どうも、アニメ雑誌を買い漁り収納場所に悩まされるSATAトミオです
以前、【アニメ誌特集】80年代OVAを知りたければ『アニメV』を見よ📖 で紹介した時は163冊だったのですが、そこから「月刊ニュータイプ」や「マイアニメ」の休刊直前の号をGETして着実に増えていっております
また機会を見つけて報告させていただきます
先日『機甲創世記モスピーダ』の新プロジェクト「GENESIS BREAKER」が始動したという情報が入りました
また、東京・中野にある「墓場の画廊(中野本店)」では、7/31〜8/12までの期間で「機甲創世記モスピーダ展〜墓場のレクイエム〜」が開催されます
今まさに再注目されている『モスピーダ』…
本作を今語らないで、いつ語るのだということです!
ということで今回は、『機甲創世記モスピーダ』について書いていきます
本作に関しては80年代アニメの中でもすごく思い入れの深い作品なので、魅力を全力で伝えます!
(※新プロジェクト「GENESIS BREAKER」ついては、リメイクや映像化という情報は8月現時点では出ていませんのでお間違えなく)
『機甲創世記モスピーダ』とは、1983年にタツノコプロ製作で全25話放送されたロボットアニメ?…というよりもバイクアニメというのが正しいと感じる作品であります
キャラクターデザインに『ファイナルファンタジー』で知られる天野喜孝さんを起用していることでも有名です
またアメリカでは『マクロス』や『サザンクロス』らの作品を再編集した大河作品「ロボテック」シリーズの一角としても知られています
あらすじーー
異星生命体・インビットに制圧された地球を救う為にスティック(cv.島田敏)たち地球軍は第二次地球降下作戦を開始します(第一次は失敗)
しかし、スティックはインビットの攻撃を受けて目的ポイントから離れてた地に不時着するのです
そこで地球生まれの青年・レイ(cv.大山尚雄)と出会い、インビットの本拠地であるレフレックス・ポイントを制圧する為に仲間たちが集めて共に向かう物語
80年代のバイクブームをきっかけに生まれた作品で、バイクが変形してアーマースーツ状になるのが特徴の作品
『モスピーダ』の毎話ごとストーリーの流れは決まっております
基本的には1話完結式で、旅の途中に町を訪ねながらレフレックス・ポイントを目指すロードムービーストーリーです
【レフレックス・ポイントへ向かう→バイクの燃料(HBT)がなくなる→補充するために町などに寄る→町のゴタゴタに巻き込まれてインビットの襲撃に遭う→再びレフレックス・ポイントへ向かう】
その中で起こる出会いやドラマで魅せるのが『モスピーダ』という作品です
私が本作と出会ったのが、今から5年前の2015年…ということは20歳の頃ですね
ある日、関西にあるテレビ局・サンテレビにて『モスピーダ』が深夜帯に放送スタートすることを番組欄で知りました
当時は今以上に80年代アニメについての知識が浅く20歳の若造だった私は、『モスピーダ』を超時空シリーズの一作と間違えたのです
『機甲創世記モスピーダ』という響きって『超時空要塞マクロス』とかと似ていると思いませんか?
いざ視聴してみると〔想像していた作品と違うな…〕ということになるわけです(「オーガス」あたりと間違えてみたから当たり前ですけどね)
第1話も観たということもあり、続きを観ていたのですよ…そしたら、めちゃくちゃ面白い!
今までまったく聞いたことが無かった作品でこれ程面白い作品があったのか⁉︎と驚愕したのを憶えています
今に思えば、80年代のアニメ作品をもっと知りたいと感じさせるきっかけをくれた作品だったと思います
そんな思い入れの深い『モスピーダ』を紹介していきましょう!
