先日、『20代の自分が、80年代アニメを語るワケ』という記事で、自分の中にある、80年代アニメについての思いを書かせていただきました
若い世代に広める為に何が出来るかと考えた結果、結局のところ作品をアピールして観ていただくのが一番な道のように思いました
というわけで名作プレイバック、再始動です!!
そして第2回目の今回は先日、全話観終えたばかりの…
『光速電神アルベガス』を取り上げたいと思います
前回の名作プレイバック更新からだいぶ開いてしまいましたね
これも自分のルーズさが招いたことです…(これからは、もう少しテンポよく上げていければと思います)
『光速電神アルベガス』とは、1983年に放送された東映動画(現・東映アニメーション)製作のロボットアニメです(全45話)
あらすじーー
宇宙からの侵略者「デリンジャー」の地球襲来に対抗する為に青葉学園の生徒である円条寺大作・神哲也・水木ほたるの三人は、操縦するロボットが合体した「アルベガス」で立ち向かう
今まで東映動画が製作する80年代ロボットアニメを観たことがありませんでしたが、、80年代にはあまり見られない70年代スーパーロボット特有の熱さをビシビシと感じました
更に三体合体六変化(3つのメカが合体して、6つの形態へ変身できる)というのも、ほかの作品にはない、唯一無二のメカニズムだと思います
だいたいの話が1話完結なので、すごく観やすかったですね
話のネタも、タイムスリップ、ロボット相撲、プロレス、宝探しとバラエティに溢れています
特に第40話「宇宙からの年賀状」は、今までのロボットアニメ史上最もぶっ飛んでいる回といえましょう
普段敵対している両陣営が正月を理由に、仲良く【すごろく・福笑い・凧揚げ】などの遊びを満喫するわけです
両陣営のアホみたいな腹の探り合いは必見ですよ!
1983年のロボットアニメといえば、サンライズ製作の『装甲騎兵ボトムズ』や『聖戦士ダンバイン 』などがありますね
そして『アルベガス』視聴期間中にこんなツイートをしていました♪
アルベガス11話まで観終わった✨
— SATAトミオ@80年代Lover (@YTOSzjxpdHOjt9g) 2019年9月15日
こんなに面白い作品を知らなかったとは…😭
『アルベガス』の口が見えないタイプヘルメット、どこかで見たことあるなと思ったら『ボトムズ』と『ダンバイン 』だ😆✨
しかも全部【1983年】制作なんだよな
そういうブームがあったのかな🤔 pic.twitter.com/gPRn6ynnW4
作画コスト(口パク)の軽減を図る目的で行われているというのは想像できていたのですが、作画枚数が軽減することで動画スタッフの稼ぎが減るという問題もあったそうです
そういった経緯を知ると、作品を観る楽しみの一つになりますね
キャラ紹介にゲット・ディメンジョン!
『アルベガス』といえば、三体合体六変化というのが作品の売りかもしれませんが、個性豊かなキャラクターもまた見どころの一つです
ここで少し紹介したいと思います
円条寺大作(cv.古川登志夫)
α(アルファ)ロボのパイロットで、本作の主人公
円条寺家の長男
スケベでお調子者だが、正義感が強い
遅刻などをして、よく五郎と共に学校の廊下に立たされることがある
学校の成績は悪いが、弟・妹の面倒見はいい
神哲也(cv.堀秀行)
β(ベータ)ロボのパイロットで、アルベガスチームのクールキャラ
両親を幼い頃に亡くし、唯一の肉親である姉は、離島で医師している
青葉学園の寮に住み、夜にアルバイトして学費などを稼ぐ
一方、あまり物言わぬ性格から誤解され、あらぬ噂を立てられることもある
水木ほたる(cv.鶴ひろみ)
γ(ガンマ)ロボのパイロットで、アルベガスチームの紅一点
ロボットセンターの所長・水木教授の娘
成績優秀でテニス部に所属している
【かぐや姫・洗脳・戦闘恐怖症】と、何かとデリンジャーの企みに振り回されたりする女の子
熊井五郎(cv.塩屋浩三)
大作らのクラスメイトで熊井豆腐店の息子
ほたるを愛する情熱が強く、愛機ゴリロボでデリンジャーに立ち向かうがすぐに返り討ちにあう(たまに活躍するときもある…かな)
ここまで、アルベガスチーム+約1名の紹介をしてきましたが…
しかし!!
一番注目していただきたいキャラがいます…
本作の主人公・円条寺大作でも無ければ、本作の紅一点・水木ほたるでもありません
それは大作らが通う「青葉学園」の教師…
ダン子先生であります!
