🎍新年あけましておめでとうございます🎍
新年を迎えたというのに全く新年感を感じない、SATAトミオです
最近『おはよう!スパンク』という港町が舞台のアニメばかり観ているからでしょうか?
子どもの頃に感じていた正月の特別感が年々薄れていく感じがします(お年玉を貰う歳ではないからなのか…)
アニメ好きの正月といえば、新年一発目に放送される正月をテーマにした【正月回】と呼ばれるエピソードを観ることですよね
最近は1年以上続く長寿番組も少なくなり、正月を取り上げる作品が減りましたが昔のアニメには沢山存在しました
というわけで今回は80年代アニメの古き良き正月エピソードを紹介していきます
『Dr.スランプ アラレちゃん』
#89「摘さん一家がやってきた」(1983.1.5)
Dr.スランプお馴染みのブタが新年の挨拶をして、ペンギン村の住民も正月を満喫します
そして餅が膨らみ、割れたところから作者鳥山先生が登場し、新年の挨拶からタイトルコールへと進む流れになっています
さらにサブタイトルにあるように、この回は作品後半からレギュラーキャラとなる摘一家がペンギン村にやってくる(不時着する)重要な回でもあります
山吹先生がおせち料理を作ったり、アラレちゃん達が羽根突きや凧揚げで遊ぶシーンが描かれています
#140「がんばれアラレ!地球最大の危機!!」(1984.1.11)
正月に放送された回ですが、原作エピソードが夏に描かれた為、着物を着ているが作品内の季節は夏となっています
その為、コタツなどで正月遊びを満喫しているが常に汗をかきながらしております
季節感を無視した作りは、ギャグ作品だからこそできる演出なのではないと感じます
また前年度は山吹先生がおせち料理を作っておりましたが、今回はオボッチャマン君がおせち料理を作ってくれます
正月回ではありますが、Dr.マシリトからの刺客"キャラメンマン6号"(アラレそっくりのロボ)とアラレ達をもっとも苦しめた最強の"キャラメンマン7号"が登場する重要な回となっています
『光速電神アルベガス』
#40「宇宙からの年賀状」(1984.1.4)
ロボットアニメでありながら個性的なエピソードが多い『アルベガス』で、最も印象深くハチャメチャな回といえば、この「宇宙からの年賀状」ではないでしょうか
視聴者に対して新年の挨拶をする主人公・円条寺大作ら円条寺家
円条寺家の子ども達はお年玉を貰い、そして年賀状が届きます
差出人は敵である"デリンジャー"
〈今までの遺恨は置いといて、新年を楽しまないか〉とデリンジャー本部への招待状であった
敵からの罠だと警戒するアルベガスメンバーでありましたが、敵本部へ堂々と入れる好機と考え、招待を受けて敵本部へと乗り込みます
デリンジャー本部にアルベガスロボで行き、喜んで迎えられます
普段笑わない男ならぬ"笑わないデリンジャー"として名を轟かせているミラーゼロでさえ、このにっこりスマイルであります
そして和室に通され、【すごろく・トランプ・福笑い・凧揚げ】などの遊びを満喫します
というよりデリンジャーの本部に畳の部屋があることに驚いた記憶があります
笑顔を取り繕いながらも、裏では相手を陥れようとする両陣営のアホみたいな腹の探り合い…そして最後にはとんでもないラストを向かえます
ロボットアニメ史上…いや全アニメ史上で最もぶっ飛んだ正月回を観ていただきたいですね
『魔法の天使 クリィミーマミ』
#27「フェザースターへ!」(1984.1.4)
玄関に門松が飾られ、主人公・森沢優がママに着付けしてもらうシーンからスタートします
着物姿になった優はさっそく恋心抱く大伴俊夫の元へ行きます
俊夫はおもちゃ屋でお年玉を使おうとしているのか、プラモデルを持って吟味しております
優と俊夫は「フェザースター」という不思議な世界に行き、あることの為に冒険をします
そして最後は、「フェザースター」から帰えてくるなり、マミの新年ライブへ向かいます
マミが着物姿でステージに立ち、新年の挨拶をして終わります
ただの正月エピソードに思えて、実は『クリィミーマミ』の中でもターニングポイントとなる重要な意味合いをもつ回なのです
どうターニングポイントになるのかは是非本編を観ていただきたいのですが、そのターニングポイント回を新年一発目にするあたり、正月回の重要性を感じます
ちなみにマミのライバルである綾瀬めぐみも着物姿を披露していますが、小さなカットと顔アップのみで肝心の着物が映えません
めぐみさんらしい扱いですけど、ここはめぐみさんが主人公の公式コミカライズ「不機嫌なお姫様」(現在連載中)で掘り下げていただきたいですね
『きまぐれオレンジ☆ロード』
#39 「まどかに催眠術! 恭介あぶない正月」(1988.1.4)
