どうも、最近ロボットアニメよりも少女向けアニメにハマるSATAトミオです
良いですよね、少女向けアニメ!
80年代アニメを見始めた当初はロボットアニメばかり観ていたのですけど、ここ1年ぐらい『ときめきトゥナイト』や『愛してナイト』など少女向けの80年代アニメばかり観ています
そして最近も『レディジョージィ(1983)』という少女向け80年代アニメ作品を観終わりまして、これがめちゃくちゃ面白くハマる作品だったのですよ!
今回は『レディジョージィ』の魅力をたくさんの方に知ってもらう為の記事であります!!
『レディジョージィ』とは、1982年に原作・井沢満、作画・いがらしゆみこにより『ジョージィ』というタイトルで連載されていた漫画です
1983年にアニメ化し、東京ムービー新社制作により全45話放送されました
おてんば娘のジョージィが子どもから美しい女性へと成長し、初めて聞かされる自分の出生の秘密に直面しながらも恋に…愛に…と生きる物語であります
あらすじーー
19世紀。主人公であるジョージィは、オーストラリアの牧場主であるバトマン家の長男・アベル、次男・アーサーの妹として育ちます
しかしジョージィは本当の妹ではなく、赤ちゃんの頃に拾われ育てられた※流刑囚の子だったのです
拾われた事実をジョージィ本人だけが知らず、兄であるアベルとアーサーにも"本当の妹"として可愛がられて育ちます
しかし、ジョージィが少しずつ美しい女性へと成長していくことで、2人の兄弟は違った感情を抱いていきます
そしてジョージィは、自分が実の子(バトマン家の子)ではないことを知る瞬間が訪れるのです…
(※流刑囚→イギリス本土で犯罪などを起こし、オーストラリアに連れてこられた囚人)
アニメ『レディジョージィ』の大きな魅力は、幼少期からスタートし、女性として成長する過程を細かく描いている所です
オーストラリアの大地を裸足で駆け回る幼少期、カゴ作りや服作りなど女の子らしいことに夢中になる少女期…そして自らの出生を聞き、美しいの女性へと成長していきます
ジョージィがいつ真実を知ってしまうのかというハラハラと、義妹であるジョージィを愛してしまったアーサーとアベルの葛藤など、キャラクターごとに様々な視点があり感情移入してみれるのも大きな魅力です
原作ではアニメにおける第1〜20話までのエピソードがなく美しいジョージィがいきなり登場しますが、アニメでは幼少期から成長する過程をしっかりと描かれています
是非、その辺も注目していただければと思います
本作のチーフディレクター(監督)を務めていたのは吉田しげつぐさんです
吉田さんといえば、ドジ犬と女子中学生の友情を描いた作品『おはよう!スパンク(1981)』のチーフディレクターもされており、少女向けアニメを多く制作されております
『おはよう!スパンク』も名作なので是非、観てください!
血の繋がりのない妹
あらすじでも紹介したように『レディジョージィ』という作品は、拾われた流刑囚の子であるジョージィとバトマン家で生まれた2人の義兄(アベル、アーサー)とのストーリーを軸に序盤は展開されます
ここで簡単なキャラクター紹介をしていきます!
ジョージィ(cv.山本百合子)
赤ちゃんの時に、バトマンさんによって拾われた流刑囚の子
木登りやブーメランを投げるのが得意な幼少期を過ごし、美しい女性へと成長していきます
オーストラリアの広大な大地のもと育ったジョージィは、男勝りな度胸を持っており大胆な行動に出ることも多いです
腕には母の形見であるブレスレットを常に身につけており、ブレスレットの存在が両親を知る唯一の手掛かりとなります
ジョージィを演じられた山本百合子さんといえば、のちに『超獣機神ダングーガ』にも出演され、ヒロイン・結城沙羅役を演じられていてます
是非、そちらも観ていただきたい作品です
アベル(cv.堀秀行、山田栄子〈少年時代〉)
牧場主・バトマン家の長男
少年時代からジョージィに対して強い想いを持っており、ジョージィが他の男の子と仲良くすることに嫌悪感を抱き激しい怒りを見せる時があります
やがてそれが愛だと気づき、義妹であるジョージィへの恋心を打ち消す為に大きな屋敷に住む娘や港酒場で働く娘など他の女性に興味を示そうとしますが、ジョージィへの想いを断ち切ることが出来ずに葛藤し続けるのです
しかし愛は止められず、ジョージィとの結婚を強く意識するようになります
アーサー(cv.永久勲雄、木藤玲子〈少年時代〉)
牧場主・バトマン家の次男
ケンカや危険な遊びを苦手としている心優しい性格の持ち主
兄アベルと同様に義妹ジョージィに恋心を持ちますが、ジョージィの幸せを誰よりも願っており自分の想いを隠し塞ぎ込みます
しかし、ジョージィへの愛は抑えることは出来ず、自らから願ったはずの想いと葛藤するのです
母〔メアリー〕(cv.上田みゆき)
牧場主・バトマン家を支えるアベルやアーサーの実母
血の繋がりのないジョージィをアベルやアーサー同様に自分の子として育てます
しかし、アベルら兄弟が実妹でない(流刑囚の子)ジョージィに対して恋心を抱くことを常に恐れており、ジョージィにだけ強くあたるのです
その他にも、ケビンさん家の飼い犬のジュニア(又の名をウィリアム・アダムス・ジュニアくん)や、羊のシザース、コアラのラップなどオーストラリアという自然溢れる地に住む動物たちが多く登場します
ジョージィを想う、2人の"A"
本作の魅力といえば主人公・ジョージィが子どもから美しい女性に成長する過程と、その妹のジョージィを想うアベルとアーサーの2人の兄の存在であります
