どうも、夏になるとわけもなく更新頻度が下がるSATAトミオです
何故か夏シーズンになると更新頻度が下がる習性があり、夏の暑さは文章を書くのに影響を与える!と謎の言い訳を自分に言い聞かせています
少し前の記事で、80年代のアニメ映画『ボビーに首ったけ』を紹介させていただきました
反響もそこそこあり、〔観たい〕や〔気になる〕などと好印象のコメントをいただき、本作に興味を持ってくれる方が少しでも増えてすごく嬉しかったです
ただ本作は、今のところ動画配信サービスで配信はおろかDVD化すらされていないほどの滅多に観れない作品であります
紹介するだけしておいて観れないというオチをブチかまし、『ボビーに首ったけ』に興味を持っていただいた方には申し訳ありませんでした(ホントすいません!)
というわけで今回はお詫びも兼ねて、夏に観たい80年代アニメ映画をもう一つ紹介させていただきます
もちろん今回紹介する作品は動画配信サービスで観ることができて、しかも【視聴時間:59分】とサクッと手軽な時間で観れる中編作品でもあります(素晴らしい!)
そのタイトルの名は…『夏への扉』です!
『夏への扉』とは、1981年に東映動画(現・東映アニメーション)によりアニメ映画化された漫画家・竹宮惠子の中編作品
20世紀初頭のフランスが舞台となっており、子どもでもなく大人にも成りきれない思春期の少年マリオンが妖艶な女性サラと出会い、愛を知ることで大人への階段を登っていき次第に狂わされていく作品であります
作品タイトルの中に"夏"ってワードが入ってますし、それだけでも夏にピッタリな作品だと思いませんか⁉︎
本作は1981年に公開された映画作品なのでありますが、公民館・ホールなどの小規模で公開されただけの作品であります
なので、当時会場で観ることができた人は少なく、もしかしたらあまり知られていないマイナーな作品かもしれません
しかし、作品としてのクオリティは圧倒的であり、59分の中編映画でありながらラスト15分ぐらいからのクライマックスに向けての怒涛の展開は大作映画にも負けないほど凄まじいです
もうねぇ、次から次へと襲いかかってくるスピード感のあるストーリーは圧巻であり、見終わった後には放心状態になってしまいます
是非、そんなアニメ『夏への扉』をたくさんの方に観ていただけるよう作品の魅力を書いていきたいと思います
あらすじーー
誰も愛さず愛されることを望まない「合理党」のリーダー マリオン(cv.水島裕)と、そのメンバーであるジャック(cv.古谷徹)、リンド(cv.古川登志夫)、クロード(cv.三ツ矢雄二)、4人の少年らは固い友情で結ばれていた
ある夏の始まりの日に、市長の娘・レダニア(cv.潘恵子)を巡る上級生の喧嘩の仲裁に入ったマリオンは上級生と決闘することになる
堂々たる振る舞いで決闘に勝利したマリオンは、森のはずれに住む妖艶な女性サラ(cv.武藤礼子)と出会い恋の手ほどをうけ、マリオンは1人大人への階段を上り始める
レダニアからの愛も拒んできたマリオンの変貌に驚く仲間たち…そして、その出来事をきっかけに固い友情で結ばれていたハズの4人の絆は脆く崩れてゆき、思春期の少年らが秘めていた感情は抑えることができなくなり、夏は終わりを迎える…
80年代トップ声優4人が演じる少年たち
まず本作といえば、複雑な人間で織りなすドラマが魅力の作品です
ということは、登場するキャラクターたちがとても重要な作品であり、【マリオン・リンド・ジャック・クロード】の4人のメインキャラクターそれぞれに少年らしい個性があります
そして本作はメインキャラクターを演じられている声優陣もすごく、水島裕さん・古谷徹さん・古川登志夫さん・三ツ矢雄二さんといった、1981年当時【アイドル声優】として主役キャラばかりを演じられ大活躍されていた方たちが集結しており、声優ファンにはたまりません
そんな声優陣も素晴らしく本作を彩るメインキャラクター4人と女性キャラクター2人を紹介します
マリオン・フィエス(cv.水島裕)
ルックス、頭脳共に完璧な少年であり、大人や上級生に対しても堂々とした態度をとる合理党のリーダー
レダニアや多くの女性からも恋心を寄せられる存在であるが、母親との確執から女性を苦手としており、誰からも愛されることを拒んでいる
マリオンは母親が新しい男と再婚したことに大きなショックを受けており、母から届いた手紙を破り捨てるなど繊細な心の持ち主です
その為、女性を純粋に愛せなくなったマリオンは、レダニアからひそかに恋心を抱かれていると知りながらも素直に受け止めことができません
愛することが汚らわしくと感じているのが実に思春期らしく、そこからマリオンは妖艶な女性サラと出会い、愛に触れ1人大人への階段を登り始めることになります
そこからの展開が素晴らしいので、マリオンの変貌共ども観ていただきたいです
ジャック(cv.古谷徹)
地方育ちの陽気な少年
ガサツな性格でありながら、正義感も強く生真面目な一面もある
正反対な育ちのリンドからは「山猿」と呼ばれている
とにかく明るいキャラクターであり、作品内でのムードメーカー的な存在です
またそのギャップとして、ときより見せる正義感がある姿がカッコよくジャックの見どころであると感じます
また、古谷徹さんのあまり見ることができない陽気なキャラクターの演技も必見です
リンド(cv.古川登志夫)
お坊ちゃん育ちのクールな少年
女性に対しては紳士的であるが同性に対してはニヒルな言動も多く、誰もが憧れるマリオンに対して嫉妬心のような感情を抱いている
時折見せる冷徹感がたまらないキャラクターです
また演じられている古川登志夫さんの声もビッタりとハマっております
マリオンへの嫉妬心メラメラなリンドがどのようにストーリーを動かしていくのかに注目して観てください!