2クール(全25話)で完結する短さ
なんといっても25話で完結する手軽さも本作の魅力であります
80年代アニメといえば、大体の作品が1年間放送された4クール(40話前後)作品であり、そこがネックとなり手が出にくい要素になっていると感じます
『モスピーダ』はというと、1クール目にキャラが仲間になる過程と荒んだ世界観を描かれ、2クール目に入ると旅の途中に出会った記憶喪失の女性・アイシャの謎にフォーカスしたストーリーとなっていき、目的などが明確でわかりやすいのも観やすい点です
結婚願望・少女と女装シンガーが登場するアニメ
インビットの本拠地レフレックス・ポイントへ向かう主要キャラを紹介しましょう
レイ(cv.大山尚雄)
地球生まれの青年
第二次降下作戦で不時着した宇宙船の中を漁りきたところにインビットの襲撃に遭い、仲間を探していたスティックに助けられます
いつも明るく飄々とした性格で、ムードメーカーの様な存在であります
山の方で育った経験からサバイバルの関する知識も持ち合わせており、単純な馬鹿ではないところも魅力のキャラクターであります
スティック・バーナード(cv.島田敏)
火星生まれ火星育ちの軍人(階級:中尉)
異星生命体・インビットに制圧された地球を救う為に、第二次地球降下作戦に参加
しかし、その降下作戦で恋人を失ってしまい、インビットに対して強い敵意を抱いながらレフレックス・ポイントへ向かいます
軍人ということもあり考え方は真面目そのもので、「コチコチ頭」という風に呼ばれることもあります
いつも飄々としているレイとは真逆の性格の為、意見が分かれて衝突するのがお決まりの流れです
それでも息はピッタリな2人、まさに凸凹コンビという感じであります
フーケ・エローズ(cv.土井美加)
インビットに制圧されている地球を一人で旅をしていた地球生まれの少女
スティックらに出会い、共にレフレックス・ポイントに目指し旅をするメンバーとなります
男勝りな性格から作品内では「ツンツンちゃん」という風にも呼ばれるシーンもありましたね
飄々とした性格のレイとは衝突することもよくありますが、二人でのシーンも多く描かれています
そんなフーケですが、演じられているのが私が大好きな声優さん…土井美加さんであります
土井美加さんといえば80年代を代表する声優でありまして、『マクロス』の早瀬未沙や『ダンバイン』のマーベルなど数多くのヒロインを演じられています
そんなヒロインの中でもフーケというキャラクターは違った魅力があります
土井美加さんが演じる役は女性的な母性があるキャラが多いのですが、フーケのような勝気な女性を演じられるのはすごく珍しいことなのです
その為、観ていてすごく新鮮でもあり、勝気なフーケな性格と土井美加さんの演技がバッチリとハマっているのであります
あまり声優自身を推すことがない私が、土井美加さんを唯一といっていいほど好きな声優となったのが、フーケという存在を知ってからだと思います
ミント・ラブル(cv.室井深雪(現・深雪さなえ)
一人称が「アタイ」であったり擬音たっぷりの特徴的な言葉を巧みに使いこなし、失恋ばかりを繰り返す13歳の少女(ウジウジ)
『モスピーダ』を観るなら、まずツッコミを入れたくなるのがミントというキャラクターであります
結婚願望が強すぎる少女で、出会った男性を片っ端から既婚者かどうか確認しては結婚を迫ります
暗い世界観が魅力な『モスピーダ』の中で元気印としての異彩を放つ存在であり、ミントいることでギャグシーンを多く量産することができます
そういう意味でも『モスピーダ』を象徴するキャラクターであります
イエロー・ベルモント(cv.鈴置洋孝/松木美音(女装時)
第一次降下作戦に参加した元軍人
元軍人というだけあり冷静な判断と鍛えれられた肉体をしているが、女装人気シンガーとして訪ねてた町で歌いながら素性を隠し生活をしていました
紫色の髪の毛とスラっとした美青年、これぞ『ファイナルファンタジー』で知られる天野喜孝デザインという感じがするキャラクターであります
あと男性時の声を演じれているのが鈴置洋孝さんというのも、イエローがカッコいい要素であります
ジム・ウォーストン(cv.西村知道)
第一次地球降下作戦に参加した元軍人(他のメンバーよりも年上)
ガッシリとした巨体の男ではありますが、根は優しく戦闘が苦手だったりします
第一次降下作戦の時も敵前逃亡して生き残り、身を潜め生きていたことで「臆病者」と呼ばれていました
スティックらと行動するようになってからは、ミントとのエピソードが多く描かれています
アイシャ(cv.高橋美紀)
作品中盤より登場する謎の女性
インビットに襲われた町の中で全裸になっているのをレイが保護する…まともに言葉を話せないことから襲撃によるショックからの記憶喪失だと判断したスティックらは、アイシャを連れて行動します
インビットに対してすごく敏感で、インビットが接近してくると頭痛が生じることがあります
それこそがアイシャの謎の正体なのですが…本編を観てください
『モスピーダ』のキャラクターで面白いのは、それぞれにつらい過去や抱えている思いがあることです
スティックでいうと、地球降下作戦で結婚の約束した恋人を失うという悲劇的なスタートを迎えたりと、バックボーンがあるからこそキャラクターが魅力的に生き生き感じることができます
そして、なんといってもキャラクター同士の中がさほど良くないというのも魅力です
馴れないの関係でなく、同じ目的を持った者同士が集まっているだけというのも清々しくて良いです
関係が悪化して仲間割れするシーンがあるのですけど、そこで流れる「ブルーレイン」の味の深さといったら…たまりません!
観られる際は個性的なキャラクターに注目してください
『モスピーダ』といえば音楽!