物語は大晦日から始まります
主人公春日恭介が遊び半分で鮎川まどかに催眠術をかけるのですが、その催眠術が見事にかかります
催眠術によりまどかは恭介を【ご主人様】と呼び、恭介の思いのままになるのです
ちょっとムフフなイベント満載のかなり特殊なエピソードとなっています
年越し初詣にて、着物姿のまどかを追いかける恭介が印象的なシーンが描かれています
(どうして追いかけているかは本編を視聴して確認してください)
そして最後に恭介のいとこ・一弥と犬のジンゴロが幕を開け、メンバー全員揃って新年の挨拶をします
八田が一人遅れてお辞儀するという、キャラクターの特徴を捉えた新年の挨拶でもあります
『美味しんぼ』
正月といえば『美味しんぼ』というぐらい、料理に関する正月エピソードが描かれています
#54「江戸ッ子雑煮」(1990.1.9)
仕事始めを迎えた東西新聞文化部は、大原社主の新年の挨拶から始まります
栗田・田畑さん・花村さんの文化部三人娘も着物姿で参加しています
文化部のメンバーは盃で祝い酒を呑み、山岡と富井副部長はちょっと酔っ払い気味なのが昔ながらの緩さを感じます(祝い酒とはいえ、仕事中にお酒を呑むなんて自分には信じられない光景です)
そして究極のメニューの取材として「江戸雑煮」について調べるべく、江戸火消しのお頭の家を訪ね、おせち料理をいただく山岡栗田の二人(お頭に結婚挨拶と間違えられて、弁解する山岡栗田がエモいです)
雑煮に入れる"かまぼこ"のことで元気のなかったお頭ですが山岡の機転により元気を取り戻し、最後はお頭が出初式で梯子乗りを披露して終わります
この回はかまぼこに含まれる食品添加物について貶したことが原因なのか欠番回として、ネット配信などでは観ることができない回となっています
かまぼこに食品添加物が多く含まれていることをこの回で知りましたし、おせち料理などでかまぼこが出てきても偽物(大量の食品添加物入り)を食べているのかなと思うようになりました(食べないわけではないですけどね)
#88「おせちと花嫁」(1991.1.8)
お正月回というよりも、正月の必需品【おせち料理】を題材にした回であります
島高部屋の横綱力士・若吉葉に縁談があり、3人の花嫁候補から大原社主に選んでほしいという島髙親方からの頼みがあります
大原社主はその人の気配りや心遣いが分かる【おせち料理】を振る舞ってもらい、その人が横綱の花嫁としてふさわしいか審査するのはどうかと提案します
この回は山岡が島高部屋の呼び出し付きの娘・すみ子さんに黒豆の煮方の作り方を教える回にもなっており、黒豆の煮方がいかに手間暇かけて作られる料理ということがわかります
若吉葉の奉納土俵入りでは、観にきた栗田とすみ子さんが着物を着て、山岡も羽織袴を披露しています
若吉葉とすみ子さんとの恋模様を描く話でもあり、正月と合わせてめでたいエピソードになっています
#126「タイのタイ」(1992.1.7)
東西新聞文化部のメンバーと共に初詣へ行く栗田、今回も着物姿を披露します
そこに二日酔いで遅れてくる山岡
初詣を終えた文化部のメンバーは、大原社主の家へお年賀(新年の挨拶)をしに行きます
道中には獅子舞が踊り、社主の家には門松・玄関には正月飾りとザ・正月という雰囲気を感じます
山岡は社主の家にいた子ども達と羽根突きをしてコテンパンにやられ、顔に墨を塗られてます
取り上げられた題材も鯛料理ということもあり、実にめでタイ正月回だと言えます
80年代アニメを通して見る、古き良き正月🌅
正月回とは一年の始まりであり、クール転換期でもあります
その為、新年の挨拶と合わせて、作品の流れを大きく変えるエピソードを導入してくる作品が多いように感じる結果になりました
また正月回はストーリーに影響しやすく、バトル物やSF物には見られませんでした
この正月エピソード記事を書き始めたきっかけは、『きまぐれオレンジロード』のようにキャラクターが整列し新年の挨拶をする作品を集めたら面白いのではと思ったからです
しかし、実際には自分が思っているほど整列しての挨拶はなく、我々が正月を満喫しているようにキャラクター達も正月のひと時を楽しむエピソードばかりでした
そこには古風ながらも、どこか忘れ去られた古き良き日本の正月が描かれているのではないでしょうか
懐かしの正月風情を思い出させてくれるのも、80年代アニメを観る楽しみになるのではと思います
ここで紹介した80年代アニメの正月エピソードはほんの一部に過ぎません
また来年、紹介できればと思います
2020年は80年代アニメを深く掘り下げ、若い人達に新たな80年代アニメの魅力を提供できるように努めていきたいと思います
本年度もどうぞよろしくお願い致します!