\✨ボンジュール、皆さん✨/
お元気ですか?
トミオは元気です!
自分の中での年末年始の恒例のイベントとなっている【80年代アニメ・イッキ見期間】
言葉の通り、年末年始にアニメをイッキするだけのことであります(ちなみに昨年は『ハイスクール奇面組!』をイッキ見しました)
そして今年度は、少女と犬の生活を描いたアニメ『おはよう!スパンク』を視聴したわけです
観る前までは、ただ犬と女の子が楽しい日常を過ごすだけのアニメだと思っていたら、とんでもございませんでした
『おはよう!スパンク』…この作品の素晴らしさをもっと広める必要がある!
ということで今回は『おはよう!スパンク』を徹底紹介していきます
『おはよう!スパンク』とは、1981年〜1982年に渡り放送された雪室俊一原作のアニメです(全63話)
1982年3月には劇場版アニメも公開されました
あらすじーー
中学2年生の森村愛子は母がフランス・パリでの仕事の都合の為、港町にある叔父(藤波のおじさま(cv.富山敬)の家に居候することになります
そこでドジで太った犬「スパンク」に出会い、やがて一緒に暮らすようになる
物語は春から始まり、春から夏へ…夏から秋へ…と季節の移り変わりを当時の放送季節とリンクして描かれています
そして季節ごとに新たな出会いや別れがあり、視聴している側も愛ちゃんやスパンクらと一緒に港町で過ごしてような擬似的な感覚を与えてくれます
(特に31話〜40話間がバラエティに溢れて、心豊かにしてくれるエピソードが満載です)
中学生の女の子と太ったドジ犬 2人で一人🎶
ここで物語と主軸である2人の主人公・愛ちゃんとスパンクについて書いていきます
森村愛子(cv.岡本茉利)
中学2年生の元気な女の子(あだ名は、愛ちゃん)
父は幼い頃にヨットで行方不明になり、母は仕事でパリへ
近くに両親がいない寂しさを抱えながら、親戚である藤波のおじさまの家でスパンクと共に暮らします
愛ちゃんは恋の話が絶えない女の子で、スパンクの元飼い主の弟・池上玲さん(cv.水島裕)や作品前半で転校してくる塚原誠也(cv.中尾隆聖)など、恋愛関係の話がたくさんあります(劇場版でも島田翔(cv.堤 大二郎)というヴァイオリニストの母を持つ転校生と良い関係に)
恋で悩んでいる愛ちゃんの力になろうと奮闘するのがスパンクであり、失敗するのもスパンクです
お母さんに手紙を出すときの書き始めは「ボンジュール、ママ」であり、本編内の序盤や終盤のナレーションとしてこのフレーズが使用されています
塚原誠也からは、トレードマークである愛ちゃんのもじゃ髪から【わかめっ毛】と呼ばれてます
スパンク(cv.つかせのりこ)
これ程までにドジな犬キャラがいたのかと思わせるほどのドシ犬
しかしドシながらも一生懸命頑張る姿にすごく好感を持てます
食べること・お酒を飲むことが大好きでその為太っており、周りからは【ブタンク】と呼ばれることもあります
スパンクは褒められるとすぐに調子に乗ってしまい失敗します
そのドシは決して悪戯心からくるものでなく、愛ちゃんや周りの人を喜ばせようとするからというのも実に愛らしい犬です
スパンクは作品内で独自の言葉(命名:スパンク語)を話します
(例え:ワンだきます=いただきます、ワンして・ワンして=どうして・どうして)
また愛しのキャットのことを「ニャンコちゃん」と呼ぶ(犬なのにメス猫の「キャット」に恋するというのが、スパンクらしい感じがします)
スパンクの声優のつかせのりこさんは『光速電神アルベガス』でダン子先生という、とてもグラマーな女教師役をやられています
スパンクもダン子先生も個性的で大好きなキャラクターです
衝撃の第一話を観てくれ!
これを書くとネタバレになってしまうのですが興味を持っていただく為にも、ここは敢えて書かせていただきます
第一話を知っていただければ『スパンク』がいかに深い作品であるかわかっていただけるはずです
といっても第一話のネタバレなので作品を観る上で支障にはならないはずです(それでもネタバレ無理という方は飛ばして読んでください(それか第一話を観てから読んでください!)
