹の中で一番好きなのが愛ちゃんです
活発で明るい子に弱い自分、そういえばこの時代にボクっ娘って他にいたかな
この時代の坂本千夏さんの妹ボイスが好きです
恋愛対象でないけど自分のことを理解してくれる存在みたいなのが声から滲み出てるように思えます
宇留千絵/cv.松井菜々子(ハイスクール!奇面組)
奇面組メンバー5人を一人でツッコむ超人
そして作中きっての常識人でもあります
高校に上がると髪型をポニーテールに変えるのですが個人的にはお下げ髪時代の方が好きです
いつもはおちゃらけたり、ツッコミ役に徹してる千絵ちゃんではありますがときよりみせる乙女心が可愛らしいですね
千絵ちゃんといえば、奇面組メンバーの豪くんとの絡みがよくあがりますがこういったサブキャラの恋愛ってなんかすごく好きなんですよね
・特別部門
フロルベリチェリ・フロル/cv.河合美智子(11人いる!)
女の容姿をしながら言動は男そのものという謎の人物
しかし実態はまだ男女の分類がされていない未分類人種
長子以外は人為的にホルモンを投与され女性となる決まりだが、末子のフロルは男性化を希望したため「宇宙大学に合格できたら特例として男になることを認める」という条件で受験することになります
女と言われるのが大嫌いで主人公のタダと衝突するのです
裏表がなく、友達のように接してくれる異性こそ魅力的に映るかなと感じます
初めてに聞いた時は不自然に感じていたはずの声が観終わる頃にはフロルのキャラクターと河合美智子さんの声が絶妙にマッチして聞こえます
・歌部門
HOT STUFF/シェリー・サベッジ(キャッツ♥アイ)
『キャッツ♥アイ(2期)』のエンディング
今ではアニメやゲームでモーションキャプチャーといった実際の動きをCG上に置き換えて表現されることが珍しくありませんが『キャッツ♥アイ』が放送されていた1983年はCG技術もそれほど発達されておらず、使われる場面も多くありませんでした
エンディングの映像は実際に女性ダンサーに踊ってもらい、撮影された映像をトレースして切り抜き、ホログラムを重ねて撮影されるという手間暇かけて作られた映像であります
発達した技術がない分だけ、今ある技術と知恵を活用して情熱を注ぐという熱さがある時代であったと思います
そういう意味でも歴史に残るエンディングではないでしょうか
ミッドナイト・サブマリン/HARRY(未来警察ウラシマン)
『未来警察ウラシマン』のオープニング
この曲を聴くとリズミカルですごくワクワクするですよね
それでいてウラシマンの持つ未来シティ的な世界を映像で存分に魅せてくるあたり、さすがタツノコプロだなという感じもします
HARRYさんの歌声が力強く、のびのびと歌われているのがすごく心地いいです
特に"Wake Up! Wake Up!"と高らかに歌われるパートは映像と相まって一緒に合いの手を入れて観ていました
失くしてしまった大事なものを思い出させてくれる、そんな曲だと思います
傷だらけの栄光/おぼたけし(あしたのジョー2)
『あしたのジョー2』のオープニング
ジョーの孤高な闘いとあしたのジョーの世界観を魂の叫びにして歌い上げられています
歌われているおぼたけしさんの熱い歌声でジョーが戦っているシーンが自然と浮かび上がってきます
劇中で本曲が何回も使用されたからでしょうか
アニメ映像はジョーは一切登場せず、ジョーっぽいシルエットのキャラクターがランニングや縄跳びしているといった一件シュールではありますがそれがまた歴史を感じるポイントになっているのではないでしょうか
あとプロレス団体・ドラゴンゲートなどで活躍するプロレスラーの望月成晃選手の入場曲としても有名です
こう自分の観た作品を振り返ると80年代アニメの主題歌が変化した歴史が見えてくるように思えます
『キャッツ♥アイ(1983)』の登場により杏里が歌う「CAT'S EYE」が大ヒットし、J-POPアーティストがアニメの主題歌を歌うことが当たり前になっていきます
そしてそれは『シティーハンター(1987)』でTM NETWORKや小比類巻かほるを起用するアーティスト志向と『ハイスクール!奇面組(1985)』や『あんみつ姫(1986)』でうしろゆびさされ組やおニャン子クラブを起用するといったアイドル志向かに二分化されていったと思います
そのように80年代アニメを分析するとまた違う一面が見えてくるのではないでしょうか
上半期で80年代アニメが一番注目を浴びた瞬間といえば、やはりシティーハンター20年ぶりの新作『劇場版シティーハンター〈新宿プライベート・アイズ〉』ではないでしょうか
本作のヒットにより80年代アニメの動向に注目が再び集まっているように思えます
また『タッチ』の続編的立ち位置の『MIX』も4月より放送が始まり、各動画配信サービスであだち充作品(タッチ、ナインなど)が配信され、更に注目を集めています
下半期はシティーハンター並みのインパクトを残せるムーブメントが起きることを期待しています
今後も80年代アニメの魅力を伝えるべく精進していきたいと思います
下半期ブログ更新一発目は構想、記事作成に一カ月を費やした自分なりの大作をぶつける予定をしております
2019年下半期も当ブログをどうぞ宜しくお願い致します!
2019年上半期の記事を置いておきます
祝! ガンダム40周年 - 80年代アニメを知りたい! 伝えたい! 2019.4.7
XYZ 俺を呼んだのはサンサンだろ? - 80年代アニメを知りたい! 伝えたい! 2019.4.7
【ウラシマン】タツノコオルタナヒーローズ【ムテキング】 - 80年代アニメを知りたい! 伝えたい! 2019.4.10
シティーハンターと塚口サンサン劇場から学ぶ 🔷ファンの熱い思いが映画を作る🔷 - 80年代アニメを知りたい! 伝えたい! 2019.4.14
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