先日、『富野由悠季の世界』静岡会場に行ってまいりました
新型コロナウイルス感染の関係もあり開幕日(9/19)には行けず、3週間ほど経ってからの来館でしたが、又々とんでもない展示を見せられたわけです
今回は、『富野由悠季の世界』静岡会場のレポート記事であります
コロナ禍で『富野由悠季の世界』展はどのように変わったのか…?
また、静岡会場ならではの魅力をたっぷりと詰め込んでご紹介します!
行かれる予定の方は、是非参考にしていただければ幸いです
富野展の"概念"が覆された、静岡会場
まず『富野由悠季の世界』静岡会場は、静岡県・静岡県立美術館で開催されている巡回展です(過去の開催地:福岡・神戸・島根)
開催期間は2020年9月19日(土)〜11月8日(日)までとなっております
最寄り駅、JR「草薙駅」からバスで6分、静岡鉄道「県立美術館前駅」から徒歩で15分又はバスで3分…緩やかな坂道をひたすら登った位置に静岡県立美術館はあります(結構な体力消耗と足への疲労がありますので、バスの利用もオススメします)
美術館へ向かう坂道の道中には彫刻のモニュメントと様々な草木が植えられており、サクラやウメ…カンツバキなど四季折々の景色が楽しむことができます(静岡会場が会期中である9月〜11月にはキンモクセイやモミジ、イチョウの木々が楽しめるでしょう)
美術館周辺に到着すると『富野由悠季の世界』の巨大看板がお出迎えしてくれます
さぁ、ここからは『富野由悠季の世界』静岡会場の魅力を余すことなく書いていきますよ
まずは、当ブログの名物にもなっている『富野由悠季の世界』の会場マップ
静岡会場の会場マップが、コレだ!!
さらにできるようになったな!、『富野由悠季の世界』!!!
今までに【福岡・神戸・島根】と過去に開催された全会場を巡り会場マップを(勝手に)書いてきた私…そんな"富野展マスター"である私が〔今更、何に驚くのだ?〕と余裕な態度をとっていたワケです
しかし、そんな私の態度をあざ笑うかのような圧倒的な展覧会場内が広がっており、又々一本取られてしまいました
今までの三会場とは全く違う…自分の中にあった『富野由悠季の世界』の"概念"を覆される静岡会場でした
(過去会場のマップ図ついては、ブログ一番下にある各会場のレポート記事より見ることができます)
今までの会場にはあった「アニメができるまで」や「リング・オブ・ガンダム」といったエリアが静岡会場では見られませんでしが、静岡会場には他の会場になかった凄い点もたくさんあります
ここで静岡会場の魅力を紹介したいと思います
『逆シャア』エリアから『ガンダム』第1話見える
今までの『富野由悠季の世界』というのは、基本的には一本化された道を順路通り進んでいくものでありました
しかし今回の静岡会場では『ガンダム』エリアを越えると、横が幅広くなっているストレートの直線コースから枝分かれするような形で展示物が配置されているルートになっていたのです
この異様な光景を物語っているのが、『逆襲のシャア』エリアから『機動戦士ガンダム』の第1話の映像が見えるということであります
他の会場に行かれている方なら分かっていただけると思いますが、この現象は今までの会場では絶対に見ることができない光景でした
それぐらい静岡会場は凄いことをしているのです!