木美(きび)ダン子(cv.つかせのりこ)
ダン子先生は〈〜ざんす〉という口癖が特徴的な【結婚を夢見る乙女】で、多少思い込みが激しい部分もありますがグラマー(本人談)で魅力的な女性なわけです(面食いというのもポイント高いです)
始めは〔クセの強いオバさんが出てきた〕と思っていましたが、次第にダン子先生の魅力に惹かれていき、作品が後半に差しかかるとダン子先生の活躍を心待ちにしている自分がいました
この作品の魅力の99%がダン子先生にあるのではないかと言っても過言ではありません!!(教頭先生が惚れるのも無理ないですね)
特にダン子先生が大活躍する第12話「ダン子先生の恋愛旅行」、第32話「必殺!裏町の玉三郎」は涙無しでは観れません!(笑いの涙ですよw)
総集編にゲット・ディメンジョン!
総集編いえば、1クール分あたりをダイジェストで振り返るものであり、観ている側からするとあまり面白い回ではなかったりします
しかし、本作の総集編へのアプローチがすごく良くできているのです
ただのダイジェストとして終わらせず、一つのエピソードとして成立させています
『アルベガス』は全45話中、3話が総集編にあたります
以下が、総集編エピソードです
第13話「アルベガス大百科」
第25話「アルベガス大放送」
第39話「アルベガス大集合」
各エピソードの魅力を、ひとつずつ紹介していきたいと思います
第13話「アルベガス大百科」
アルベガスのことが詳しく書かれている「アルベガス大百科」というものが発売され、書かれている記事を元に大作らが振り返り、回想へと入っていきます
"こんなことがあった"と振り返っていきますが、各キャラの失態について少し揉めたりするのも特徴的な総集編です
第25話「アルベガス大放送」
テレビ番組に出演するアルベガスチームのメンバー(大作、哲也、ほたる)
質問コーナーで、子どもからの質問を真摯に答える形で各エピソードを振り返ります
番組形式にすることで総集編でありながらも、生放送風に番組が進行しているので疾走感ある総集編となっています
第39話「アルベガス大集合」
水木教授の誕生記念パーティーに集まるアルベガスチームと五郎
五郎がほたるをアルベガスチームから外すしてほしいと、ほたるの父である水木教授に嘆願する
作品も佳境に入り、攻撃性を増してくるデリンジャーと戦う危険性について振り返ります
五郎のほたるを愛する気持ち、娘のほたるを戦いの場に送り出す水木教授の心情が深く分かる回になっています
3つの総集編に共通しているのが"キャラクターがその時の心境を振り返っている"ということです
心境を振り返ることで、キャラクターの成長も伺うことができます
本作を観られる際は、アイデアに溢れる総集編に是非注目して観てください!
『アルベガス』の基本的なストーリーの流れは、敵であるデリンジャーが人間の姿に化け、人間の弱みにつけ込むというものです
例えば、死んだはずの母親に成りすまして近づいたり、未練ある別れ方をした恋人に成りすましたりします
…人間とは不完全で弱い生き物です…
強い力や面影に惹かれるのが人間であり、そういった自分の弱さと戦い、打ち勝つことでより成長することができるというのが、本作が伝えたい最大のポイントではないでしょうか
またデリンジャーの中にも地球を愛するものいて、そこで生まれる愛も本作の大きな魅力です
東映動画の80年代ロボットアニメは『アルベガス』以外にも、『宇宙大帝ゴッドシグマ(1980)』『ビデオ戦士レザリオン(1984)』があります
今、名前をあげた2作品と『光速電神アルベガス』は、Amazonプライム・ビデオのチャンネル内の『マイ・ヒーロー』チャンネルから定額配信されていますので、是非登録して観てください!
また、同じ東映動画のロボットアニメ『機甲艦隊ダイラガーⅩⅤ(1982)』が現在、バンダイスピリッツの公式Youtubeチャンネルにて順次全話配信されています
『ダイラガーⅩⅤ』は権利上の関係で国内DVD化もされておらず、中々観れる機会の少ない作品です
また15機のメカが合体するロボットアニメもそうないので、是非お見逃しなく!(おそらく期間限定で、いつ無くなるかわかりませんのでお早めに)
80年代のロボットアニメはサンライズ作品を抑えていれば充分じゃないかと思っていました
しかし、この『光速電神アルベガス』を観て、まだまだ知らなければならない作品があると、自分の未熟さを知りました
そして80年代アニメの奥深さを痛感したのです
放送当時『アルベガス』は【三体合体六変化】という、今までになかった新しいコンセプトで挑んだ意欲作であったのかもしれません
しかし、それはあくまでも放送当時の話です…
時代が過ぎ、動画配信される時代になった今、作品を新しい観点から観ることができると思います
そこから何か学ぶのも、80年代アニメを今の時代に観る意味ではないでしょうか…
熱い戦いあり、ドタバタお笑いあり、親と子の愛あり、恋の駆け引きあり…
なんでもござれの『アルベガス』、みんなで一緒にゲット・ディメンジョン!しましょう
(次は『ビデオ戦士レザリオン』を観ようかな♪)
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