#1「ついに上陸!! 珍犬センプウ」
母が仕事でパリへ行く為、港町にあるおじさんの家に引っ越しする愛ちゃんと飼い犬のパピ
そうです、愛ちゃんには元々パピという犬がいました
港町に到着し、散歩で海辺へと来ます
愛ちゃんの父はヨット乗りで、幼い頃に海で行方不明になっています
お父さんのことを思いながら海を見つめる愛ちゃん
そこで太った犬・スパンクに出会う愛ちゃんとパピ
パピとスパンクはすぐにお友達になります
スパンクも飼い主を海の事故で失くしており、帰ってくるのを港町でずっと待っているのです
愛ちゃんとパピは買い物の為に、街へ出かけるのですが、パピはトラックにはねられる交通事故に遭い、病院に運ばれるものの亡くなってしまいます
大親友との突然の別れに悲しむ愛ちゃん
そんな愛ちゃんの姿を見かねたスパンクは、元気づけようと愛ちゃんをつけ回ります
〈パピの代わりにはならない〉と突き放す愛ちゃんですが、スパンクの優しさと大切な人を失くしているという共通点から心を開き、叔父さんの家で一緒に暮らすことになります
飼い犬の死という衝撃な展開により、2人の物語は始まるわけです
オープニングのふわふわしたイメージからは、かけ離れているハードな展開
『おはよう!スパンク』が、ふわふわした日常生活だけを描いている作品でないことを知っていただけたと思います
トラ吉ら、動物キャラの魅力を伝えたい!
『スパンク』には個性豊かなキャラ達から数多く存在しますが、中でも登場人物のペットであるスパンクら動物の存在が作品を鮮やかに彩ってくれています
動物らを中心に描かれたエピソードも多く、話数を重ねていく中で動物を演じる声優さんの演技が少しずつ変化していくのも見どころです
ここで、主要動物キャラたちを紹介します!
トラ吉(cv.松金よね子)
飼い主;大山(cv.兼本新吾)
赤いネクタイをしたオス猫
キャットをめぐるスパンクの恋のライバルでもある
しかしスパンクが悩んでいたり落ち込んでいたりすると、全力で協力してくれる心強い友達なのです
愛ちゃんらが通う中学校の柔道部のキャプテン・大山が飼い主であり、大山の教育により漢気を鍛えられた江戸っ子気質の猫
かなりの確率で人間の言葉を喋り、『スパンク』に登場する動物キャラの中で一番人間らしい生き物ではないかと感じます
ちなみに、『スパンク』の登場キャラの中で私が一番好きなのがトラ吉であったりします
キャット(cv.鶴ひろみ)
飼い主:美原せりの(cv.松島みのり)
愛ちゃんと同じ中学校に通うお嬢様・せりのちゃんに似て、お姫さま気質のあるメス猫
スパンクとトラ吉の心をうまく揺さぶる小悪魔的な顔も持ち合わせています(たまにスパンクに擦り寄り、男心を弄ぶのが上手いと感じますね)
バロン
飼い主:塚原誠也(cv.中尾隆聖)
16話で登場する亡くなったパピに瓜二つのオス犬
スパンクの弟分的存在であり、愛ちゃんのクラスに転校生してくる飼い主の塚原誠也に似て運動神経も良く優秀な犬であるが、ドジなスパンクを慕ってくれるめちゃくちゃ良い子
作品後半には、首元のスズが特徴的なメス犬の"ファンファン"や誰かのマネするのが大好きイタズラ猿の"チコ"など、様々な動物キャラクターが登場します
ファンファン
チコ
スパンクの優しさを知ってほしい!