静岡会場のように一本道にしないことで空いているエリアから瞬時に見ていくことができ、もう一度見たいと思った展示物にもすぐに引き返して見ることができるようになりました
また、展覧会会場の全体像が分かりやすくなっている為、ペース配分を考えて後半も疲れることなく見れるのも一本道でないメリットであるように思えます
『海に陽に』エリア… "宇宙のカレイドスコープ(万華鏡)"
今までに数々のインパクトを与えてきた【この世界を風景のーDive】(命名:『海に陽に』エリア)…私の中ではこの『海に陽に』エリアに『富野由悠季の世界』展の各会場の特色が出ると感じています
【この世界を風景のーDive】(命名: 『海に陽に』エリア)とは、富野作品の映像を複数のプロジェクターから四方に掃射し、独特の世界観が作り出される空間であります
福岡会場は「アニメができるまで」エリア後…神戸会場は展覧会入り口手前の階段スペース…島根会場では『劇場版ガンダム』エリアと『イデオン』エリアの間にありました
そして今回の静岡会場では、展示物から逸れた道にあり、黒幕で仕切られた特設の空間が用意されています
今までの会場では正方形タイプの空間に掃射されていましたが、静岡会場では通路を含むL字型の空間に掃射されております
その為、今までの会場とは映像の重なり方が全く異なり、例えるならば"宇宙のカレイドスコープ"(『Gのレコンギスタ』サブタイトルより)
万華鏡のように映像が重なり合うことで、より神秘的な世界を演出してくれます
(※黒幕で仕切られた少し分かりづらい位置にありますので、見逃しにはご注意ください)
プラモデルの聖地・静岡
静岡県といえば「プラモデルの聖地」とも呼ばれている県であり、「ガンダムのプラモデル」【通称:ガンプラ】が製造されるバンダイホビーセンターは静岡県立美術館から車で約10分の距離にあります
その為、今回の静岡会場ではガンプラなどの模型の展示も充実しておりました
島根会場でもクローバー社のおもちゃの展示はありましたが、『ダイターン3』『ザブングル』『ダンバイン』のおもちゃが一堂に並ぶ光景は圧巻であります
また静岡会場の見どころとして、プロモデラーであるMAX渡辺さんのガンプラなどの作品たちがディスプレイされている一角もありました
過去の会場でも展示されていたMAX渡辺さんの代表作である1/60 グフはもちろん、エルガイム Mk-Ⅱやキングゲイナーやサーバインなどのガンプラ以外の作品も展示されております
クローバーのおもちゃやガンプラなどをレイアウトして盛り上げるあたり、さすが【プラモデルの聖地・静岡】という静岡会場ならではの展示内容でありました
君はまだ、本当のガンダムを知らない…
過去の会場では展覧会場内に公式図録や『逆襲のシャア』の絵コンテ冊子など手にとって閲覧できるモノもありましたが、静岡会場ではそれらのモノが無くなっておりました…
あと、各モニターの前に置かれていたイスや休憩できるスペースも静岡会場ではありませんでした
無くなった理由としては、おそらくコロナウイルス対策の一環として手による接触感染を防ぐためだと思われます
残念ではありますがこればかりは仕方がないことですね
しかし、『逆襲のシャア』の全編絵コンテは会場内から無くなったワケではなく、静岡会場では壁掛けタブレットによりスライドショー形式で展示されております(もちろんお触り厳禁です)
一つのタブレットで全編スライドショーされているので、全部見ようと思うと1時間以上は確実にかかる計算になります
それほど膨大な絵コンテを一枚一枚スキャンしてタブレットにまとめられたことを考えると〔富野展スタッフ、貴様らの頑張りすぎだ!〕という言葉が浮かんできました
〔ふざけるな!たかが絵コンテ一つ…〕と意気込む熱狂的な富野ファンの方は、是非チャレンジしてみてください
見せてもらおうか。レッドカレーの美味しさとやらを!
静岡県立美術館の中にあるレストラン「Rodin TERRACE」では『富野由悠季の世界』静岡会場の開催に合わせた特別メニュー【赤い彗星のレッドカレー】が食べることができます
自分が行った時は閉店間近であったこともあり、既に「赤い彗星のレッドカレー」は完売しておりました
しかし、替わりに注文したカルボナーラが美味しいこと!
あとセットで付いてきたコーンポタージュも絶品であり、一緒に注文した静岡温州みかんジュースと合わせて美味しくいただきました
静岡会場に行かれる際は、美術館内にあるレストラン「Rodin TERRACE」で【赤い彗星のレッドカレー】を召し上がってください(「レッドカレー」を注文される方は開店すぐに来店することをオススメします)
営業日:企画展開催日
営業時間:11:00~15:00(ラストオーダー 14:30)
電話番号:054-267-7888
静岡会場のコロナ対策は"伊達じゃない"!!