ジョージィは幼い頃に〔アベルとアーサーのお嫁さんになる~〕と幼少期の女の子にありがちな事を言い、当人たちも微笑ましい笑い話として扱ってきました
しかし、ジョージィが成長につれ2人の兄弟に心境の変化が訪れます
2人の兄は日々美しくなる義妹ジョージィに対して恋心を抱くように…
兄であるアベルは血の繋がりのないジョージィとの結婚を本気で意識し、本当の兄妹ではない真実をジョージィに打ち明けようとするのです
一方、弟のアーサーはジョージィへの恋心を押し殺し、兄妹としての絆を大切にしジョージィの幸せを見守る決意をします
血の繋がりのない妹ジョージィを深く愛するが故に、儚くも対立した考え方を持ってしまった2人の"A(アベル、アーサー)"…
〔ジョージィが(血の繋がらない)妹でさえなければ、こんなにも苦しまなかった〕と葛藤する2人の兄に注目してみてください
母の形見の【ブレスレット】
『レディジョージィ!』を語る上で欠かせないのが、ジョージィが肌身離さず付けているブレスレットの存在です
ジョージィは赤ちゃんの頃、嵐の日にアベルらの父であるバトマンさんに拾われます
その時に、逃げ追われ倒れていたジョージィの実母である流刑囚の女性から手渡れたブレスレットが母の形見となります
そして、ジョージィの出生を知る唯一の手がかりとして大きな意味を持つのです
まだ小さいジョージィに対しても義父バトマンさんは〔ブレスレットを身につけておくように〕と告げ、ブカブカでありながら肌身離さず大事に付けるのです
そしてジョージィが成長していく過程で、ブカブカであったブレスレットもジョージィの体に馴染んでいき、美しさを惹き出すアイテムとなります
是非、ジョージィの成長を見守るように腕に付けられているブレスレットにも注目ください!
OP・EDのアレンジ曲こそ、80年代アニメの魅力
『レディジョージィ』はキャラクターやストーリー以外にも、音楽が魅力的な作品であります
本作の音楽を担当されたのは『キャンディ・キャンディ』や『機動戦士ガンダム』などの数多くのアニメ音楽を手掛けられた渡辺岳夫さんです
渡辺岳夫さんは1983年に本作の音楽を手掛けられ、その後1989年に56歳の若さで亡くなられます
その為、本作が渡辺さんが遺した"最後の少女向けアニメ音楽"になりました
『レディジョージィ』の楽曲は、広大なオーストラリアの大地を思い浮かばせるような豊かな曲…舞台が変わる作品後半で使われる張り詰めた空気感を持つ曲など、様々なバリエーションの楽曲を楽しむことができます
そんな『レディジョージィ』の楽曲の中で特筆すべきことは、OP・EDのアレンジ曲の多さです
OP・EDのアレンジ曲というのは、アニメのオープニング・エンディングで使われた主題歌をテンポや曲調などをアレンジし、本編BGMとして使ったものであります
現在のアニメではOP・EDのアレンジ曲を使う作品は少なくなってしまいましたが、80年代以前のアニメ作品ではこの手法が多く存在しました
中でも『レディジョージィ』の楽曲にはOP・ED(挿入歌も含む)のアレンジ曲が多く使われており、使用されるBGM(約80曲)の5分の1ほどがアレンジ曲であると感じます
そして、どのアレンジ曲を聴いてもそれぞれにハッキリとした違いがあり、音楽で楽しむ魅力を与えてくれるのです
『レディジョージィ』の音楽については、放送35周年を記念した2019年に「レディジョージィ 歌と音楽集」としてOP EDの主題歌・挿入歌全6曲とBGMに加え、未収録音源も含めた完全版として発売されました
私も本編全45話を完走した後、すぐ購入して何度も聴いております
本編を視聴された後は、渡辺岳夫さんが遺した最後の少女向けアニメの楽曲を楽しんでいただければと思います
ジョージィとロエル 運命の出会い
『レディジョージィ』は20話まではアニメオリジナルのエピソードで展開される作品あり、ジョージィが少女から美しい女性へ成長する過程を描いています
そして20話以降になると原作パートに入り物語の展開を一気に動かす男、ロエル(cv.三ツ矢雄二)が登場するのです
ここからが『レディジョージィ』の本番だったりします
今までジョージィ・アベル・アーサーという三角関係で進んでいた物語に介入してきて、金髪・瞳の色は優しいブルーのロエルはジョージィの心を埋め尽くしていきます
その後、愛を知ったジョージィを待ち受ける運命はとても過酷であり、バトマン家にも大きな悲劇が起きるわけです
2人の愛の行方を観ていただきたく思います
80年代は、少女向けアニメ黄金期でもある!
80年代のアニメといえば、ロボットアニメにとても勢いがあり、ロボットアニメ黄金期などと呼ばれていた時代ではありましたが『レディジョージィ』のような少女向けアニメにも素晴らしい名作がたくさんあります
『おはよう!スパンク』『ときめきトゥナイト』『愛してナイト』、ぴえろ魔法少女シリーズなど、80年代もまた少女向けアニメ黄金期でした
そして今回紹介したように【ジョージィの成長、2人の兄の葛藤、ジョージィとロエルの恋、出生の真実】など『レディジョージィ』にも少女向けアニメとして見どころが山ほどある作品です
ジョージィの心境を繊細な描写で描かれた本作を、是非見ていただきたく思います!!
優しいを ありがとう
愛を ありがとう
【公式】レディジョージィ! 第1話「腕輪の秘密」"GEORGIE" EP01(1983)
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