クロード(cv.三ツ矢雄二)
引っ込み思案で内向的な少年
臆病な一面もあり争いごとを苦手としている
マリオンとサラの関係に大きなショックを受け、自分の中で抑え続けてきた葛藤に苦しむ
本作における一番のキーパーソンとなるキャラクターのように感じます
このキャラクターを40年前の作品で描いていたことに驚き、今の時代にこそ輝く存在ではないでしょうか
レダニア(cv.潘恵子)
市長の娘
綺麗な容姿から男性の誰もが憧れ恋心を抱く美少女であり、彼女を巡る男性間の争いも多い
ひそかに一つ下のマリオンに好意を抱いている
サラ・ヴィダール(cv.武藤礼子)
森のはずれに住む大人の女性
傷つき愛に臆病なマリオンに心を分け与え、優しく包み込む
物語を大きく動かし衝撃のラストへと導くメインキャラクターたちに是非注目してください!
壮大すぎるメインテーマ
本作は音楽も素晴らしい作品です
音楽を担当されているのは羽田健太郎さん、代表作に「渡る世間は鬼ばかり」のテーマ曲や『超時空要塞マクロス 』などがあります
特に作品タイトルがドーンと出るオープニングで流れる「メインテーマ」が素晴らしく、ピアノ伴奏を中心に構成された楽曲は優しくも儚さを感じされるメロディにこれから始まる壮大なストーリーを物語るよう作品を包んでいきます
この「メインテーマ」を聴いているだけでも作品としての存在感はヤバいです(はっきり言って「渡る世間は鬼ばかり」のテーマ曲級の名曲!)
「メインテーマ」だけでも聴いていただきたい!
なお、羽田健太郎さんは1981年の「第4回 日本アカデミー賞」で音楽賞を受賞しており、その翌年の1982年には音楽を担当された『超時空要塞マクロス 』が制作・放送され大ヒットするなど、充実としたキャリアの中で本作のサウンドは生まれました
是非、その流れを含めて本作のハネケンサウンドに注目してみてください!
見放題で観れるぞ!!
さあさあ、問題なのは動画配信サービスでの配信状況です
本作は、YouTube、Amazonプライム・ビデオ、ビデオマーケットなどでもレンタル配信が行われております
そしてそして、つい先日より「dアニメストア」での定額見放題配信がスタートしました!!
待望であった見放題サービスでの配信が始まったのです(だからこそ、今回の記事を書いているわけですよ!)
「dアニメストア」での配信が始まり手軽に観れることになりましたので、思う存分『夏への扉』をお楽しみください!!
戻りたい…夏の始まりの日に…
今回、『夏への扉』を夏に観るべき作品として紹介しましたが、特別"夏"を感じれる作品というわけではありません
青く広がる海があるわけでもなく、涼しげな食べ物が出てくるわけでもなく、夏の風物詩的なモノが出てきません
しかし、子どもでもなく大人でもない思春期の少年らが苦悩した日々は、紛れもなく夏の香りを感じさせる暑く太陽が照りつける日々であり、本作は間違えなく夏のアニメなのです
夏というのはあっという間に過ぎ去っていきます…
戻りたいと願っても夏は待ってくれず、夏の終わりを迎える頃には夏の始まりの日が輝かしいく感じさせらるわけです
というわけで、学生の方々には夏の始まりの日(夏休み初日)に戻りたいと思わないような、悔いの残らない夏休みをお過ごしいただきたく思います
その教訓を『夏への扉』から学んでみてください
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⬇️ dアニメストアで配信されてますので観てね!
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