今回、静岡会場の展示内容と同じぐらい注目していたのが新型コロナウイルス感染予防対策です
『富野由悠季の世界』は島根会場が2020年3月23日に閉幕して以来、新型コロナウイルスの影響で青森会場(2020年4月)と富山会場(2020年7月)が延期となり、今回の静岡会場が半年ぶりの開催でありました
日々状況が変わる中で、どのような感染予防対策がとれるのか検討されたと思います
そして今回の静岡会場では、来館された方に安心して楽しんでいただけるように新型コロナウイルス感染予防対策がしっかりとられた会場でありました
私が気付いてた感染予防対策を書かせていただきます
まず、美術館来館時に行われるのが検温と手の消毒であります
顔認証で瞬時に体温が分かる検温システムが導入されており、スムーズな流れで入館することができます
次に混雑時には入場整理券が渡され、スクリーンに映し出される該当番号までは1Fロビーで待機することになっております
整理券を配布することで待機列も少なくできて、展覧会場内での密を回避することができるワケです
展覧会場がある2Fに上がるとチケット購入列があり、チケット購入と共に入場していくことになります(前売り券を持っていても同様に並んで入場します)
チケット購入列にはソーシャルディスタンスを保つように足元にマークが貼ってあり、チケット売り場でもアクリルボードで仕切られ、チケット係の美術館スタッフの方も1人の接客が終わる毎に手の消毒をされていました
また、展覧会場内に入り観覧している時にもアナウンスが30分毎に入り、ソーシャルディスタンスなどの感染予防の注意喚起がされています
先ほど紹介した静岡県立美術館内にあるレストラン「Rodin TERRACE」では、来店時に氏名と電話番号の記帳をお願いしております
これは、レストランスタッフや来店された方から新型コロナウイルスに感染者が出た時に追跡・連絡できるように独自の対策が取られています
あと、これは帰る時に気付いたのですが出入り口付近にはアンケート用紙が置かれており、そこで使われるペンも消毒済みと使用済みに分けられていました
まさかそんなところまで消毒されているとは思わなかったので、美術館スタッフの方々の尽力には頭が下がります
今回紹介したように『富野由悠季の世界』静岡会場では、細部にまで徹底して感染予防対策をとられており、安心して観覧することができました
その他のイベント情報 トークイベント&劇場上映
開催初日行われる予定でありました開幕記念イベント「富野由悠季×藤津亮太 静岡に語る」が11月上旬に静岡県立美術館のホームページで期間限定配信でされる予定となっております
富野監督が静岡の地ついて何を語るのか…?
気になる方はチェックしてください!
『富野由悠季の世界』静岡会場の会期中には、静岡市にある映画館・静岡東宝会館で劇場版富野作品が6週連続で上映されております
10月23日(金)〜29日(木)までは最新作である、劇場版『GのレコンギスタⅠ』「行け!コア・ファイター」と劇場版『GのレコンギスタⅡ』「ベルリ撃進」の2作品が上映されます
今後公開予定の劇場版『GのレコンギスタⅢ』に向けても、是非予習されてはいかがでしょうか?
コロナ禍だからこそ分かる、『富野由悠季の世界』の魅力
前回の会場である島根会場が3月に閉幕…その後新型コロナウイルス感染拡大の為に4月開催予定であった青森会場と7月開催予定であった富山会場が延期となり、半年を月日が経ち開催されたのが静岡会場でありました
未だ新型コロナウイルスの猛威が続く中での開催…当然ながら以前と同じようにはいきません
休憩スペースや『逆襲のシャア』の絵コンテ冊子の撤去など展覧会会場内でも変化があり、過去の会場を見てきた私としても心苦しく感じます
しかし、そんなコロナ禍の中でも関係者の尽力により静岡会場が開催できていることは凄いことであり、コロナ禍だからこそ分かることもありました
まだまだコロナ禍が続き"つまらなく辛い 連続 連続"ではありますが、こんなご時世だからこそ明るいことを程よく与えるべきであると感じます
私自身、今回の旅で初めて静岡の大地に立ちましたが、その土地にしか無い魅力を静岡県立美術館や向かう道中から感じることができました
今後開催予定されているのは、新型コロナの影響を受けて延期することになった富山会場(新開催日:2020年11月28日(土)〜2021年1月24日(日)と青森会場(新開催日:2021年3月6日(土)〜5月9日(日)のみとなっております
関東圏からも比較的に近く、新型コロナウイルス感染予防対策もバッチリな静岡会場に是非行かれてみてはいかがでしょうか?
静岡会場のイベント・オススメ情報はこちらから↓
そして、私としても残りの富山会場と青森会場へ足を運び『富野由悠季の世界』展のグランドフィナーレを見送りたいと思っております
富野展はとっても良いところだ!
みんな 早く戻ってこーーい
(大学生以下は、無料ーー!!!)
「富野由悠季の世界」静岡会場
会期 9月19日(土)~11月8日(日)
会場 静岡県立美術館
〒422-8002 静岡市駿河区谷田53-2
過去の会場レポートはこちらから