『モスピーダ』は音楽にもすごく力が入っており、超絶映像美のOP、寂しげな雰囲気のED、そして激しい劇伴が魅力的な作品であります
本作の音楽を担当されたのは久石譲さん
皆さまもご存知の『ナウシカ』や『ラピュタ』などのジブリ音楽を数多く担当された有名な方であります
そんなビックな方が『ナウシカ(1984)』以前に手掛けられた作品が『モスピーダ(1983)』ということになります
しかし、どんなことがあっても自分にとって久石譲さんは『モスピーダ』の方…
その好き度は、レコードを所持しているぐらい好きなアニメ作品であります
(レコードで聴く『モスピーダ』は良いぞ!)
その為、久石譲さんの名前を聞くと〔あぁ、『モスピーダ』の人ね〕と私としては思うわけです
OP「失われた伝説を求めて」の作画を担当されたのは、「金田パース」などで70年代80年代のアニメ界に数多くの衝撃を与える作画を生み出した金田伊功さんであります
OPの素晴らしいに関しては"語るよりも感じろ!"です
アンディさんの男らしい歌声と、金田さんが描く独特でありながら気持ちよく決まる「金田アクション」に酔い痴れること間違えなしのOPになっております
激しいOPとは対称的な哀愁漂うED「ブルーレイン」もまた素晴らしい曲であります
夜の丘の上で焚き火をしながら囲うキャラクター達…本編のワンシーンを切り取ったかのような映像が、悲しくも切ない荒んだ『モスピーダ』の世界をしっかりと表現されています
またED曲の「ブルーレイン」もすごく悲しげな曲で、初めて聴いた時の衝撃を今でも憶えています
初めて聴いた時は私自身まだまだ80年代に染まっていなかったこともあり、ジャズテイストの曲をアニメに使用していることにクスッと笑ってしましました(サビラストと「ブルー ブールーレイン」とちょっと巻き舌になりながら歌うところがツボに入りましたね)
しかし、話数を重ねて何度もEDを聴くうちに私の心はガッツリと掴まれたのです
特にサビのラストに「二人とも生まれる時代を 間違えたのさ」という歌詞があるのですが…これって、今の自分を象徴する歌詞なのではないかと感じました
20代でありながら、生まれる前に制作された80年代のアニメを愛すること…まさに"生まれる時代を間違えた"ということです
それ以来この歌詞は、私の中での座右の銘的な言葉となっています
本編内には、女装シンガーでもあるイエロー(松木美音)が歌う挿入歌がたくさん登場します
「やっつけろ!」「DREAM EATERS」「愛の小石」「荒れ野へ」など、松木美音さんの力強い歌声が素晴らしく最高に響きます
特に「DREAM EATERS」は、誰もいない廃墟の町でスティックがアイシャをエスコートしてデートするシーンがあり、そこで流れるのですけど…コレがめちゃくちゃ良いシーンなんですよ!
今風にいうと"エモい"というやつです!
普段は堅物のスティックも自然と柔らかい表情になっていたりしてすごく印象的なシーンであります
このように挿入歌が作品を鮮やかに彩りますので、作品を観られる際は注目して観てください
新プロジェクトが新規ファン獲得に繋がる
冒頭でも書いたように『モスピーダ』は今最も注目されている80年代アニメであります
オリジナルスタッフである荒牧伸志さん、柿沼秀樹さんらが参加した新プロジェクト「GENESIS BREAKER」…
そして、新プロジェクトを祝したように始まった「墓場の画廊(中野本店)」での、「機甲創世記モスピーダ展〜墓場のレクイエム〜」
東京での開催ということで、関西民の私はミントのように〔ウジウジ~〕としてましたけど、グッズは墓場の画廊のオンラインショップでも購入できるようです(興味ある方は是非!)
さらに更に、新プロジェクト「GENESIS BREAKER」の始動記念としてムック本も8月11日に発売されます
アニメ本編の情報や最近発売されているフィギュアの情報なんかも載っているらしいので、本誌をきっかけに『モスピーダ』を視聴するも良いかもしれません!
『モスピーダ』の新プロジェクトが始動したことは、20代の私としてもすごく嬉しいことです
コンテンツというのは、新たな展開がないと中々新規ファンが増えることがありません
私がテレビを通して本作と出会ったように、新プロジェクトをきっかけに次世代の新規ファンを獲得できればコンテンツは何十年として残り続けるでしょう
『モスピーダ』という作品は、本当に素晴らしい作品です
私のような"生まれる時代を間違えた"若造をも虜にする『モスピーダ』…
再注目されている今こそ!是非ご覧ください
素晴らしい"琥珀色の男の夢"を観てください!
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🌟-前回の記事-🌟