『スパンク』には心温まるエピソードがたくさん存在します
ここでは私が選ぶベストエピソードを紹介します
#35「バァ!コンニチワ 犬ぎらい先生」
愛ちゃんが通う中学校の担任・石橋先生は大のイヌ嫌い
今までにもスパンクと遭遇すると腰を抜かして逃げておりました
〈犬に怯えていてはダメだ!〉と体を鍛えるトレーニングを始める石橋先生
しかし、まるっきり効果がなく、誰とでも仲良くなりたいスパンクは石橋先生のイヌ嫌いなどお構いなしに接近してきます
ある日、無理なトレーニングが体に触り、石橋先生は熱を出してしまい家で寝込みます
それを知ったおせっかい焼きのスパンクは、お見舞いの花を持って石橋先生のアパートまで押しかけて看病しようと考えます
大嫌いなイヌのスパンクの来訪により、石橋先生は気を失い、なぜか大人数の警察官が出動する事態になります(ドジ犬ポイント)
やがて親身に看病するスパンクに心打たれ、徐々にスパンクに気を許し始める石橋先生
どんな相手にも怯まず明るく接するスパンクに、生きるヒントを教えてもらえるエピソードです
ちなみにこのエピソードには続編がありまして、#37「ボクにまかせて!ツッパリ君」では石橋先生とスパンクの熱い友情物語が描かれています
今まで、頭のカタイ教師として描かれることが多かった石橋先生の熱血教師ぶりが見れる素敵なエピソードになっていますので、合わせて観ていただきたいです
#41「やっぱりサンタはやって来た!」
時期はクリスマス間近
クリスマスムードに包まれる街を歩く愛ちゃんとスパンク
店の前でいるサンタコスチュームのおじさんを本物のサンタだと思い込むスパンク
スパンクはいい子にしている子にはサンタからクリスマスにプレゼントを貰えることを知り、大量のドーナツをお願いしようと心躍られます
心優しきスパンクは、その事をバロンやトラ吉に教えてあげます
バロンはホールのケーキ、トラ吉はタイ…3匹は欲しいプレゼントを紙に書き、サンタのコスチュームで働くおじさんに渡します
当然、きょとんとするサンタのおじさん
スパンクはプレゼントを楽しみに待ちますが、愛ちゃんらの会話を盗み聞きしてサンタがいないことを知ります
ショックをうけるスパンクですが、バロンやトラ吉に嘘をついたことになります
2匹を悲しませたくないスパンクは、自らサンタに変装しプレゼントを配ろうと考えました
しかし犬であるスパンクにホールのケーキやタイを用意できるわけがなく、おやつに出されたショートケーキと煮干しをプレゼントしようとします
寝ているバロンにはショートケーキを置いて渡すことができましたが、トラ吉には煮干しだとバレて怒ってトラ吉は、サンタの正体をスパンクと知らず追い回します
またまたドジをしてしまったスパンクですが、最後には皆ハッピーになるエンディングが待ってます
その他にも、藤波のおじさまの悲しい恋を描いた#30「ワォ! おじ様に青い目の恋人?」や愛ちゃんの友達である亮ちゃん(cv.井上和彦)と科ちゃん(cv.吉田理保子)の幼馴染み二人の友情を描いた#33「おめでとう! 科ちゃん入賞」など
心温まるエピソードが満載ですので、是非観てください!
オシャレだけが80年代アニメじゃない!
80年代のアニメというと、ネオンの光がオシャレに映える作品やロボットアニメ黄金期と呼ばれる名作の数々に目がいきがちですが、少女と犬の日常を切り取った作品も素晴らしいということを知ってほしくて今回『おはよう!スパンク』を取り上げました
本作については、ネット上でもあまり話題にされていないと感じていたので、大した作品でないと観るのを後回しにしていました
…今ではすごくバカな事をしていたのだなと感じます
素晴らしい・面白い作品というのは、大袈裟に感じるぐらいに声を大きくして伝えないとダメです!
だからこそ、『おはよう!スパンク』はめちゃくちゃ面白い作品なので観てください!…観ていただきたいのです!!!
現在、『おはよう!スパンク(全63話)』と劇場版『おはよう!スパンク』は動画配信サイト『U-NEXT』にて定額見放題で配信中です
配信期間は2020年8月8日まで
今のところU-NEXTでしか配信されていなく、すごくレアな作品となっています
この機会に是非、ご覧ください!
明るいニュースよりも暗いニュースが目立つ現在、『おはよう!スパンク』を観て、周りの人たちの幸せを願い奮闘するドジ犬を温かく見守っていただきたいです
きっとスパンクはあなたの心を笑顔を変える為に、一生懸命おせっかいを焼いてくれるでしょう(ドジもセットで♪)
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